行程・コース
天候
12/31 曇り 1/1 晴れ(-6℃・08:30) 1/2 晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
自宅(8:00)-赤岳山荘駐車場(11:30)
この登山記録の行程
12/31赤岳山荘駐車場(12:00)-赤岳鉱泉(14:30)
1/1 赤岳鉱泉(8:30)-裏同心F1(9:10)-F2(10:50)-F3(11:22)-F4・F5(13:28)-F5終了点(14:44)-大同心稜(16:00)-赤岳鉱泉(17:00)
1/2 赤岳鉱泉(08:30)-赤岳山荘駐車場(11:00)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
12月31日
今度こそ完登を目指す。12月の第2週めにも計画したが気温が高く、積雪もないので美濃戸まで入ったが成果が期待できず中止した。裏同心ルンゼへのTRYは4回目位にはなるかもしれない。美濃戸からの北沢林道は積雪がほとんどないが、路面の氷結だけは充分に発達している。美濃戸口で登山届けを出した際にRESCUEから路面の凍結注意には喚起された。ちょうど下山者が氷結した林道で転倒した。以前、私も転倒して痛い思いをした。このあたりが北沢林道の核心部の印象がある。北沢の堰堤から赤岳鉱泉への道が始まる。積雪の少なさを補う路面の氷結にはアイゼンを履きたくなる。赤岳鉱泉には標準タイムから若干遅れて到着。
チェックインする。アイスキャンディのソロが可能か聞いてみたが、ソロは禁止とのこと。ジョーゴ沢も考えたが、車の疲れもあり、休養とした。大部屋で雑魚寝だが、同室者とは会話が出来ない。薀蓄者がいたが会話に入る気にもなれない。夕食はまあまあ。食後のビンゴ大会に参加するも、後一手が決まらずLOST。なにか当てたら、YankyMikeへのGiftが出来ると思ったが残念だった。夜は同室者のイビキで充分眠れなかった。
1月1日
朝食6:30。お節料理の名目だがかまぼこ、昆布巻き等ほんの気持ちだけ。外気温-6℃。かなり気温は高い。不要な荷物は小屋で預かってくれるが、ソロなので残置する荷物は無い。アイゼンとハーネスだけをつけて、8:30出発。裏同心ルンゼには一応トレースがあったが、先行パーティの姿は見えない。F1着(25m)9:10.スクリュー、ソロイスト等ガチャを身につけ、準備をする。その間に関西と思われる4人パーティが来た。ソロリードで登攀開始。真ん中よりの傾斜の強いラインを選ぶ。ランニングにスクリュー3本打つ。1年ぶりのアイスでぎこちない。ロープを固定しラペリング、回収しザックを背負って登りなおす。4人パーティにボルトアンカーの位置を教えてあげる。私は樹木でアンカーをとった。F2(3段40m)10:47。1段目は水氷。アックスを打ち込むと水が染み出してくる。1段目に1本、2段目に1本スクリューを打つ。3段目は傾斜も強くなりスクリューを取り付き部と中間に1本づつ打った。ここは比較的結氷状態が良い。F2を超えてF3基部のボルトアンカーでFix。ラペリングで下降し回収後、ザックを背負って登りなおす。水氷に触れていたロープは氷の棒になってしまった。F3(10m)12:28。ザックを背負ったままフリーソロで越える。F4(10m)13:04。この時期には雪で埋まってしまうが、露出している。やはり12月初旬の状態に近い、積雪も少ない。そのままフリーで越え、F5(10m)へ。ここは以前Fallした場所。先回は右側の短いラインをとったが、今回は左側の傾斜のある長いラインを選ぶ。ソロリードでスクリュー3本打って滝上のボルトアンカーでFix(14:44)。ラペリング、回収後ザックを背負って登りなおす。登攀中に後続の4人パーティが待機していてプレッシャーを感じる。ソロなので先に行ってくれといったら、右のラインを登りますといって登攀開始した。ザックを背負って登りなおすときにシャントをロープにセットするのを忘れ中段まで上がった時に気がついた。普段はroutineになっているのでだが、後続パーティーにプレッシャーを感じたのだろう、いつものroutineが守れていなかった。以前のfallのことを思い出し、焦ってしまった。平常心を失った時、危機が訪れる。なんとか危機に見舞われることは無かったが、ロープの処理の手抜きのせいで、時間を大幅に浪費した。後続の4人パーティーは大同心へのガリーを登っていった。やっとロープを整理して大同心ガリーに向かう。後続パーティーは先行パーティーになってしまった。ストックを出し、大同心基部のガリーを大同心稜にむけて登る。それほど傾斜も強くなく積雪も少ないので、楽といえば楽だが、疲れが出てきて、歩調はゆっくりだし、休み休みの登高になる。大同心壁は圧倒的で正面壁ルートのラインが良く分からない。やっと大同心稜に出た(15:59)。硫黄岳がきれいだ。過去に何度も登った小同心が大きく感じた。大同心は威圧的。今度はここが目標になる。大同心稜の下降はトレースがあったおかげで迷うことなく、急な尾根筋を下る。赤岳鉱泉着(17:00頃)。昨日と違う大部屋に案内された。先客(男1人・女2人)いて薀蓄を語っていた。男客になんか見覚えがあったので「失礼ですが、Kさんですか?」と聞いたら、やっぱりガイドをしているKだった。50年近く前に私が指導したKだった。その後何度か山であったこともあったがここで出会うとは思っていなかった。女性客2人も交えて話が弾んだ。夕食も4人で同じテーブルにしてもらい、ワインをご馳走した。この夜のメニューはステーキだったが、山小屋としては優れものと感じた。ワインを空け、俺はその前にビールも飲んでいるが女性客2人も昔のクライミング話(曰く、1日10ピッチ登るまでロープを解かせなかったとか、ビレイ訓練で俺が岩場から飛び降りたこととか、最初の冬合宿ではテントで寝かしてもらえず外でビバーク訓練させられた等々)を楽しんでくれた。夜は相部屋の他の客のイビキでまたまたよく眠れなかった。
1月2日
Kガイド一行は赤岳に向かい7:30に出発。また山で再会できるだろう。予定では俺はジョーゴ沢右俣大滝の予定だったがKガイドが大滝の結氷はまだ甘いとの意見で、昨夜の寝不足もあり、下山することにした。赤岳鉱泉からアイゼンをつけて下る。入山のときはアイゼンを履かなかったが、下山のときは結氷した部分を警戒してアイゼンを履く。下山で転倒負傷してもつまらない。見栄をはることも無い。美濃戸赤岳山荘駐車場には11:00頃着いた。ここから自宅まで2~3時間ほどのドライブだがUターン渋滞にまきこまれ6時間もかかってしまった。来年はYをつれて裏同心ルンゼに行きたいものだ。そのときは個室にする。相部屋客のイビキで寝不足は願い下げだ。
【完】
3年越しの課題を解決した。大阪出張が長期になりトレーニング不足、今シーズン初アイスにも関わらず完登できたことは自分で自分をほめてやっても良いだろう。
フォトギャラリー:15枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | 登山靴 |
バックパック | サブザック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル |
帽子 | グローブ | コンパス | ナイフ | 健康保険証 | 医療品 |
行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | ライター | ロープ | エイト環・ATC |
カラビナ | 安全環付きカラビナ | クイックドロー | ビレイデバイス | スリング | ハーネス |
ヘルメット | |||||
【その他】
ソロイスト・デュアルポイントクランポン・チェストハーネス アイススクリューx8本(2本はアンカー用)・クイックドローx10・長スリングx3 ピッケル・バイル・ダブルストック サブザックはソロクライミング用ロープ(Φ9.8x50mエーデルリッド)バッグとして使用 |
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