行程・コース
天候
小雨
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
中沢(565m/10:15)稜線(750m)右俣(715m/10:55)左俣(755m/11:10)四角岳(11:50)中岳(12:15)右俣(13:15)中沢(14:35)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
切通川沿いの林道へ入る。民家が終って砂利道になり、傷んだ所の無い走り易い道を10㎞で登山口に着くと、営林署の車他2台が停まっている。霧雨が降って傘が欲しくなる空模様だが、「登山道ははっきりしているようだし、樹の下に入れば雨も気になる程ではないだろう。もう一度出直して来る煩わしさを思えば、少し濡れるくらいのことは我慢しよう」と、中岳へ登ることにする。
雨水の流れるぬかるんだ地肌に新鮮な足跡が続く道を上がって行く。中沢からの登山道は四角岳南尾根の標高750m付近へ上がり、ブナ林の中の歩き易い道を緩く下って四角岳右俣を横断する(715m)。
四角岳南西尾根を水平に回り込んで行くと『四角岳分教場(大正4~9年開設)跡』の石碑が立ち、直ぐ先で左俣を横断する。
この先からやっと登りが始まり、左手に鉱山のズリ捨場を見てジグザグに登って行く。複数の人声が数回聞こえ、「山登りとは違うようだ。筍採りには少し遅いけどなあ」と思いながら高度を稼ぐと、ガスのベールの向こうに中岳が丸く穏やかな姿を垣間見せる。1m弱に伸長した見事な筍を横目に鞍部へ登り、空のPBが入ったビニール袋を見て、「営林署の人が、筍採りが散らかしたゴミを掃除しているのだろうか」という考えが頭を掠める。「低い方から登るべし!」と右の四角岳へ向かう。道はぬかるみ、夏草が靴で踏まれて泥んこになっている。「2台の車の人も登っているんだ!」と思って行くと、山頂に沢山の人が居て驚く。
今しもスコップで掘った穴に柱を建て込んで根元を固めているところで、リーダー格の人が「熊が壊したので、新しい山名柱を立てたんだよ」と言い、「国の人も営林署の人も、これで異存は無いですね!」と承諾を求めている。
四角岳は青森・秋田・岩手の3県境に位置する山頂で、32名の大人数は3県の山岳会が共同で山名柱設置の行事を計画・実施したという事だろう。
中岳へ向かうと、さらに20人程が一団となって四角岳へ登って来る。一等三角点の中岳山頂に立つ頃にはガスが濃くなって視界が閉ざされてしまい、期待した写真が物に出来ない。太い山名柱は熊の爪で引っ掻かれて角が無くなっており、東北の山の熊の多さを実感する。



