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日本千山 1191/1357

御花畑の牛形山( 東北)

パーティ: 1人 (1357 さん )

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行程・コース

天候

曇り

登山口へのアクセス

マイカー

この登山記録の行程

夏油温泉(565m/17:30/4:45)牛形山(7:05~20)白っ子森(8:10)鷲ヶ森山(8:45)丸子峠(9:30)幕営場(565m/10:45)夏油温泉(11:00)

コース

登山記録

行動記録・感想・メモ

 金曜日の夜、会社から帰って風呂に入って夕食を食べていると、「天気が悪そうだけど、何処に行くの」と妻がからかい口調で聞く。「愛知・静岡の県境の山だよ。11時の予報は晴れだったよ」と答えるものの、念のためにネットで調べると予報がガラッと変わって土・日が雨になっている。「車で行ける所は、土曜日はどこも駄目だ」とがっくりし、テーブルに座り直して缶ビールを開ける。

 土曜日は「久し振りに骨休めだ」とゆっくり起きるが、「梅雨の折とは言え、1つでも2つでも登らないと、70歳までに千山踏破を達成出来ない」と再度、気象庁のHPを開いて見ると、東北地方が唯一日曜日に晴れの予報になっている。
 昼食を済ませて車を発進させる。常磐道から東北道に入って雨の福島県を走るが、夏油温泉に着く頃には岩手県の雨は止んでいる。登山口の駐車場に停めた車の中で20時就寝。

 4時起床。上空に雲が多く、青空は覗けない。登山口から林の中に入り、林道を100m余歩いて山道を登ると上の林道に出て『経塚山 牛形山』分岐に着く(685m、5:10)。尾根の背のブナ林の緩い道を歩いて行くと標高900m付近で上の方から鈴の音が聞こえてきて、「自分よりもっと早く登り始めた人がいるんだ」と少し驚く。1,000mを超えると残雪が多くなって夏道が雪の下に隠れ、登山道を探すのに山カンが必要になる。先行者は登山道を見失った様で、鈴の音が下方になって追い付いて来ない。
 今季初のシラネアオイに出合って喜んで進むと、標高1,200m付近から水平にトラバースする。山頂から北東に落ちる顕著な沢が、看板で注意を促していた雪崩の要注意箇所と思われるが、この時期には斜面に雪は残っていない。その先で急なうえに氷化した雪渓に出合い、先端がゴムのストックを頼りに緊張してトラバースする。小沢を渡った先が山頂への分岐点で(1,235m、6:50)、湿原の中央を走る木道の両側にはミズバショウとリュウキンカが瑞々しく咲いていて大いに喜ぶ。
 山頂に着いて体を動かすのを止めると寒さに震える。2年前の5月末に経塚山へ登ったものの、雪の下の夏道を見付けるのに時間を食われて牛形山への縦走を諦めたのだが、山頂から経塚山へ通じる尾根の踏跡は消滅してしまって無い。
 往路を引返しても周回コースを縦走しても距離は同じようなので、「視界が無くて詰まらないけど、嫌らしい雪渓や傾いて歩き難いトラバース道を戻るよりは、周回しよう」と分岐へ下って左へ進む。
 分岐の直ぐ先の湿地にも花が咲いている。雪渓を横断して樹林に入ると足元は確りしているが、小枝が張り出したトンネル状の道が続いて全身ずぶ濡れになり、靴の中も水でいっぱいになる。伐採は数年間隔でしか実施していないようだ。
 白っ子森が近くなるとハクサンチドリが道の両側に咲いて続き、サンカヨウやショウジョウバカマ等の花と出合う。山頂を越えてギボウシの大群落の急斜面を下り、鷲ヶ森を越えて歩き続けると丸子峠までは思ったより長く、峠へ下ってほっとして時計を見ると随分時間が経っている。
 丸子峠の南面は雪に覆われて夏道の有無がはっきりしない。雪渓末端まで降りて地形図に描かれている登山道を探しても見付からず、横岳の方へ数十m登ってみると急な道がずっと上の方まで伸びている。峠へ引き返し、「夏道は峠から下っているのだろう」と考えて沢沿いの籔に入って下りながら探すが、夏道は現れない。地形図(旧)をじっくり眺め、「登山道はウシロ沢右俣ではなく、幕営場の横を流れる浅い支沢沿いにある。もっと東へ進んで小尾根を越えないと駄目だ」と判断する。
 左方へトラバースして沢形に入り、50m程登り返してp980の南東尾根上の標高885mのブナ林の小平坦地に達するが、依然として登山道を見付ける事が出来ない。疲労困憊して、「尾根を越えたから、下りながら夏道を探せば、今度こそは見付かるだろう」と自棄気味に下り始めると、直ぐに左から下りてくる登山道と出合う(865m、10:10)。
 あまりの僥倖に狐に化かされた気分だが、雪融け後の様相を呈している登山道を下って行くと男性2人が登って来る。下部は平坦な道が長々と続いて高度が下がらずジリジリするが、小沢を渡って林道と出合うと直ぐに登山口の幕営場に着き、車道を歩いて夏油温泉へ戻る。
 自宅へ帰ってウォッ地図を見ると、p980と横岳との鞍部から登山道が下っている事が判る。「最新の地図を確認しないで数年前に印刷した地図をチェックもしないで持参したのはミスだった」と反省すること頻り。

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装備・携行品

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