• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

[しま山100選][小笠原諸島,母島]総移動約26時間、乳房山へ!

乳房山( 関東)

パーティ: 1人 (アブラムシ さん )

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

行程・コース

天候

快晴、気温26℃

登山口へのアクセス

その他
その他: 東京港竹芝桟橋から父島二見港までおがさわら丸で24時間。そして、父島から母島へははじま丸で2時間。(と少々)
登山口までは母島沖港から徒歩約10分。

この登山記録の行程

スタート地点(09:45)・・・ポイント(14:00)[休憩 10分]

コース

総距離
約5.3km
累積標高差
上り約468m
下り約468m
コースタイム
標準4時間15
自己4時間15
倍率1.00

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

どーも、皆さん旅してますか。
個人的に人生の転機(失職)でお休みを、つまりは一足早い夏休み頂きまして。

さてどこに行こうかなとなりました。

※以下、登山記録というか紀行記?のような感じになりました。ご容赦ください。

いざお休みを頂くと、する事が思いつかない3級社畜。
ウダウダした1週間を過ごした後、ふと思いつく。
そうだ、小笠原にいこう。

東京からの距離約1000km、船しかない。
この距離を24時間かけ、島に向かう。
いーじゃないか。これだ。
今しかない。

思い立った日はGWの後半の初日、5月3日。
とりあえずネットで調べる。
どうにもまずは船とホテルの確保が重要らしい。そして次の出航は5月4日。明日じゃん、やべぇ。
ただ、5月9日以降は船がドックイン(車検みたいなモノ)で、1カ月ほど休航のことも判明。
それはマズイ。今行きたいのだ。

まず船の手配に着手する。
うん。5月3日の祝日は窓口営業が無いっぽい。
電話は繋がらない。ネット購入も直前過ぎなのか、買えない。
・・・初手最終手段の当日券を選択。
さっそく暗雲だぜ。ワクワクするぜ。

そして、ホテル。
検索サイトを軒並みもぐる。
ホテル〇ドットコム、〇天トラベル、アゴ〇、エクス〇ディア。ふと気づく。
そもそも検索にヒットする宿の数が異常に少ない…?

調べたところ、どうやら船のチケットと宿をセットで購入するのが基本っぽい。(「おがまるパック」なるものがあった)
このあたりからテン泊に思考を切り替え「小笠原諸島 キャンプ場」を検索。どうせ南国、凍えることはあるまい。
⇒”小笠原諸島では、村条例によりキャンプや野営は全域で禁止されています。宿泊施設を予約して来島する必要があります。”
ああぁぁーソウナノ…?

この後、小笠原村観光協会のサイトに宿がリストアップされたページをどうにか発見。
そして、そのリストを上から順に宿へ電話。5件目くらいで宿を確保。

ここまでが5月3日の午後7時半。
急ぎ荷造りを始める。あとは船の席がある事を祈り、0時には寝た。

翌日。
船の出航は午前11時。当日券は出航1時間前から販売開始とのネット情報。
だかGWや夏休み等の繁忙期は早く窓口が開くらしく、9時に竹芝客船ターミナルに並んだ。

この日は9時半には事前購入者のチェックインが始まり、結局、当日チケットの購入は10時開始との係員さんから案内された。

並んでいる間、ゲート待ちの出走馬のようフンフンと鼻息が荒くなった。どうやら当日券を求める人は他にも数人いる様子だ。
酔狂なスリルに飢えたトラベラー(同志)が私のほかにいるではないか、と一瞬思う。いや、皆さんお仕事関係の方々らしい。領収書切ってるし。はい、弾丸トラベラーは私だけ。

受付が始まり、列が動く。
窓口で希望の席を伝えると、宿泊先について予約があるか聞かれた。(野宿防止のため?)

そして、あっさり予約は完了した。
拍子抜けのような、案外、穴場の旅先なのかなと思ったのも束の間。

問題が。
帰りのチケットはこの場では「買えない」との事。

はいぇ? ?

ですので。
旅路は片道、スリリングになりました。
(結局帰りの船の出港日まで買えず。あっははは。)

チケットを購入後は隣の窓口でチェックイン。
勢いそのまま、乗船開始。

頭の中では、行けないんじゃ。無理なんじゃ。
そんな考えが渦巻いている。なのにチケットの番号が呼ばれて船に乗る。引き返せない投げやりさ。自分の選択だが、どこか小気味良い。ヤケクソ。

船のタラップで小笠原へ行く人がこんなに多い事に驚きつつ、計画性は私が一番特殊だろう。ニヤついた気味悪い顔のアラサーひとり旅が始まった。

東京竹芝桟橋発小笠原諸島、父島行き。
24時間は陸地とさよなら。

※乗船中から父島に着くまでは別のハイキング記録にしました。長いので。

ここから乳房山について記録しようかと思います。
この山はモンベルブックスの「しま山100選」で知った。
東京でありながら本土から一番遠い、一般住民の有人島が母島らしい。(自衛隊が住む島はさらに遠いらしい)

乳房山は最高地点462.6m。
海抜0mから登る。父島からの日帰り登山。

計画は、父島二見港発のははじま丸を朝7時に乗船、同日11時に母島の沖港に到着。
下船と同時に登山を開始、往復4時間で登頂。15時45分の船で父島に帰島する。

ポイントは時短のため、装備、トイレ、準備体操は船内で済ませておく。地図は国土地理院を用意。基本的に道なりで、出番は無かったがお守り用。小笠原諸島の自然保護について勉強し、ルールを厳守。
船のタイムリミットは意識し過ぎないよう、折り返し時間をアラームで管理。

感想。
登山について、というより、
30代無職でここに、来る生き方を選ぶことに「何してんだろうなぁ」って。
求職活動で「何したいかわからん症候群」を拗らせ、乳房山まで来たよ。

山に登ったから何かを得るなんてことは無い。
何もわからん。ここに好きな景色と自然がある。
この事実だけが記憶され、この感動を求め、また次の山を求める。そのための労働。金と有休が必要。
…そろそろ、仕事を探さないと。

下山後、ふらっと寄った居酒屋さんでカツとじ定食を食べた。デザートにJA直売のフルーツトマトも戴いた。

このトマトがとても美味しかった。
クジラの見える船の上で、もっと買えば良かったとそれだけが心にずっと引っ掛かった。

続きを読む

フォトギャラリー:30枚

父島二見港、ははじま丸。AM07:30発。
おがさわら丸よりひと回りは小さく感じる。

この旅の最重要アイテムは、酔い止め薬。
優しさも穏やかさも無い、太平洋の野生的な波を乗り越えて進むため、揺れがえぐいです。
私の軟弱三半規管はこれ無しには耐えられませぬ。

母島、沖港に到着です。お巡りさんに下船を見守られつつ、行動開始です。(島あるある?)
到着自体は15分ほど遅れましたが、状況次第では色々考えますねぇ。

ハイビスカスがきれいに咲いています。
N〇Kで話題になったマングローブの木が見えます。

乳房山の登山コースには反時計回りのコースがありましたが、途中通行止めになっているので山頂に繋がってません。

時計回りコースとされる登山口に向かいます。

港から登山口までのロード区間は10分ほど。
途中、手作り看板もあり、なんだかんだ迷うことはなさそう。学校の横を通るなど人の気配はあります。
(一応google map で見れます⇒26.643508829741606, 142.16125678773557)

ここにブラシとか、コロコロローラー、酢酸スプレーがありますので、身を清めて入山。

登り始めて20分ほど、南国っぽいベンチ。

5月7日の気候は気温は20℃前後。風はさらっとして気持ちは良いが日差しはとんでもなく強い。じりじりと肌を焼かれるような熱がある。半袖なら日焼け止めは必須。最初は長袖をチョイス。

ただ、ここは熱帯の島山。歩き出すと山中は風が無く、蒸しっとした暑さ。森は湿度も高く、汗が止まらないので、ここで半袖。
(下は長ズボン)

登山道は、歩きやすく整備されているという印象。標識も多く、不安なく歩ける。

柵の向こうに大穴。
第二次世界大戦中、落としていった500kg級爆弾の跡。本土空襲した爆撃機は余った爆弾をここに落とした。

標識には植生についての説明もあり、じっくり楽しむことが出来る、、、船の時刻に縛られなければ。

ガジュマルのトンネル。
これぞ南国島ハイク。

ガジュマル。
原産は台湾、琉球とのこと。植物が「野生化した」ってなんかおもろい。

はしご道。
急な傾斜ではないので、恐怖感はなし。

南国休憩所2つ目。
港からここまで1時間ほど。

コースの案内と一緒に植物の解説。
写真に残して、あとで読みます。

ハハジマメグロ。
がいたんですよ。(写ってない)

日が差してる地面には、オガサワラトカゲがよく見つかります。(写ってない)

という具合に手つかずの自然を楽しんでいるうちに、

乳房山山頂。
眺望は、というと

山頂からのオーシャンビュー!

港の方面。
ひたすらにオーシャンビュー!

これが小笠原諸島最高峰からの景色。
クジラが見えることもあるそう。

果てしない太平洋。

ちなみに、反時計回りコースは通行止めの看板。

登山口に戻りました。
帰りは植物の解説を読んだり、観察したり、程々なペースで戻りました。

登山口では靴を酢酸スプレーとブラシで、ズボンをコロコロで、綺麗にしました。横の木箱の中には道具が用意されているので、しっかり責務を果たしましょう。

最寄りの飲食店、「大漁ずし」。
かつとじ定食。2000円。

ランチタイムに入れました。
大皿のキャベツ、サラダの上にかつとじが載っかっている。謎にうまい。
かつとじのツユでシミシミの野菜がカツと合う。うまい。

前浜。
マングローブの木まで戻ってきました。

小笠原産レモンのソーダ。
ガジュマルすぐのJAで購入。
種類は2つあるようで、果汁が濃い方を選ぶ。
これでクエン酸補充。
味はすっぱい、とにかくめっちゃすっぱ。効く。

Bonin=ボニンは「ぶにん(無人)」の読みから、人のいない島という小笠原諸島を指す意味らしい。

鮫ヶ﨑展望台。
船の時間までぶらぶら。
ここもクジラが見えるスポット。

脇浜なぎさ公園のビーチ。
こっちはウミガメに会えるスポット。

小笠原滞在後半になると、ウミガメ見つけても「ウミガメいるねぇー」くらいになる。感覚が麻痺。

父島へのチケットは乗船1時間前から窓口で購入。
15分前に着きましたが、もう少しゆっくりしてても良かったかも。ギリギリでいつも生きていたい。

船に乗る方は行きと同じ顔ぶれがほとんど。
母島は宿が限られるので、泊まるのは計画性が必要。(私には無い)

最後に。お土産の母島フルーツトマト。
これ、めっちゃくちゃオススメです。
うまい。甘い。もう単体で延々食える。

父島でも買えるには買えるらしいが、「ははじま丸」入港直後を狙う必要があり、、父島に戻った後、探したが買えず。

母島JAだと普通に買えます。乳房山登るなら絶対買おう!みんな買おう!笑
父島の居酒屋でも食べれるよ!笑

すべての写真を見る

装備・携行品

シャツ アンダーウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック 水筒・テルモス タオル 帽子 サングラス 地図
コンパス ノート・筆記用具 健康保険証 医療品 行動食
【その他】 ギョサン

みんなのコメント

ログインして登山記録にコメントや質問を残しましょう

登山計画を立てる