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青い森の山の神様へご挨拶 岩木山

鳥海山、岩木山( 東北)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 今回、初心者にもポピュラーな「嶽温泉コース」を使うため、カーナビには「嶽温泉」をセット。嶽温泉駐車場(無料、10台程度)を利用させて頂く。嶽温泉のバス停すぐ横でトイレもある、登山口は駐車場の上にある小さな鳥居からスタート。

この登山記録の行程

嶽コース登山口(09:31)・・・岩木山リフト八合目(10:51)・・・鳥海山(11:41)・・・岩木山山頂避難小屋(11:52)・・・岩木山(12:08)(休憩~12:42)・・・岩木山山頂避難小屋(12:55)・・・岩木山リフト八合目(13:21)・・・嶽コース登山口(14:12)

コース

総距離
約11.1km
累積標高差
上り約1,280m
下り約1,280m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

(青森遠征1日目)
週末の土日を利用して青森遠征を計画した。さすがに簡単に移動できる距離ではないことから今回は高速バスとレンタカーを利用することにした。
金曜日の午後、少しでも早く高速バスの始発点「東京」へ向かおうとJRへ向かったが、なんと沿線上のトラブルで、上下線が全面運行停止になっていた。
運行停止は当たり前の路線なのでいちいち驚きはしないが、いきなり出鼻をくじかれた思いだった。
結局、復旧には1時間以上を要し、なんのために早く駅に来たのか分からなくなったが、とにかく動き出したことに安堵して、最初の特急に飛び乗り今日強へ向かった。予定外の電車だったため当然席はなく、同じような人達で通路が溢れかえっていたため立ち乗車も半端なかったが、早く行動したおかげで余裕をもって東京駅へ到着することが出来た。
石井スポーツで軽く時間をつぶしたのち、食事を済ませてからバスターミナルへ向かった。
東京駅バスターミナル8番。
待っていると、「弘前行き」と書かれた大きなバスが時間通りにやって来た。数年前の青森遠征でも高速バスを利用したことがあるが、その際には4列シートのバスを選択して公開したことがあるため、今回は少し奮発して3列シートにした。
受付を済ませ、バスに乗り込む。
「3A」なので3列目の窓側だった。窓側席は周囲から隔離するためのカーテンがついていたので、プライベートを保つことが出来て快適だった。
21:30、予定通りに東京駅を出発し、途中、新宿で大勢のお客さんを乗せてから、一路、青森へ向かった。
待ちにまった青森遠征。
楽しみなイベントに心が高ぶっていたが、体力温存のために早めに就寝した。
空調が少し高めに設定されていたようで、息苦しくて何度か目が覚めたが、それでも高速バスにしてみればよく眠れた方だった。さすが3列シートの効果は絶大だった。
大きなバスの揺れを感じて「高速を降りた」と直ぐに分かった。
その後、街中を抜けて30分もしないうちに弘前バスターミナルへ到着した。
予定よりも少し早い6:48着だった。
ここから先はレンタカーに足を切り替える。
予約しているオリックスレンタカーは、弘前駅をはさんで反対側にあるので、けっこう重い荷物を持っての移動は大変だったが、懐かしの弘前を歩くのはむしろ楽しかった。
駅のトイレで顔を洗い、7時11分にオリックスレンタカーへ到着。お店前の縁石に腰を下ろし、開店の8時をゆっくりと待つことにした。
空は快晴。山際に薄い雲が広がっていたが、青空で登山日和だ。
開店時間と同時に手続きをして頂き、タイムロスなく車を借りることができた。本当は軽自動車を予約していたが、お店の都合でワンランク上の小型車に切り替えて頂いた。もちろん金額は同じ。
銀色のトヨタ(ヤリス)。今から二日間の心強い相棒だ。よろしく頼む。
できれば最初に白神岳に向かいたいところだったが、距離の関係から青森遠征一日目は岩木山に登ることにした。以前に登った時は、山頂で雨に降られ真っ白なガスの中を震えながら降って来たのを覚えているが、今日の天気であれば念願の360度眺望も期待できるかもしれない。
道中、ツルハドラッグで朝ご飯を購入。
確か以前も立ち寄った記憶がある。駐車場から大きな岩木山がよく見えていた。
しかし、これだけ青空と言うのに頂付近にレンズ型の雲がかかっている。独立峰にありがちな雲のつき方だった。
前回は百沢コースだったが、今回は気分を変えて嶽温泉コースを使うことにした。
岩木神社で鳥居に一礼してから嶽温泉へ向う。
嶽温泉の登山口駐車場に車を停めさせて頂き、9時21分に登山を開始。
地元の方にご挨拶をしたら「今日は山の日だからぶじょほしないようにね」と言われ、思わず「えっ?」と聞き返してしまった。
なんでも「ぶじょほ」をすると山の神のバチが当たるらしい。なんとなく意味は理解できたが、そもそも「ぶじょほって何?」と言うことで、下山後に調べてみたところ、「不調法」からきた言葉で簡単に言うと「失礼な事」を意味する言葉と言うことが分かった。
心地よいリズムの津軽弁。青森と言う土地に触れた気がした。
ちなみに、岩木山の由来の一つにアイヌ語由来説と言うのがあって、「カムイ イワキ(神の住むところ)」という言葉が変化したとされている。山岳信仰の大切な山。地元の方の忠告に従って、今日は山の神様に失礼のないよう気をつけて、山に向き合うことにしよう。
駐車場の上にある小さな鳥居をくぐり、森の中へと入っていく。
ブナ林が広がる瑞々しい森だった。
ブナの1つひとつが、太くて見上げるように高い。自然が豊かな東北だけのことはある。
遊歩道のように整備された道を水平移動で進んでいく。登山というより散策に近く、緑のカーテンがとても心地よかった。
ほどなくしてから徐々に勾配がついて来た。
地形的に裾野部分が終わり、ここから本格的な登山に入っていくのだろう。
黙々と樹林帯の中を登っていく。
10時33分、樹々の間から広々とした津軽平野が見えた。
更に登っていくと、突然「ぐぉーん、ぐぉーん」と重く低い機械音が聞こえてきた。
急な斜面を登り切ったところに、その正体があった。
岩木山八合目。津軽岩木スカイラインの終点であり、八合目から九合目を目指すリフトがその音の正体だった。
リフトの先には駐車場があり、10台程車が停まっていた。奥に休憩所の建物も見えた。
折角なので休憩所を除き、中の自動販売機で炭酸ジュースを購入し一気飲みをした。シュワシュワとのど越しが良く最高だった。
ちなみに、津軽岩木スカイラインは普通自動車1,830円(往復)。69個のヘアピンコーナーがあることで有名な有料道路だ。リフトは1,000円(往復)。よって、全てを使えば、約3,000円程度で、登山に不慣れな方でも百名山に登ることができる。今回、これを使って短縮した時間を観光に回すことも考えたが、やっぱり下から登りたいという気持ちが観光より勝った。
リフト乗り場の脇から頂へ向けて登っていく。入口のところにヤマオダマキが群生していた。
リフトの終点「9合目駅」を写真に収めてから「鳥海山」へ。
鳥海山と言っても「あの鳥海山」ではなく、岩木山3ピークの一つ。ちなみに岩木山(1624m・最高峰)、厳鬼山(1470m)、鳥海山(標高1502m)の構成だ。
鳥海山の近くを少し散策してみたが、笹藪であまり眺望は無かった。続いて岩木山の頂へ向かう。
百沢コースとの合流地点でもある「焼止避難小屋」を経由して、いよいよ頂直下の急登に向き合う。
急登大好きとしては、ニヤリと嬉しくなるが、思っていた以上にハードでヤバかった。前回はこんなに苦戦しなかったと思うが、つくづくここ最近の運動不足で体力が落ちている。
息を切らせながら、12時ちょうどに岩木山の頂に立った。
登り切った瞬間の青空に僅かな望みをかけて登ってきたが、現実はガスに覆われて方角さえも分からない状態だった。
それでも、時折、雲の切れから青空が見えていたので、30分ほど一喜一憂しながら待ってみたが、結局、晴れることは無かった。今回も眺望はお預け。三度目の正直にかけるしかない。
これ以上待っても雲が取れることはないだろうと下山を開始。「さぁ、一気に降って、温泉だ!」と転がるように駆け下り、14時ちょうどに駐車場へ戻った。
ネットで日帰り温泉を検索したが、評価が分かり辛かったので、とりあえず一番手前の「小島旅館」を訪ねてみることにした。
「ごめんください」と声を掛けると奥の方からおばあちゃんが出てきて、あれやこれやと親切に教えてくれた。どうやら日帰り温泉もやっていて、「今はいっぱい入っているから、少し待った方が良い」とのこと。話し方はぶっきらぼうだったが、とても親切だった。
肝心の温泉も400円と言う安さで、白濁の良質な温泉で大当たりだった。
あまりにも気持ちの良い温泉だったので、洗濯機をお借りして汗まみれになった服を洗っている間も浸かりっぱなしで、知らず湯船の中で寝落ちしてしまった。まさに、下山後の幸せなひと時だった。
おばあちゃんに心からお礼を言って、旅館をあとにした。
できれば津軽半島を観光したいと思っていたが、さすがに時間が無くなってしまったので、直接、明日の目的地「白神岳」へ向けて移動することにした。
直線距離だとそう遠くないが、道路の関係から岩木山を回り込むように日本海へ抜けていく。途中、海辺沿いの深浦にある「セイリング」というお店に立ち寄って、少し早い夕食を頂くことにした。オレンジ基調の外観で喫茶店風のお店。内装もこじゃれた感じの素敵なお店だった。
旅の想い出に贅沢も良いかと、マグロとサーモン丼を注文した。2,500円と、自分にしては奮発したが、そもそも海鮮丼であればむしろ安い方だろう。
どんな料理が出て来るのかとワクワクしながら待っていると、お盆に乗って出てきた料理を見てびっくり。マグロとサーモン丼のどんぶりを中心に、お盆いっぱいに小鉢が並んでいる。小鉢には色とりどりの料理が盛り付けされていて、華やかさだけではなくどれも珍しく美味しそうな料理ばかりだった。温泉に続き大満足の夕食だった。
しかし、調子が良かったのはここまで。
白神岳登山口駐車場まで行ってしまおうと車を走らせたが、明日の登山に必要な飲み水や食料を買い込むためのお店がまったく見当たらない。白神岳登山口駅周辺まで行けば何とかなるだろうと思ったが、行けどもお店らしいものは一切なかった。日が暮れて暗くなると心細さが一層増した。
こんなことであれば先ほど夕食を食べた深浦のスーパーで可芋を伸しておけばよかった。まだ20km以上あるからと甘く考えていたのが敗因だった。失礼ながら、この辺の人たちは一体どこで買い物をしているのだろうか?
スマホで検索してみると、白神岳登山口駅から更に秋田方面に20kmちょい走ると、コンビニがあることが分かった。コンビニごときに20kmも走りたくなかったが、食料もないまま登山する訳にもいかなかったので、疲れた身体に鞭打ち車を飛ばした。
田舎のコンビニだから「何もかも売り切れていたらどうしよう?」と悲観的になっていたが、幸い着いてみると豊富な品揃えのお店で有難かった。
戻る途中、県境近くに「道の駅 はちもり お殿水」があったので、予定を変更して道の駅で車中泊をすることにした。
駐車場の端に車を停め、早速、コンビニで買ったビールで一人乾杯をして祝杯を挙げた。
こうして青森遠征1日目は幕を閉じ、2日目へと続く。

<青森遠征2日目はこちら>
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=320490

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登った山

岩木山

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1,624m

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