行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
荒海山登山駐車場を利用。荒れた箇所はないが2kmほど未舗装の道を走る。駐車場には、一応、小さな看板はあるが、10台程度の路肩スペースで見落とさないように注意。八総鉱山跡が目印。トイレ無し。登山届けのポストは駐車場から400mほど進んだ登山口にある。GPS座標(緯度経度37.060637 139.660195)。スマホのGoogleMapに入力するとカーナビ案内が可能。
この登山記録の行程
駐車場(06:04)・・・登山口・登山ポスト(06:10)・・・斜面の取り付きポイント(06:52)・・・荒海山(08:29)(休憩~09:15)・・・荒海山・東峰(09:20)・・・荒海山・・・斜面の取り付きポイント・・・登山口・登山ポスト(11:39)・・・駐車場(11:45)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
荒海山(あらかいさん、あらかいざん、あらかいやま)は、福島県南会津郡南会津町と栃木県日光市の境界に位置する標高1,581 mの山で、三百名山の一つでもある。二等三角点「太郎岳」(標高1,580.4 m)は、山頂の東北東約90 mに位置するピーク東峰にある。福島県側では荒海山、栃木県側では太郎岳(たろうだけ)と呼ばれる。
(ウキペディアより)
11月24日、「道の駅たじま」で車中泊をして余日時の登山に備える。
寝袋だけでは寒くインナーが必要な季節になり、朝起きるとフロントガラスの内側がバリバリに凍っていた。
4時半に起床。顔だけ洗ってから荒海山駐車場へ向かった。
幹線道路からの入口が分かり辛く、カーナビの導くままに走ったら通行止めに行き当たってしまった。幸い、入口に案内図があったのでよく見るとう回路が記されていた。
余計な時間を使ってしまったが、薄暗いうちに荒海山駐車場へ到着することができた。
6時4分、まずは400mほど先にある登山口を目指して林道を歩きだす。
登山口に入るといきなり渡渉が待ち構えていた。
渡渉が多い山だとは聞いていたが、いきなりの洗礼だった。
足元をよく見ながら滑らないように注意しながら進む。
谷沿いに進みながら、緩やかに右へと巻いていく。見上げると、前方の山が朝日でモルゲンロートに染まっていた。
ほどなくして、斜面の取り付きポイントへやって来た。
水平移動の谷歩きが、ようやく登山らしくなってきたと喜ぶ。
九十九折りの登山道に、所々に長いロープが垂れ下がっていて、意外に急斜面だった。
7時8分、斜面を登り切り稜線へ到着。
同時に、反対側には真っ白な山が見えた。方角的に「窓明山」だろうか。
行く手の左手側には、薄っすらと雪を冠した大きなピークが見えた。こぶしを突き上げたようなごつい形をしている。
「あれが荒海山の頂か」。
山容から頂直下はかなりの急登だろうと予想できた。
ここからは稜線に沿って縦走モードになるが、基本、樹林帯の中を黙々と歩くコースで眺望はなかった。
歩いていると、突如「ガサ、ガサッ」と不穏な音を立てて、目の前5m程のところに大きな躯体の動物が飛び出して来た。「熊か?」と一瞬身構えたが、灰色の毛を見て安堵する。お客さんは大きなカモシカ君だった。
カモシカ君は、自分を品定めするかのように「ジーっ」と暫く見つめた後、興味を失ったのか短い鳴き声を残して反対側の斜面へと走り去っていった。
頂に近づくにつれて、徐々に雪が目立つようになってきた。
今年初めての雪を踏みしめながら進んでいく。
頂直下にやって来ると、ロープが垂れ下がった崖のような斜面が待ち構えていた。
凍って滑りやすくなっているので慎重に登っていく。
壁の最上部に身体を押し上げ「着いたー!」と叫ぼうかと思ったが、残念ながらゴール宣言には少し早かった。しかし、そこから頂まで真っすぐに続くビクトリーロードの景色が素晴らしかった。切り立った道が100mほど続いている。まるで空を飛んでいるかのようだった。
8時30分、ついに山頂へ到着。360度の絶景が広がっていた。
標識の横には、「大河の一滴、ここより生る」と書かれた石碑が設置されていた。荒海山は、阿賀野川(日本海へ)と利根川(太平洋へ)の分水嶺になっているため、それを表現したものだろう。
登ってきた斜面の反対側に深い谷があり、その谷に沿って目線を上に上げていくと、ノコギリの歯のような山が見えた。高原山(釈迦ヶ岳)だ。
そこから右へと目線を移していくと、長い尾根が特徴的な女峰山。その横に男体山と太郎山の日光ファミリーの主要な山々が良く見えた。武骨な山容は日光白根山。その迫力に紛れて気付くのが遅れたが、奥の方に皇海山も見えた。
更に、福島側に移ると燧ヶ岳や会津駒ケ岳。さすがに尾瀬の方は周囲のどの山よりも早く純白に雪を冠していた。
あまりの素晴らしさに「最高だー!」っと、誰もいない頂で大きな声で叫んでみた。こんな瞬間を独り占めできるなんて、なんて贅沢なんだろうか。
石の上に腰を掛け、カップ飯を食べた後、コーヒーを淹れて暫しのんびりする。
小春日和でポカポカと暖かった。
そのまま降るのも勿体なかったので東峰にも足を運んでみたが、こちらは積雪と藪が深かく、あまり行った甲斐はなかった。
いつもとは違う角度で見た尾瀬や日光。「こんな風景もあったんだ!」と新たな発見ができた。三百名山の割には結局誰にも会わない山行だったが、その分、晩秋の荒海山を思う存分楽しむことができた。春になったら「七ヶ岳」にもぜひ行ってみたいものだ。






























