圧倒的保温性と軽量性、 接地感を実現した冬靴/ローバー「アルパイン エクスパートGT」
『山と溪谷』の巻頭記事「YAMAKEI JOURNAL EQUIPMENT & GEAR」では、毎号、旬な登山装備を紹介している。
2019年12月号で紹介したのは、ローバーから発売の「アルパイン エクスパートGT」。素材の見直しと独自技術でソールの厚みを抑え、高い保温性ながら超軽量を達成しているという。その魅力を紹介しよう。
文=佐藤慶典
写真=中村英史
ドイツの老舗登山靴ブランド、ローバーからウィンターブーツ「アルパイン エクスパート GT」が発売された。
同製品の最大の特長は高い保温性だ。ライニングには防水透湿素材「ゴアテックス パフォーマンス」と化繊保温材「プリマロフト400」を組み合わせて使用。一般的なものに比べ約3倍の重量の保温材が入るため、厳冬期でも寒さ知らずで行動が可能だ。保温材が増えると重くなりそうだが、さすがはローバー、片足870gの超軽量を達成している。これは素材を見直したこと、また、独自技術でソールの厚みを抑えたことに起因する。もちろん、ソールを薄くしたのは軽量化のためだけではない。ソールは、特殊な薄型シャンクで剛性を維持しつつ、ミッドとアウトソールを極力薄くし、足裏の接地感が最大限に得られるように。また、前コバが爪先から飛び出さない設計で、岩に対して適正な位置に足を置けるようになっている。さらに、シャンクのかかと部分をくり抜き、ショックアブソーバーを内蔵することで、クッション性も確保している。
ローバーならではの、タンについた金具に靴紐を交差することで、タンが左右にずれないように固定する機能や、グローブでも靴紐を締め上げやすいローラー式レースフックなどのギミックも健在だ。
本格雪山登山のエントリーユーザーから、さらなる軽量化や保温力アップを求める中・上級者にぜひ!
耐久性の高いアッパーだが、足首はフレキシブルで動きやすい。写真のカラーはウィメンズ
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