行程・コース
天候
風雪
登山口へのアクセス
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この登山記録の行程
登山口(7:15)笠杉堂(8:05)千本山(8:55)P1195(10:05)甚吉森(11:00~15)千本山(12:55)登山口(14:15)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
日本有数の温暖多雨地として知られる土佐魚梁瀬へ上がり、西川渓谷沿いに走ってけやき広場に着き、雨で濡れた落葉の上にテントを張って眠る。
天気予報が外れて冬型が強まり、寒気が南下して雪が降っている。風花が舞う空を見上げ、「こんな日は、のんびりテントで寝て居たいよな!」と呟きながら、少し細身の何日間もは履きたくない最新の(一昨年倒産したので最後の)ダナー靴を履き、登山口の千年橋を左岸へ渡って登り始める。
丁寧な造りの木道を上がって標高を200m稼ぎ、ゆったりした道を進むと目通り50~100cmの杉(樹齢は50~200年位)が見事なまでに真っ直ぐに伸びて林立している。「魚梁瀬の杉は木曽・吉野と並ぶ日本三大美林の1つで、千本山とは杉の大木が千本(無数に)生えている意味だ」と気付く。イラスト入りの案内板に書き込まれた一言に、魚梁瀬の人達の千本山への愛情を感じながら親子杉や鉢巻落しを見てベンチと展望台のある傘杉堂を過ぎ、比高450mを稼いで1本目を立てる。
『甚吉森』の道標が1つも無いので「縦走路は藪道か踏跡程度かも知れない」と気にする一方、「千本山に登った人が誰も甚吉森へ足を伸ばさないとは考え難いので、縦走路がある筈だ」と考えながら歩いて行くと遊歩道が尾根道に変わり、昨夜からの雪が薄らと覆う三等三角点の千本山頂に着く。
三角点の先に『甚吉森』の古い道標が立ち、ツルシキミの間に踏跡よりは少しマシな道が通じている。少し籔っぽい所もある緩い尾根の背の赤テープを探しながら下り、985m鞍部から登りに転じて枝打ちされてすっきりした杉林を左に見て高度を上げ、大きな杉の切株が残っているp1,195mに着く。道標は全く見当たらず、慎重に方向を見定めて左方の尾根に移って下降すると踏跡がはっきりしなくなるが、1,145m鞍部の先で赤布が増える。
尾根の左斜面をトラバースして涸れ沢を渡り、ガレ状の急斜面から尾根に移ってジグザグに高度を上げると次第に雪が深くなる。落葉樹の背丈が落ち、旧雪の上に新雪が積もって20cm程になった尾根を行くと三角点が現れる。横殴りの風に雪が吹き飛ばされて舞う二等三角点の甚吉森は冬山の様相で、風の弱い所まで引き返して一休みする。
往路を引返し、ピンクのテープを追って進むと1,145m鞍部を過ぎてもどんどん下って行く。「違う道だ!」と気付いて鞍部まで登り返し、右側斜面に付いたトラバース道を辿るが、100m進むと藪の中に踏跡が消えてしまう。「P1,195の北斜面に居る筈だから、高い方へ登れば山頂へ出る事が出来る」と籔を漕いで直登し、山頂の北肩で左手から上がって来た往路の道と出合い、大安堵する。
千本山に帰り着く頃には疲れを感じる。傘杉堂へ下ると展望台から魚梁瀬湖が見下ろされ、「天気が回復してきている」と気が緩む。木道の雪は陽射しで融けており、登山口へ降りると青空が覗かれる。
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