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行程・コース

天候

雲量多めの晴れから快晴に。暖か、ただし尾根上は風が強かった。

登山口へのアクセス

その他: 行き_
池袋駅04:58から乗り継いで06:48西武秩父駅07:00(西武バス)~小鹿野町役場で乗り換え07:40~07:51飯田橋バス停
帰り_
日向バス停15:32(西武バス)~15:52小鹿野車庫で乗り換え15:55~16:40西武秩父駅

この登山記録の行程

(丸ガッコ内は地理院地図の表記)
08:08~飯田橋バス停スタート
08:41~(P559)
09:19~(P607付近)
09:45~(P705)
09:59~(P811)
10:23~(P851)手前で食事休憩~11:02
11:16~白石山への稜線に上がる(崖地印の東端、白石山の東600m)
12:06~毘沙門山頂(白石山、997.0三角点)~12:13
12:33~ナイフリッジを巻くのに苦労する(白石山の西400m~500m)~12:50
13:18~(P956)
14:06~(P847)
14:48~茅ノ坂峠で林道に降りる
15:15~日向バス停フィニッシュ

コース

総距離
約15.1km
累積標高差
上り約1,739m
下り約1,619m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

素晴らしい山にめぐり合うことができた。山行記録を残してくださった先達のハイカーのみなさんに感謝します。それにしたって来るのが遅すぎるだろ。360度の展望に恵まれた山頂で少しだけ後悔した。
地図上は白石山ハクセキサンと表記されるようだが、本レポートでは毘沙門山に統一する。山の有りようにふさわしいと思うから。
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● 毘沙門山につながる稜線に上がるまでの尾根と、茅ノ坂峠からバス停をのぞき、コース上の主要部分はオフトレイル=バリエーションです。道標がないのはもちろんのこと、テープ類が少ない稜線歩きが続きます。
ナイフリッジを巻いた今回、記録者の印象では「強烈に難しかったり悪い場所はなかった」のですが、ハイカーによって現場での受け取りかたは様々でしょう。当方がオフトレイル擦れ(悪慣れ)しているかもしれない点も気がかりです。どうか上手に「割り引き」しながら読んでいただきますように。
毘沙門のピークを踏むことが目的ならば、当ルートをとらずに北面からアプローチするのが一般的らしいことを付け加えます。
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● 初見のエリアの初見の山です。他の山行記録とあわせて参考にしてください。
ヤマレコ、montblanc55さん。ナイフリッジの通過あり。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2746657.html
おなじく、mame302さん。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2926965.html
おなじく、utakiさん。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2780896.html
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○ 稜線まで
毘沙門山の東600mからはじまる「核心部の稜線」に上がるまでを記述する。
飯田橋バス停で降りたが、ひとつ手前でもOKなようだ。いずれにせよ地図上の神社マークの飯田八幡を目指す。鳥居わきにトイレあり、とのレポートがあるが気づかなかった。本殿の右手の踏み跡から尾根に取りつく。「里山あるある」で、登りはじめからP559を越えるまでの下部がハイキング中でいちばんキツかった。
新緑が目を楽しませてくれる。気分良く歩けるが、送電鉄塔が近づいてくると赤茶色の植林帯となりやや興をそがれる。そのぶん、鉄塔保守の山道をたどることになり脚運びはラクになる。都水道局管理の奥多摩の山々ほどではないにせよ。
当初プランは二子山までまわって時間があれば西峰を、なければ股峠を越えるだけにして坂本バス停の終バスに乗るつもりだった。しかし思いのほか順調にP851に着き、周囲の新緑に癒されて今日はあくせくするのは止そうと決める。食事をとりお気に入りの曲を聴きながら長々と一服した。
https://www.youtube.com/watch?v=HfZJ1Pm1F_A&list=LL&index=3
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○ 毘沙門山まで
P851からほどなく稜線に上がり岩があらわれだす。そこからは極上の遊び場だった。テープ類による案内はほとんどないが、草を踏みわけた跡がはっきりしておりルートは明瞭だ。一見したところ細いように見える稜線歩きも意外と幅があり余計な緊張を感じることがない。石灰採掘場跡のふちを行くようになると赤錆びた金網フェンスやネットが残っており、潅木も多い。つかめるものが豊富なのはありがたい。むしろ所々で踏み跡が錯綜する場所があり、細かく行ったり来たりした。
一ヶ所ミスをした。写真26のあと高度を上げずに同じ標高のフェンス脇を進んでしまい、凸角上の崖を登るハメに陥った。ハイキング中にルンゼ状凹はあってもカンテは珍しい。ただし間違うハイカーもいる様子で、ここにも人が通過した痕跡はあった。
ログによれば1.5Lコーラ瓶が残置された通称「コーラ瓶ピーク」を通過しているはずなのに見かけなかったのは残念だ。その先の崖降りに気をとられていたか。
崖に戸惑いながらもピンテとビニール紐のサイン(写真28)から下をのぞきこむと、上手に降るようにルートができている。やや高度感があるが足元は確か、ただこの日いちばんの風が吹きつけるのでゆっくり進む。鞍部に降りると毘沙門の山頂まではすぐだった。
ピークからの眺望はすばらしい。標高1000mに満たない頂からこれだけ周囲をぐるりと見渡せる山は珍しいのではないか。
https://youtu.be/6EMB_ihkckI
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○ 茅ノ坂峠を経て日向バス停へ
山頂から北面につけられた急な踏み跡をたどり下降する。次の高みは長合沢ノ頭の名前がつき、北面の吉田川に降る道がついているようだ(※ただし登山道が不明瞭なコースのトレーニング場所として紹介されているから「一般登山道」ではないかもhttps://www.youtube.com/watch?v=p4Tc-EZ9HiE
しばらく進むと平穏な平場にとつぜん険悪な岩山(ナイフリッジ)があらわれる(毘沙門山の西500m)。毘沙門手前で採掘場跡に出会ったときもそうだが、この稜線は驚きに満ちている。「高いところ狭いところは苦手」には「巻き」の一択しかないが、この巻きかたが今日のなかでいちばん難しかった。ヤマレコの「みんなの足跡」でもドットが広がっているから難所なのではないかと推測する。古い山行記録を参考に北面を巻き、適当なところから上がるも岩や石が安定しておらず苦労した。
ナイフリッジ以降は藪の多い稜線をゆく。岩もあらわれるが巻いて通過できる。P956にはお助けロープがある。P847への登りで2mくらいの岩登りがあり手こずる。いったん植林の平凡な尾根となり危険ゾーンを脱出したかにみえたが、そこからも2回ほどか、巻き道を探すようなシーンがあったと記憶する。「茅ノ坂峠以降は安全です」とのレコを思い出す。峠までは気を抜けない、ということだ。
15時半ごろ通過するだろうバス停までの時間が気になる。地図には峠から日向沢に降る破線が記載されているがアテにしないことにした。峠の周辺はさかんに林業の痕跡があり、道が消されていたり仕事道と入り混じっている可能性が高い。道迷いをおこすかもしれない山道よりも、かなり遠回りになるが確実な林道を選んで久しぶりに走った。車道に出ていた鹿の群れが、こちらが九十九に降ってゆく進路をまっすぐ下って逃げてゆく。みたびおなじ群れに出合い、ガードレールを跳躍してゆく姿に見惚れた。
(了)

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フォトギャラリー:52枚

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飯田八幡神社。本殿の右手にわかりやすい踏み跡がある。

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P559の次の高みから、進路を西南西に変えて降った斜面を振り返って。苦労したから撮ったのだと思う。

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樹間から両神山。

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P607手前から、送電鉄塔を遠くに近くにずいぶん見かけるようになる。同時に周囲は植林になり東電の保守路をゆく。

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P705の手前にて。
ジェット機のエンジン音のような轟音がしたが、強い風が送電線を鳴らしていたのだろうか。

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保守路。木で階段を作ってくれている。

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P851手前、強風を避け南面で40分(!)の休憩。

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稜線の末端に上がる。とたんに岩。

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岩のあいだを縫って踏み跡がある。

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北面を巻いたはず。

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採石場跡。とつぜんあらわれるのでびっくりする。

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あのフチを歩くのか。。。

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急斜面につけられたネットは下降の役に立った。

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フェンス脇に踏み跡があるが、撮影地点左から南面に続く踏み跡もあり、そちらを選択。

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振り返って。
岩の左から出てきた。

26.
この先、一段下を歩いてしまい崖登りをするハメに。

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振り返って。
通常、むこうから歩いてくるはずだが、崖登りをしたので写真右端を這い上がってきた。

28.
写真左下にビニールひも、切れているが右手にはピンテ。下をのぞくと下降路がある。

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振り返って。
崖を降ってむこうがわのピンテから手前のオレンジへ。この区間だけテープがあった。

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毘沙門山頂。

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山頂から北面を降り、振り返る。

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ナイフリッジがあらわれるのはわかっているから、この平穏さは奇妙。

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出た~

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平場につられて北面を巻く。「足跡」だと南面を巻いている記録もある。

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最終的にここから左に巻き上がったと思うが、

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直進して偵察は続けた。この踏み跡はどうも獣道のようで引き返す。

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巻きながら稜線に上がる直前。よくこんなところで写真を撮る気になったなあ。

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巻いたナイフリッジを振り返って。

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P956のお助けロープ。

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境界標識は多い。

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左(南面)を巻いて振り返ったところだと記憶する。

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平凡な植林の尾根となり油断するが、

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まだ終わらない。右(北面)を巻いた。

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やっと林道に出る。

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日向バス停、15分待ち。

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小鹿野の役場に向かうバスの車窓から、新秩父開閉所。これがあるから道中は送電線密度が高かった。

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装備・携行品

【その他】 ラ・スポルティーバのアキラ。タイツにモンベルのショートパンツ。モンベルのメリノウール1枚+稜線に上がってからはモンベルのカンガルーウインドブレーカー、ペツルのヘルメット、ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターにモンベルのギアホルダーを外付け、ココヘリ発信機・ヘッドランプ・スマホ(カメラ+GPS)・バッテリー充電器と予備電池・雨具・ロールペーパー。キャメルバックのハイドレーション2L+テルモスに紅茶0.5L・サンドイッチ・非常食のカロリーメイト・下山後の着替え一式・サンダル。スタート時重量6.5kg。

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