大雪山たいせつざん あさひだけ

百名山 花の百名山

大雪山

写真:服部政信  当麻乗越からの旭岳。左は熊ヶ岳
 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。
 古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。
 いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。
 黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。
 頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

DATA

正式名称: 大雪山・旭岳
山域: 石狩山地
都道府県: 北海道
標高: 2,291m
2万5千図: 旭岳

※ 大雪山の紹介文についての注意点

現在の周辺の雨雲を確認する

大雪山に行くモデルコース

  • 旭岳① 日帰り
    体力度: ★★★ 危険度: ★★★ 3時間30分 日帰り
    姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・旭岳石室・・・姿見駅
  • 旭岳③ 日帰り
    体力度: ★★★ 危険度: ★★★ 6時間40分 日帰り
    姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・間宮岳・・・中岳分岐・・・中岳温泉・・・裾合平分岐・・・姿見駅
  • 旭岳温泉と層雲峡を結ぶ人気の縦走路
    体力度: ★★ 危険度: ★★ 6時間55分 日帰り
    姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・間宮岳・・・中岳分岐・・・北鎮岳分岐・・・黒岳石室・・・黒岳・・...
  • 旭岳②・黒岳② 日帰り
    体力度: ★★★★ 危険度: ★★★ 7時間50分 日帰り
    姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・間宮岳・・・中岳分岐・・・北鎮分岐・・・北鎮岳・・・北鎮分岐・・...
  • 旭岳・高根ヶ原・化雲岳 2泊3日
    体力度: ★★★★★ 危険度: ★★★★ 19時間 2泊3日
    【1日目】姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・間宮岳・・・北海岳・・・白雲分岐・・・白雲岳・・・白雲...
  • ヒサゴ沼からトムラウシ山へ 3泊4日
    体力度: ★★★★★ 危険度: ★★★★ 24時間10分 3泊4日
    【1日目】姿見駅・・・旭岳石室・・・旭岳・・・間宮岳・・・北海岳・・・白雲分岐・・・白雲岳・・・白雲...

大雪山周辺の最新情報

登山口情報

  • 旭岳温泉 
  • 層雲峡 
  • 愛山渓温泉 
  • 天人峡温泉 
  • 銀泉台 
  • 高原温泉 

  • 【旭岳温泉】
    旭岳温泉は勇駒別温泉ともよばれ、表大雪の玄関口として親しまれている。温泉宿も多数あり、冬は山岳スキーやクロスカントリースキーも盛ん。旭川駅発旭川空港経由の旭川電気軌道バスが利用出来る。旭岳ビジターセンターと周辺に手頃な遊歩道もある。

  • 【層雲峡】
    国道39号沿いの層雲峡は道内有数の観光地。冬は黒岳スキー場が年内に開く。上川層雲峡ICを使うとアクセスがよい。
    温泉には多数の宿のほか、コンビニや食堂、黒岳の湯、層雲峡ビジターセンターが集まっている。銀泉台への道北バスも発着する。

  • 【愛山渓温泉】
    愛山渓温泉は愛別岳や当麻岳の登山や、沼ノ平、雲井ヶ原の湿原歩きの原点。宿は1軒のみ。食堂は宿にあるが、周りに店舗はない。食料品など買い物は国道沿いですませておこう。
    層雲峡や旭岳温泉からの縦走の場合、マイカー回送サービスも利用可能。林道は後半カーブが多く、車の運転には要注意。

  • 【天人峡温泉】
    化雲岳登山と縦走の起点。道道は忠別ダムの上流で旭岳温泉の道と分かれる。JR旭川駅発の旭川電気軌道のバスは天人峡温泉を経由しなくなったので注意。
    旭岳温泉との連絡路のほか、温泉から羽衣の滝、敷島の滝へ続く遊歩道があり、桂の大木がみごと。忠別ダム横には大雪山の湧水がとれる公園がある。

  • 【銀泉台】
    銀泉台は大雪湖の西岸から林道を登った終点。銀泉台ヒュッテはなくなり宿泊はできない。秋はレイクサイト駐車場からシャトルバスが出ている。
    マイカーの場合は林道走行に注意。買い物は層雲峡のコンビニが最後になる。

  • 【高原温泉】
    高原温泉は大雪湖の南岸・レイクサイト近くから林道に入り、ヤンベ分岐で沼ノ原登山口方面の林道と分かれる。高原山荘とヒグマ情報センターが隣接。秋はレイクサイト駐車場からシャトルバスが出ている。
    マイカーの場合は林道走行に注意。買い物は層雲峡のコンビニが最後となる。

周辺にある山小屋

  • 姿見の池避難小屋(旭岳石室) 
  • 白雲岳避難小屋 
  • 東川町旭岳青少年野営場 
  • 黒岳石室 

  • 【姿見の池避難小屋(旭岳石室)】
    無人小屋
    場所: 旭岳温泉からロープウェイ下車後、徒歩15分、姿見ノ池畔
    電話: 0166-46-5922
    FAX: 0166-46-5206
    営業期間: 通年(無人)

  • 【白雲岳避難小屋】
    営業小屋
    場所: 白雲岳頂上から南東約1km
    電話: 01658-2-4058
    FAX: 01658-2-1220
    営業期間: 通年

  • 【東川町旭岳青少年野営場】
    その他
    場所: 旭川空港から車50分、または旭川駅からバス旭川空港経由1時間25分、旭岳温泉下車
    電話: 0166-97-2544
    FAX: FAX兼
    営業期間: 6/10~9/30

  • 【黒岳石室】
    営業小屋
    場所: 黒岳頂上南西900m
    電話: 01658-5-3031
    FAX: 01658-5-3019
    営業期間: 6/下~9/下

大雪山に関連する登山記録

大雪山の近くの山

大雪山に関連する登山ツアー

18年03月17日(土) 現地 ・3日間 アルパインツアー
【アルパインツアー日本の山】 雪山講習会(STEP2)大雪山・旭岳

関連するツアーを探す

大雪山の関連書籍

  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍

[▲ページトップに戻る]

こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

晴時々曇
明後日

曇一時雨
(日本気象協会提供:2017年12月13日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW 生涯保証をうたう「ダーン タフ」など掲載中!
生涯保証をうたう「ダーン タフ」など掲載中! 抜群のタフさとクッショ性が特長のソックスブランド「ダーン タフ」など登山用ソックスを大特集!
NEW 3種の生地を使い分けた最強の行動保温着
3種の生地を使い分けた最強の行動保温着 保温性と通気性に、快適性までプラスした最強の行動保温「エイサームフーデッドジャケット」をワンゲル編集部がチェック!
NEW 雪が早い今年こそ! スノーシューで楽しもう
雪が早い今年こそ! スノーシューで楽しもう 用具レンタル、現地ツアーなどもあり、誰でも楽しめるスノーシュー。みなさんもトライしませんか?
NEW みなかみ町でスノーシューを満喫!
みなかみ町でスノーシューを満喫! 東京から1時間半、雪の多い谷川岳・水上エリアでは無数のフィールドでスノーシューが楽しめる。1月のイベントも注目!
NEW メリノウール製ミッドレイヤーをテスト
メリノウール製ミッドレイヤーをテスト 山岳ライター高橋庄太郎さんの連載「山MONO語り」は、アイスブレーカーのミッドレイヤーを晩秋の奥秩父でテスト
NEW 遭難体験・ヒヤリハット体験のアンケート
遭難体験・ヒヤリハット体験のアンケート 日本大学工学部の嶌田研究室と共同でアンケートを行っています。安全登山の研究のために、ぜひご協力ください!
渋滞の心配なし! 駅から歩いてらくらく登山。
渋滞の心配なし! 駅から歩いてらくらく登山。 日没時間が早まる時期は、アクセス時間を減らして行動時間を長くするような登山にしたい。「電車で行ける・帰れる山」で時間を短...
いよいよ紅葉真っ盛りの高尾山
いよいよ紅葉真っ盛りの高尾山 都民の憩いの場として、登山者のみならず、多くの人を魅了する高尾山。その魅力がぎっしり詰まった「高尾山ナビ」に注目
日本昔ばなしで見た、あの山はここだ!
日本昔ばなしで見た、あの山はここだ! 山にはさまざまな伝説が残っている。山の名前の由来や、山にまつわる物語を紐解いてみると・・・。伝説・悲話・昔話の舞台となっ...
紅葉は山を下り、街でも色づく季節
紅葉は山を下り、街でも色づく季節 紅葉シーズンも最終盤。どんな秋の山を楽しみましたか? みなさんの秋の報告をご覧ください。
奥多摩の山々は秋から冬へ――
奥多摩の山々は秋から冬へ―― 首都圏からの登山者を満足させる地・奥多摩は、いよいよ紅葉は終盤。稜線上では霧氷が付く時期となってきた
山と自然に関わる仕事 求人情報
山と自然に関わる仕事 求人情報 新規求人情報を続々掲載! 山小屋アルバイト、ツアー添乗員、ショップ店員、メーカースタッフ…、山に関わる仕事の求人情報