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(白井差口)P1313~三笠山(日向大谷)ワンデイハイク

白井差口バス停、P1313(マルイワの頭)、辺見岳(逸見ヶ岳)、エビヅルの頭、三笠山、一位ヶタワ、日向大谷バス停( 関東)

パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )

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行程・コース

天候

午前中晴れ、暖か。昼過ぎから薄曇り、風ややあり。

登山口へのアクセス

その他: 電車・バス乗り継ぎ~09:16白井差口バス停

この登山記録の行程

(丸ガッコ内は地理院地図の表記、coは標高)
.
09:24~白井差口バス停をスタート
09:35~(P630の北30m)~09:55
10:35~P1313の南尾根に上がる
12:57~P1313~13:05
13:52~辺見岳=逸見ヶ岳~14:58
14:58~三笠山~15:17
15:32~清滝小屋
15:35~弘法の井戸の西80m~16:00
16:58~日向大谷フィニッシュ

コース

総距離
約7.9km
累積標高差
上り約1,285m
下り約1,240m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

今回のミッションはふたつ。
辺見尾根に戻るにあたり、「一旗揚げ(ヒトハタアゲ)て」おこうと考えた(笑
ヤマレコ「みんなの足跡」からドットのつかない尾根を探ったが、北面のめぼしい尾根は軒並み歩かれている。密度の低い南面に目をつけ、尾根の盟主が辺見岳ならNO.2に挙がるだろうP1313を目指した。もうひとつは先週見つけられなかった辺見岳の山名標識の在処(アリカ)をきちんと把握すること。
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両神山表参道で転倒事故が複数あり、ヘリが飛び清滝小屋からの下山路は救助隊員さんの声が響きわたった。すれ違ったお一人に
― 事故がありましたか。
と尋ねれば
― あったねえ。ヘリで運んでもらったけど。
まじまじ見つめてしまったが、白井差の山中さんだった。登山道でお話をうかがうこと25分。一人で歩いて完結するはずが、先週に続いて思いがけない出会いがあった。
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〇 マルイワの頭(P1313)南尾根
山中さんによれば、ヤブ山ハイカーがP1313と呼称するピークはマルイワの頭の名前があるそうだ。恐らく「丸岩ノ頭」だろうが、どんな字を当てるか聞き忘れたのでマルイワとしておく。
詳細は写真のキャプションを参照してもらうとして、co1000mを過ぎてあらわれる長いトラロープ場の通過について補足する。ここはちょっと独特だった。
ヤブ山ハイキング中に出会うロープといえば、支点A→B→C→D と渡るのが一般的だ。南尾根のは支点Aから途中をすっとばしてDに繋がっている。勢いゴボウで登らざるをえず、ザレた斜面でロープに頼りっぱなしはスマートじゃないなとロープから離れ、行き詰った(写真24)。
ロープに灌木が倒れ込んでいる場所もあった。ロープを頼りに上がる最中に転がりだすと危険なので、適当にロープを引っ張って木の下敷きから横に出そうとしたが、全然動かない。見た目より重いのだろうか。では、と灌木に飛びつくとあっけなく動いたのにびっくりした。トラロープはその下でペグで地面に埋め込まれていた。
.
● エピローグ~白井差の山中さん
三笠山の山頂からオレンジ色の消防ヘリが空中にとどまって救助活動するのを眺め、飛び去った頃合いで下山にかかった。清滝小屋からの下降路ではまだ救助隊の大きな声が響く。役目を終えて降る隊員さんたちの最後尾に追いつくのだろうと思っていたら、おひとり上がってきた。山中さんだった。
― 事故がありましたか。
― あったねえ。ヘリで運んでもらったけどね。
聞いた話を記録者なりに解釈すると、なんでもないところで転倒し打ち所が悪く「歩けない」となったようだ。
― 三笠山のてっぺんでずっと眺めていたものですから。
― ……どっから上がってきたの。
― 白井差口のバス停ちかくに、小森川に流れ込む沢がありますよね。あの左の尾根から上がって……
― バスタブがあっただろ。
― ありましたありました。あれを沢の反対側、右下に見て……
― バカヤロ。またヘンなところを歩くなあ。じゃ、上がったのはマルイワの頭だな。
この界隈でどれだけ事故が多いか、の話になってゆく。
― ずっとむこうにサンゴーツって山があるんだが〇月に事故があった。
― 先々週、登りました。
― バカヤロ。目星をつけた尾根も沢も全部探したのに、見つからない。しばらくしたらカラスが飛び始めた。1本向こう側だったんだよ。
― 発信機をつけてまして。下山しなければ民間のヘリが飛んでくれることになってます。山中さんに探すご面倒はかけませんから。
― バカヤロ。誰が山から降ろすんだ。
.
山中さんのやっていらっしゃることは言葉とは正反対だ。私設の登山道(白井差新道)を整備し、事故があればまっさきに駆けつける。今シーズンは夏のジャンダルムで滑落事故現場を通りかかり「絶対に事故を起こさない」大事さを痛感した。改めて山中さんの世話にはならないぞ、と心の底から思える登山道上での出合いは、きっと龍神さまのお取り計らいかと思う。
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●山中さんからうかがった話をnoteにまとめました。
https://note.com/kato_keyci/n/ndf2e4be2792a
.
(了)

続きを読む

フォトギャラリー:56枚

1.はじめて降りる白井差口バス停。

2.
地理院地図では「広河原」周辺に畑地記号が入っており、仕事道をあてにしていた。これがそうだろう。畑はすでに荒れ地になっている様子。
しかしこの径路は選ばす、

3.
数十メートル先の踏み跡から入った。ピンテあり。

4.小森川の支沢に降りる。

5.
おなじ場所で県道を振り返る。

6.
今日のハイキングも簡単じゃないぞ。オルソくん、しっかりついてくるように。

7.
左手の斜面に張り付く。

8.
剣呑な急斜面を上がってひと息。沢を見下ろす。

9.
P1313南尾根の支尾根の登りはじめ。

10.
鹿よけネットを左にしながら行く。当初向こう側のほうが幅がありネットをくぐる機会をうかがったが、チャンスなし。結局、右側を行って不便はなかった。

11.

12.
立派な炭焼き窯。ネットの反対側、手を差し込み2倍ズームで撮影。

13.
P1313の南尾根に上がる。
進行方向、

14.
同じ地点で右方向、

15.
おなじく両神山方向。

16.
東面の伐採跡。

17.
進行方向、P1313。

18.
左に両神山。

19.
ひと時代前のだろう。

20.
記憶があいまいだが、左右から上がってきたネットに挟まれたと思う。隙間があり通過可能。co1000m付近。

21.
露岩。

22.
トラロープあらわる。

23.
ザレた急斜面に支点の間を長くとってつけられたロープ。ゴボウで登るのも悔しいので、ロープを離れ灌木を頼りに上がろうとし、

24.
ハマってしまう(笑
セミになりながら行くか・戻るか思案している。

25.
なんとかトラ場を脱出した。

26.
同地点で進行方向。

27.
無事かー?
おたがい木くずだらけのホコリまみれだな。難所ははじまったばかりだから油断するなよ。

28.
引き続き道中。

29.
おなじく。ピンテは豊富。

30.
待っててくれよP1313。

31.
露岩に乗っかって通過したが、振り返れば進行方向左(写真では右)にピンテがあった。

32.
左下方にピンテあり、追いかけると完全に降ってゆく。作業場への径路だろう。

33.
尾根に戻り、露岩の上をゆく。赤いプラ柱あり。

34.
露岩通過後、伐採跡を新たな鹿よけネットが上がってくる。右方向。

35.
道中。

36.
おなじく。

37.
ゴミもまだ新しい。

38.
1313まで100mで左右から上がってきたネットに進路を塞がれてしまう。正面がひと一人分緩んでおり、まずザックを通し這ってくぐり抜ける。ネットを見るのはここが最後。
この標高まで土留の丸太を組んであるって。。。

39.
正面は気が進まず、

40.
右手のバンド状を逆くの字に上がる。

41.
この上が1313。

42.

43.
最後はここを上がろうとしてヤブを抜けられず、

44.
右に巻いた。逆くの字。

45.
ラスト。

46.
ピーク直下に展望台的露岩があった。振り返って。

47.
P1313に上がる。

48.
ピークから両神山方向。

49.
備忘録的1枚。
「ここを巻いてから、崖を降る」。

50.
辺見岳の山名標に無事たどり着く。
山頂直下のピンテのついたバンドの行き止まりから頂上に這い上がるとき、踏み跡が左右に分かれている。いままで右を行っていたが左をたどり東から上がるとOKらしい。
それにしたって先週ここも往復したはずだぞ?山頂の踏み跡は1本なのに。

51.
まあ良しとする。オルソくん、ここが辺見岳だ。極悪(ゴクワル)の低山中の、ワースト・オブ・ザ・ワーストってやつだ。

52.
三笠山にて。

53.
同じ地点、樹幹からオレンジの消防ヘリ。

54.
清滝小屋。このあと山中さんと立ち止まってのおしゃべり。いや、お叱りを受けた。

55.
日向大谷に無事着いた。

56.
お疲れ様、きみも一杯やるか?
遠慮しとくって?
つまらんヤツだな。もしかしてZ世代?

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装備・携行品

【その他】 ラ・スポルティーバのウルトララプターⅡ。起毛タイツにモンベルの半ズボン。モンベルのメリノウール厚手、モンベルの綿入りアウター(下降路のみ)、ペツルのヘルメット、ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターにモンベルのギアホルダーを外付け、ヘッドランプ・スマホ(カメラ+GPS)・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・雨具・ロールペーパー・替えの手袋。キャメルバックのハイドレーションに水1.5L。コッペパンみっつ・カルパス・非常食。下山後の着替え一式とサンダルは西武秩父駅のコインロッカーに預けた。スタート時重量推定7kg。

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