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半世紀ぶりの六甲(22)武庫川渓谷ダイヤモンドフェース開拓

武庫川渓谷 ダイヤモンドフェース( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 2人 (TangoYanky さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

晴天・定温注意報発令中

登山口へのアクセス

電車
その他: 福知山線(現・宝塚線)武田尾

この登山記録の行程

武田尾駅(9:00)→武庫川廃線・鉄橋→武庫川河原(9:45)→岩場基部(10:28)→登攀開始(11:10)→登攀終了(13:15)→懸垂下降→基部取付(14:00)→武庫川河原(15:00)→武田尾駅(16:30)

コース

総距離
約5.4km
累積標高差
上り約365m
下り約365m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

定温注意報発令中の山に入った。降雪の懸念があったが、その時は廃線ハイクに切り替えるつもりだったが、天気は晴天、青空が広がっていた。武田尾駅から通いなれた廃線跡を歩く。ゆきまるは初めてのせいか枕木を跳ぶようにして楽しそうにあるいている。3つ目のトンネルを抜けた鉄橋で一旦ザックを降ろし、鉄橋を渡って4つ目のトンネルを抜けたところで目標のダイヤモンドフェースを見上げる。下から見ると横長の菱形に見えることからダイヤモンドフェース(50年前の先登者のなずけた名称が分からないので、仮称する)となずけた岩壁に朝の日差しが壁の陰影を際立たせて見せていた。
 鉄橋から見るとボルダー(ツタンカーメン)にもう3人ほど取り付いていた。鉄橋脇の露岩のガリーを重いザックに振られながら河原までクライムダウン(ここが最大の核心部と思うのは俺だけか?)。ボルダラー達は上からマットを放り投げて空身で降りているが、俺たちはザックを放り投げる訳にはいかない。
 河原を下流にすすみ、いつもの3畳ほどの支度岩でハーネスを着けて身支度をする。通いなれた道なき道をマーキングと踏み跡を辿って約30分でダイヤモンドフェースの基部に着く。ガチャを身に着けて登攀開始。
 1P目はTangoが空中テラスまでソロで開拓したので、Tangoがリードする。空中テラスにはFixを残置してある。先週は1P目の終了点の空中テラスのアンカー整備の時にFixを使ってユマール登攀をしたが、今日はFixを使わず、フリー交じりの人工で縦に走るリス沿いに登る。先々週に打ったボルトとハーケンの人工から最後はダイナミックなフリーで空中テラスに這い上がる。最後のフリーで抜ける凹角は若干runoutするので緊張するが、先週凹角内側にボルトを打ってランニングアンカーを増やしたのでちょっと気が楽になった。続いてゆきまるがフォローで登る。ゆきまるは室内壁で鍛えているようで危なげなく登ってくる。人工はまだ不慣れなところも見られるが慣れればなんてことは無いだろう。なによりも楽しんで登っているのがビレイしてて解る。狭い空中テラスでリードを交代する。
 2P目、ここからフリーになるのでゆきまるがリードで開拓する。まずハーケンを打ちたいというので、テラスの真上に1本目のハーケンを打つ、これがゆきまるにとって初めてのハーケンだ。ハーケンが効いている音(いわゆるハーケンの唄声)を教えてあげた。下部のリスがここからクラックになってあがっているのに沿って直上する。ゆきまるは安定したクライミングで登り続ける。途中ハーケンを何本か打っていく。前進用よりはランニング用に適度な間隔で打つように言ったのでそのとおりにしているようだ。直上から左斜上に移ったところから姿が見えなくなった。このころから風が強くなってきた。壁の下部は樹林のおかげで強い風に当たらなかったが、2P目からは吹きさらしの中でビレイしていても寒さがこたえるようになった。RouteFindingに迷ったのかしばらくRopeの動きが止まる。やっとCallがあってTangoがフォローで登り始める。快適なクラック沿いのフリーでハーケンとカムを回収しながら。2P目のビレイ点へ登る。寒かったせいで身体を動かすことで暖まる。ゆきまるはTangoRouteの2P目のテラスでビレイしていた。すこしrouteを間違えて上り過ぎたようだ。
 3P目はTangoRouteの滑り台スラブをゆきまるがリードする。寒いが真っ青な空に向かってスラブ奥の門状のピナクルにむかってropeをのばす。最後のピナクル門の凹角は岩が脆いので注意するようにCallする。ゆきまるは安定したクライミングを見せ、凹角を抜け終了点に飛び出した。つづいてTangoがかっこよく登っているつもりでフォローする。終了点ではゆきまるの笑顔が待っていたが、寒い。
 終了点のボルトに懸垂下降用の捨て縄をセットして懸垂下降でTangoRoute1P目のテラスまで一気に下降する。さらにもう一度の懸垂下降で基部に降り立った。ガチャをかたづけ再び道なき道をマーキングを辿って武庫川河原に降りた。
 いつもの支度岩でお湯を沸かしゆきまるは汁粉、Tangoは酒。つまみに昨日阪急で買ってきた「かぶら寿司」を食べる。あまりゆっくりする時間もなく、気温も下がってきたので撤収する。寒さを除けば晴天の満足できる登攀だった。
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一つ目の支点から辛く、立っていて、とりつきから「人工登攀の登り」が実感できます。エイド以外ではとてもじゃないけれど私には登れないと感じました。
2ピッチ目の上部は眺望も開け、快適です。持つところもたくさんあり、カムも使用でき、フリーとしても楽しめます。不安なところはハーケンでの確保もしやすいです。
日当たりよく、気持ちよいクライミングが楽しめました\(^o^)/ありがとうございました!

byゆきまる
(人工登攀の楽しさを知ってしまったゆきまるでした)
※今回開拓したRouteを「ゆきまる」と呼称します。

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