リアルフリースで 1.5倍暖かい冬/アイスブレーカー「M ディセンダー LSジップ」
『山と溪谷』の巻頭記事「YAMAKEI JOURNAL EQUIPMENT & GEAR」では、毎号、旬な登山装備を紹介している。
2019年12月号で紹介したのは、アイスブレーカーから発売の「M ディセンダーLSジップ」。リアルフリースという素材を使用し、化繊フリースより1.5倍暖かくウェア内の調湿も得意だという。その魅力を紹介しよう。
文=川原真由美
写真=中村英史
稜線に降り積もる雪を夢想しながら、メリノウールのベースレイヤーに袖を通す。そこにもう一着、リアルフリースのジャケットを重ねる。針葉樹の森を歩き、時に立ち止まり、リッジへとつなげる旅に出るとき、アイスブレーカーの「M ディセンダーLSジップ」は、欠かせないピースとなる。
ウールを起毛させたリアルフリースは化繊フリースより1.5倍暖かく、ウェア内の調湿も得意。ところで、リアルフリースって? フリースを辞書で引いてみると「羊毛、起毛仕上げの織物」とある。つまり、フリースの本家はウール。化繊フリースが一般的になるまで、登山者の保温をウールのセーターが担っていたのだから、これは原点回帰だ。
リアルフリースはストライプ状に起毛されていて、薄い部分は状況に応じてデッドエアをため込んだり、余分な熱や湿気を逃がしたりする。だから、ストップ&ゴーを繰り返しても体温に大きな変動が生じない。製品の位置づけはミッドレイヤーだが、スリムフィットな着心地は薄手のベースレイヤーと合わせて行動着にすると、とても具合がいい。
繊維の一本一本に天然の保温、調湿、防臭機能を備えるメリノウール。そのなかで最高峰の素材だけを用いたアイスブレーカーのウェアには、自然のなかで快適に過ごす術が備わっているのだ。
ウールオンウールによる優れた調湿性は羊たちが自然から得たデザイン
プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2024年5月号の特集は「上高地」。多くの人々を迎える上高地は、登山者にとっては入下山の通り道。知っているようで知らない上高地を、「泊まる・食べる」「自然を知る・歩く」「歴史・文化を知る」3つのテーマから深掘りします。綴じ込み付録は「上高地散策マップ」。
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