行程・コース
天候
雨後曇
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
釜伏スキー場(16:305:20)望楼(505m/6:10)釜伏山(7::05~20)籠山(535m/8:00)SG(9:00)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
陸奥市へ戻って夕食と行動食を仕入れて釜伏スキー場へ上がり、道路脇に幾つか配置されている駐車場の目立たない所に車を停めてテントを張る。相変わらず霧雨模様でテントが濡れるのが嫌らしいが、やはり、足を伸ばして寝たい。
ゆっくりと起きる。予報通りの霧雨模様で登頂の意欲を殺がれるが、「下北半島の山で釜伏山だけを登り残すと、もう一度出掛けて来るのは手間が掛かる。濡れるのを覚悟で登ろう」と、傘を差して霧雨の中を歩き始める。
ゲレンデの中を直上する舗装道路を進み、砂利道に入って第二リフト終点まで上がる。ここから夏草の茂る道となって傾斜が増し、ストックで雨露を払い落しながらゆっくり登る。第一リフトの上に休憩舎(釜伏スキー倶楽部の『望海雪楼』)が在り、中に入ってベンチで一本立てる。望楼から上はすっぽりと雲に包まれて何も見えないが、柔らかい曲線を描く芦崎の砂洲に抱かれた大湊港が見下ろされ、桟橋に停泊する海上自衛隊艦船の大出力のスピーカーと汽笛が朝の空気を切り裂くように響き渡る。
P535から少し下る。この付近には松の幼木が生えて開けた所で、「こんな道が頂上まで続くと、傘を差したままで濡れないで歩けるから有難いなあ」と思って進むと、傾斜が増して両側から小枝が迫る。傘で枝葉を強引に押し分けて登るが、石と木の根が張り出した不安定な急坂を傘とストックを両手にして登るのはどうにも具合が悪く、「何れ、ずぶ濡れになるのだから」と傘を畳んでザックに仕舞う。
大岩を刳り貫いた祠に吃驚して左へ斜上すると、大石の積み重なった斜面に出る。視界は20mほどで目印が無くて道がはっきりしないが、歩き易い所を選んで適当に登ると草付に突き当たって登山道を見出す。少し登るとガードレールが見上げられ、右の方へ導かれてフェンス際を水平に進んでカラー舗装の散策道と出合う。
釜伏山嶽大明神の墓のような石祠が鎮座し、ここが釜伏山頂だと気付いて三角点を探し回った結果、自衛隊のレーダードーム寄りの散策道の端に縮こまって在るのを発見する。冷たい紅茶(暑い下北半島を想定していた)を飲み大福餅を食べて「下北半島最高峰に登った!」と自らを元気付けるが、霧に包まれ風に襲われて感慨も程々だ。何となく明るい上空を見上げ、誰1人居ない山頂に「さよなら」と言って往路を引返す。
望楼で一息入れてスキー場へ戻ると、ワラビの丸い頭に気付く。「旬から1か月も経っている出遅れものだ」と思うものの、葉陰を探してぽつぽつと採りながら下って山仲間へのお土産とする。
身仕舞いをしていると八戸ナンバーが上がって来て親子が顔を出し、「釜伏山に登ったんですか」と挨拶する。「ええ、ずぶ濡れになったけど」と応え、「ご苦労様です!」と言うと苦笑いしている。
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