のびのび子育てをしたいパパやママが子どもたちと
安心して暮らすことができる「子育て環境」と「支援」が充実
リンリンパーク川と園児
松川村
てるてる広場
池田町
おさんぽ会
小谷村
みんなで雪遊び
白馬村
地域が学校の授業をサポート「美麻小中学校の放課後子どもチャレンジ教室」
大町市
わんぱく広場
松川村
大かえで倶楽部(ボルダリング)
池田町
青空絵本
小谷村
白馬南小学校裏山ゲレンデ
白馬村
子どもたちに大人気の北アルプスを望む西公園
大町市

取材・文=大関直樹 構成=ヤマケイオンライン編集部 写真=熊野淳司(インタビュー)、北アルプス広域連合 取材協力=北アルプス広域連合

移住を検討している子育て世代や、これから子どもを生んで育てたいと考えているファミリーにとって、住・教育環境や自治体からのサポート、小児医療など、さまざまな視点からの「子育て環境のチェック」が欠かせない。「北アルプス広域連合」エリアで子育てをするいちばんのメリットは、自然が豊かな環境のなかでのびのびと子どもが成長できることだ。しかし、進学や習い事などの面で選択肢が少ないのではという心配もある。そこでエリア内の5市町村に、小中学校の学習プログラム、子育て世代への支援策、医療体制、塾などの学校以外の教育環境などについて質問をしてみた。それぞれの市町村で違いがあるので、じっくりと読んで比較して、移住先選びの参考にしてほしい。


小谷村

【小学校】「小谷っ子タイム」という時間割があります。これは、1年生から6年生が縦割りで班を作り、「伝統食づくり」や「しめ縄づくり」などの歴史文化を学んだり、「マレットゴルフ」や「シャワークライミング」などのスポーツ体験を通じて地域について学習するものです。

【中学校】 「小谷学」という授業で、小谷村の魅力を発信するにはどうしたらよいのか、小谷村の福祉や子育ての環境はどうなのかなどのテーマをグループごとに研究。課題解決に向けて、自分たちで考えて取り組みます。また、異文化交流の一環として生徒全員が台湾を訪問して、現地の学生と交流。選抜した生徒を友好都市であるニュージーランドのマールボロ―市へ研修に派遣する事業も実施しています。

白馬村

【幼稚園・保育園】信州の豊かな自然環境を生かした屋外活動などを日々の保育に取り入れた「信州やまほいく」を実施している保育園があります。

【小中学校】冬季オリンピック競技会場を使った記録会やスキー教室を開催しています。

大町市 【小中学校】市内には小学校5、中学校3、小中一貫校1があります。全てがコミュニティ・スクール化しており、地域全体で子どもたちを見守り、積極的に学校運営に関わる環境があります。山村留学の受入れや、海外ホームステイ、地産地消の自校給食、豊富な野外活動などを通して、「おおまちっ子」を育てます。
松川村

子どもの居場所となる施設が充実しています。

【子ども未来センターかがやき】18歳までの子どもが遊んだり運動したり、勉強できる施設。さまざまな子育ての悩みをワンストップで相談できる窓口もあり、子育てをサポートしてくれます。

【児童クラブ、子供教室】放課後の子どもの居場所として、児童クラブ(小学校から徒歩1分)や子供教室(小学校内)があります。プログラムも夏祭り、ハロウィンなどの定番のものをはじめとし楽しめるものが様々です。保護者の方のいろいろな働き方に対応できるようになっています。

【公園が充実】北アルプスの山々を望む美しい景観の広大な公園や水遊び、複合遊具ができる公園など村内各所に18カ所あります。

池田町

【特色ある教育環境】池田町では、令和2年1月に「池田町第2次教育大綱」を施行しました。「子どもがまんなか 未来を拓く ひとづくり」を基本理念とし、妊娠期から15歳までの子どもの育ちと学びをつなげていくこと、切れ目のない支援環境づくりをしていくこと、町全体が学びのフィールドであり、子どもも大人も学びあい、育ちあい、支え合うこと、生涯学習と健康づくりをすることを目標に掲げています。また、地域の子どもは地域で育てる土壌が池田町にはあります。保育園・小学校・中学校の先生が連携して、園や学校、子どもの様子について協議しており、同じ方向を向いて保育、教育実践できるように連携を深めています。また、保育や授業をお互いに参観したり、合同の研修会を開催したりして、実践力を高めあっています。

【特色ある学校行事】生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備するGIGAスクール構想の一環として、小学生、中学生の全員にクロームブックを持たせ、教育ICT環境構築に努めています。会染小学校では、入学時に肥後守が贈られ、児童は筆箱に入れて鉛筆を削ったり、工作で使ったりしています。

北アルプスの山麓にある5市町村は、自然環境が豊かで伝統的な文化が今でも残るため、それを活かした教育プログラムを実践している。保育園では、山や川田んぼなどの自然と触れ合う「信州やまほいく」の認定を受けているところも多い。小中学校では、地域全体で子どもたちを育てるという意識が強く、郷土に対しての愛着や誇りを感じるカリキュラムが組まれている。また、白馬村を始めとして海外からの観光客も多いことから、英語学習や海外交流に力を入れているのも特色だ。



小谷村 【小中学校】村内には小・中学校が各1校あり、それぞれ冬季に体育の授業としてアルペンスキーをシーズンに2〜3回、クロスカントリースキーを週に数回行なっています。そのほか、中学校では登山キャンプ学習や山菜狩り、「塩の道」古道の遠足なども実施しています。
白馬村 【小中学校】白馬南小学校は裏山スキーができます。白馬北小学校にはジャンプ台があります。両校とも校庭でクロスカントリーを体験できます。
大町市 キャンプやそり・スキー教室、農業体験を取り入れた豊富なプログラムがあり、自然環境そのものが地域の子どもたちの学習フィールドとなっています。また、郷土学習では、地域資源である「水」にまつわる歴史や地勢、産業についてを学び、水源地の見学を通じて、自分たちの何気なく飲んでいる水がここから生まれるんだと、目を丸くする姿は印象的です。
松川村

【保育園】村内には、幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持つ認定こども園が2つあります。それぞれ都会とは比較にならないほどの広い庭園があり、「信州やまほいくプログラム」も実施しています。

【小中学校】北アルプスなどの自然環境をフルに活かしたプログラムがあります。運動系としてはキャンプ、登山、スキーなどがあり、自然学習系としては、大豆の収穫や味噌作り、りんご栽培、米作り(田植え~収穫)など自分たちで食べ物を作るプログラムがあります。さらに、中学校では国際交流事業にも力を入れ、姉妹都市である台湾でのホームステイなどグローバル化にも対応したプログラムもあります。

池田町

【認定子ども園】池田町認定子ども園(池田保育園、会染保育園の2園)は、一定時間以上自然と接することをカリキュラムに取り入れた「信州やまほいく」の認定を受けています。

【小学校】稲刈り体験や芋堀り体験などを通じて自然の恵みを感じてもらい、総合学習の時間では池田町の歴史を聞くなど、この地域に愛着を持ってもらう取り組みを行なっています。近隣のスキー場でスキー教室が開催されます(小学校1・2年はソリ教室)。

【中学校】職場体験授業では、様々な職種のなかから自らが選んだ職業を体験。なかには町のラベンダー園でラベンダーの植替え作業などを選ぶ生徒もいます。近隣のスキー場でのスキー教室のほか、登山の体験教室もあります。

【土曜ふるさとクラブ】土曜日に小中学生の子ども・親子が楽しむクラブ活動です。学年、小学校区の垣根を越えて交流することができます。自然体験、将棋、子どもキッチン、パン作り、美術、布遊び、ハーブ、太鼓、町探索、お琴、編み物、町図書、けん玉・こま、子どもオーガニック(農業体験)など、多種多様なクラブ活動の中から選ぶことができます。

【ふるさとチャレンジ塾】小学校4年生~中学校2年生を対象に「楽しさ発見、なかま発見、ふるさと発見」をテーマに、池田町内外のことを体験したり学んだりする公民館講座。これまで、農業体験、キャンプ(宿泊体験)、星空観察、クラフト体験等を実施してきました。

ほとんどの小中学校では、冬になるとスキー授業があるため、子どもたちは小さな頃からスキーを滑れるようになる。夏は、北アルプスへの登山や農作物の栽培を体験するプログラムを実施している学校も多い。なかには池田町のように親子で楽しむクラブ活動を行なっている自治体もあり、太鼓やお琴などの地域に古くから伝わる伝統芸能からパン作り、農業体験など多様なプログラムのなかから好きなものを選択できる。このような自然の恵みを活かした行事・プログラムは、子どもたちがこのエリアの魅力を発見することにもつながっている。



小谷村

【産前・産後サポート事業】 妊婦さんが抱える妊娠・出産や子育てに関する悩み、おっぱいのトラブルなどについて、村の子育て支援センターに所属している助産師が相談に対応します。必要に応じてご家庭への訪問し、ご本人やご家族への個別相談を行ないます。

【産後ケア事業】 出産後の身体の回復や育児に不安があるお母さんと赤ちゃんが医療機関等に宿泊し、授乳指導や育児相談が受けられる事業です。利用期間は7日間(最長14日間)、利用者負担は事業利用料の2割です。

【出産祝金】 出産を祝い第1子に10万円、第2子に20万円、第3子以降に30万円を支給します。

【ブックスタート事業】 生後5カ月を迎えたお子さんに小谷村どんぐり図書館から絵本と図書袋をプレセントします。

【通園・通学バス無料】 村内全域で通園通学バスが無料で利用可能です。

【学校給食食費補助】 給食費のうち一食あたり40円(小学校)または45円(中学校)を補助します。

【インフルエンザ予防接種費等補助】 生後6カ月から中学3年生までを対象とし、年度内において2回までの10月以降のインフルエンザ予防接種費の一部を補助します。(個人負担1000円)

【未満児保育料の減免】 同時入所が2人目なら半額、同時入所が3人目は無料。一人親世帯等への減免制度もあります(※3歳以上は保育料無料)。

【就学援助費支給】 経済的理由によって就学困難と認められる児童・生徒に対し、学用品や修学旅行費、学校給食費、PTA会費などの経費の一部を支給します。

白馬村 妊娠期から子育て期(18歳まで)の家庭をフルサポート。保健師、利用者支援専門員や相談員などのスタッフが、妊娠や出産、子育てに関する様々な悩みの相談に応じる、白馬村子育て相談支援センター「おひさま」を設置しています。詳細は こちら
大町市

【妊娠、出産、子育ての総合相談窓口「あおぞら」】保健師や専門相談員が子育てに関する悩みや不安にお応えします。

【育児家庭応援事業】3歳と小学校入学のタイミングでそれぞれ地域商品券3万円分を贈呈します。

【病児病後児保育事業、子育て支援ショートステイ事業】放課後児童クラブ、各保育園や幼稚園による一時あずかり保育のほか、地域子育てを支援するNPO法人があるなど、子どもを預ける環境が整っており、忙しいお父さんお母さんをサポートします。

【保育料の減免制度、高校生以上対象の市独自の奨学金制度】子育て世代の経済的負担を軽減します。

【医療費】乳幼児から高校3年生までの医療費自己負担分の助成制度があります。

松川村

【移住定住促進補助金】最大100万(45歳以下)を支給

【結婚新生活支援補助金】最大30万(新婚世帯)を支給

【空き家改修事業補助金】最大50万(中古物件購入、リフォーム代金)を支給

【給食費補助(小中学校)】1人年間、3万円を支給

【通学費補助金(高校)】1人年間、1万円を支給

【小中高入学祝金】1万円を支給

【医療費】高校3年生までの通院・入院費用医療機関ごと500円を超えた分を村で負担

【その他】こうのとり支援、チャイルドシート購入補助など、詳細はホームページや移住ガイドブック、ファーストブック、セカンドブックをご参照ください。

池田町

【出産祝金】2万円を支給

【入学祝金】小学校5万円、中学校3万円を支給

【給食費補助】小学校3万5800円、中学校3万6600円を支給

【医療費】18歳年度末まで、1医療機関あたり、月額500円を超えた額を助成

ほとんどの自治体で出産や入学などの祝金や子どもの医療費助成など、経済的な支援策が実施されている。ほかにも育児について相談できる窓口を開設していたり、無料のスクールバスが運行していたりなど、子育てをバックアップする施策は充実しているといえるだろう。上記の表に掲載されている事業以外にも多様なサポートが受けられることがあるので、具体的に移住を検討している自治体があるなら、HPでチェックするのがおすすめ。また、助成事業については、申請が必要なものもあるので確認しておきたい。



小谷村

【医療環境】村内に診療所と歯医者はありますが、その他の専門医院は村外へ出る必要があります。しかし、住民の健康状態や相談事を行政や医療福祉関係者がタブレットなどを利用して共有するシステムの実証実験を開始したところです。

【未熟児養育医療】出生時の体重が2000g以下、または身体の発育が未熟なまま出生したお子さんで、指定養育医療機関の医師が入院を必要と認めた場合、その医療費を公費で負担します。

【自立支援医療】身体に障害のあるお子さんで、手術やリハビリなどを行なうことで回復が見込まれる場合、所得に応じて、公費で医療が受けられます。

【小児慢性特定疾患治療研究事業】小児がんをはじめ、慢性腎不全、小児ぜんそく、先天性代謝異常、筋疾患などにかかった場合、その症状と所得に応じて、公費で医療が受けられます。

白馬村 村内に個人クリニックが3つ、総合病院付属診療所が2つあります。総合病院は隣町の大町市が最寄りになります。夜間は「小児科オンライン」を用いて専用ホームページから小児科の先生に相談できます。
大町市 市立大町総合病院のほか市街地を中心に歯科、内科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科などクリニックも充実しています。高度医療の拠点「県立こども病院」(安曇野市)と「信州大学医学部付属病院」(松本市)との連携体制も構築されています。
松川村 村内に内科などのクリニックがあり、また近隣の市町村に県立こども病院やあづみ病院の総合病院などがあるため、安心できる医療環境があります。
池田町 町内に、小児科も備え、この地域の中核を成す総合病院「あづみ病院」があることは、保護者として大きな心支えとなります。近隣自治体には小児科も含め個人院もあります。また、隣接する安曇野市に、県内唯一の「子ども病院」があることも、この地域の特筆すべき点だと思います。

地方に移住する際に、これから住む地域の医療体制がどれくらい整っているのかはチェックしておきたいポイントだ。自治体によってはエリア内に専門病院がないところもあるが、オンライン診療やドクターヘリを使うことで、万が一のときにも適切な医療を受けられるような体制が作られている。また、地方で医療機関を受診するにはクルマがないとかなり不便なことになってしまうことも多い。もし、クルマがないなら病院までの移動手段としてバス等が利用しやすいかも移住前に確認しておこう。



小谷村

【通学事情】小学校・中学校は村内全域で運行する通園通学バスが無料で利用可能です。また、小谷村に在住する高等学校もしくはそれに準ずる教育機関に通学する子の保護者に対し給付される「高等学校等子育て応援助成金」が活用可能です。

【学習塾・習い事】村営の「公営おたり塾」では、保育園児から小学生を対象にネイティブによる英会話レッスンを実施。中学生から高校生向けに数学や理科のクラスもあります。

白馬村

【通学事情】小学校→徒歩通学、中学校→徒歩・自転車通学、村内高校→徒歩・自転車・電車通学、村外高校→電車・下宿

【学習塾・習い事】英語・算盤・ピアノ等の私塾あり。スポーツ系の習い事はこちら

大町市

【通学事情】大町市は広いので、片道4km以上、1時間ほど歩く子もいます。スクールバス対応の地域もあります。中学生は、徒歩に加え自転車、電車、路線バス利用もあります。冬期も安全に通学できるよう配慮されてはいますが、車による送迎も多く見かけます。

【学習塾・習い事】習い事は文科系、スポーツ系と多種多様です。進学塾や音楽、書道などの民間教室、ジュニアスキークラブもありますが、保護者による送迎はどうしても必要になります。また、「大町流鏑馬太鼓」ほか和太鼓チームや地域のお囃子連で伝統芸能を学ぶのも大町市の特長です。バドミントン女子シングルス奥原希望選手のふるさとです!

松川村 【通学事情】小学校は、徒歩(低学年2.5km、高学年3kmを超える場合にはスクールバス)です。家々の間隔の広さや開放的な街並みもあり、通学路も安心安全と判断されて移住される方もおります。中学生は徒歩か遠い場合には自転車。高校は村内にはなく、近隣市町村の大町や松本などに電車にて通学されています(通学補助年間1万円)。
池田町

【通学事情】小学校は、基本的には徒歩(会染小学校の場合、学校から一定以上の距離にお住まいの方は、スクールバスが利用可能)。中学校も、基本的には徒歩での通学(学校から一定以上の距離にお住まいの方は、自転車での通学が可能)。高校は、町内に県立池田工業高校がありますが、普通高校はありません。多くの方は松本や大町の高校に電車を利用して通学しています(近隣の駅までは、町営バスや自転車を利用しています)。

【学習塾・習い事】町内や近隣自治体には大手学習塾があります。ピアノ教室、習字教室、クラシックバレエ教室などもあり、子どもの成長や嗜好に応じた習い事を見つけることができます。

通学に関しては、学校から一定以上の距離が離れた場所に住んでいると、小学生なら無料のスクールバスを利用できる。中学生以上は、自転車通学となっている。学習塾は、オンライン個別指導を行なう大手をはじめ、白馬村の「ジャイロ受験対策塾」や小谷村の「公営おたり塾」といった地域密着型の塾もあるので、子どもの学力や学習意欲に合わせて選ぶことができる。習い事もスキーやサッカーなどのスポーツ系から英語、ピアノ、習字などの文化系まで、都会と遜色がないくらい選択肢が豊富。



小谷村 各クラスに1人は移住者がいるほど、移住者の割合が増えつつある小谷村の学校。地域住民も子どもも受け入れに慣れているので、移住者の子どもたちも地域に溶け込んでのびのびと育っています。
白馬村 国内のみならず海外にルーツを持つ児童も在籍しているため、広い視野で遊んだり学んだりしています。
大町市 「移住」という言葉は、子どもたちにもだいぶ浸透してきており、転入生には興味津々、決して珍しくありません。すぐに友達になれることでしょう。大町市の移住にまつわる状況や背景を学習する姿もみられ、お友達もお父さんもお母さんもウェルカムな地域です!
松川村 学期の途中から転入される移住者も多く、子どもたちも新しい友達が来るのを待っているぐらい開放的な学校です。また近年は子育て世代の移住者も多く、子どもだけではなく、保護者同士の交流も生まれる環境があります。
池田町 学校のカリキュラムを通じてはもちろん、「土曜ふるさとクラブ」、「ふるさとチャレンジ塾」など、学年や小学校区の垣根を超えた交流で地域に溶け込み、のびのびと育っていける環境が整っています。

どの市町村も移住を積極的に受け入れているため、学校でも地域でもウェルカムな雰囲気にあふれている。とくに町内での行事やお祭りなどに積極的に参加し、地域住民とコミュニケーションを深めると、早く地域に溶け込むことができる。また、このエリアの市町村は、年齢や学校の垣根を越えたサークル活動が活発なので、そのような団体に参加すると、子どもも共通に趣味を持つ友だちを見つけられるので、移住先での暮らしが楽しくなるだろう。



小谷村 公園の少ない小谷村。その代わりは大自然のフィールドです。地域の小さいお子さんをお持ちのママたちで企画運営している「おさんぽ会」では、小谷村の各所にてキノコ狩りやネイチャースタンプラリーなど四季折々のアクティビティを提供。小さなお子さんからお母さん、お父さんまでみんなで楽しめます。
白馬村 八方池トレッキング
大町市 国営アルプスあづみの公園のほか、広い公園が点在しています。そして何といっても大町市は、大自然が遊び場、スキー場、3つの湖、サイクリングコース、トレラン、ハイキングやトレッキングなど家族で楽しめるフィールドが揃っています。お天気が悪い日は、ショッピングがてら映画を見に行くのも悪くありません!
松川村 子ども未来センターかがやき、りんりんパーク(水遊びができる)、ちひろ公園、馬羅尾キャンプ場(近くに川あり)などがあります。
池田町 池田町の「クラフトパーク」です。園内からは雄大な北アルプスを眺めることができ、遊具もある広大な公園です。また、鯉がいる池もあり、斜度のある芝生では、積雪があればソリ滑りで楽しむこともできます。また、「池田町交流センターかえで」では、360人収容可能なホールをはじめ、絵本も充実した図書館も併設されています。ホールを取り巻く回廊は「なないろスペース」として、誰もが無料で利用できます。小さな子どもたちが自由に遊ぶことができるキッズルームもあります。

北アルプスの豊かな自然に育まれた5市町村には、子どもと遊びに行って楽しいスポットが数え切れないほどある。上記は、それぞれの自治体がおすすめするスポットだが、このエリアは、最北の小谷村から最南の池田町・松川村まで約50km、車だと1時間ちょっとの距離だ。移住したら、5市町村のどこに住んでもおすすめスポットに簡単に遊びに行くことができる。気になる場所があったら、検索してみよう!



小谷村

【にこにこ広場】子育て支援センターにて、村内にお住まいの、保育園・幼稚園に入園されていないお子さんと、お母さんやおうちの方々同士のふれあいの場を提供します。

【低年齢時保育】保護者の就労機会の確保と子育ての両立のため、低年齢時保育を行っています。満1歳になった日の翌月から、保育園でお預かりします。

【1歳から2歳までの住民税非課税世帯の保育料無償制度】令和元年10月から、1歳から2歳までの住民税非課税世帯のお子さんの保育料が無償となりました。

白馬村 子育て支援ルームの設置
大町市

【妊娠、出産、子育ての総合相談窓口「あおぞら」】保健師や専門相談員が子育てに関する悩みや不安にお応えします。

【病児病後児保育事業や子育て支援ショートステイ事業】放課後児童クラブ、各保育園や幼稚園による一時あずかり保育のほか、地域子育てを支援するNPO法人があるなど、子どもを預ける環境が整っており、忙しいお父さんお母さんをサポートします。

【充実した保育園】市内には公立保育園が7つ、認定こども園が3つ、野外保育園もあります。0歳児から預けられる保育園が3園あり2歳児以上であればどの施設も受入れOKです。待機児童ゼロです。

松川村 【子ども未来センターかがやき】保育士が常駐している乳幼児のためのおひさま広場などあり、保護者同士の交流の場もあります。また、子育ての悩み相談を受けてくれる相談員さんも常駐しているため、気軽に相談、子供を遊ばせる環境が整っております。施設は平成30年に建設されたもので、床暖房や綺麗な設備も完備されており、長時間滞在したくなるつくりです。また、松川村図書館でも未就園児と保護者のために、絵本教室なども開催されています。
池田町

【ポレポレ塾】就園前の子どもとその保護者が対象で、親子で向き合い、ゆったりと一緒に身体を動かす活動を中心とした定期学級です。

【大かえで倶楽部 かえでキッズwithママ】1~3歳児(保護者同伴)を対象とし、サーキット運動やリズムダンス、ミニトランポリンなど、幼児と親が楽しく触れ合いながら身体を動かし、子どもの発育や親の体力づくりをします。

【大かえで倶楽部 かえでキッズひよこ】1~3歳児(保護者同伴)を対象とし、子どもの発育発達段階に合わせた運動遊びを行ない、バランスの良い成長を促します。

【子育てサークル】月に3回程度、会染児童センターを拠点に活動しています。

【一時保育】一時的に家庭でお子さんを保育できない場合、認定こども園でお預かりします。

【子育て支援ショートステイ事業】病気やその他の理由によりご家庭でお子さんの養育が一時的に困難となった場合に、児童福祉施設等で一時的にお子さんをお預かりします。

【いけだファミリー・サポート・センター】「育児の援助を受けたい人」と「育児の援助を行いたい人」とが会員になり、会員同士が助け合う制度です。

今回のインタビューに答えてくれた松川村の横堀さん夫妻も話してくれたが、移住先での乳児の子育ては不安も多く心配が尽きない。各市町村では、保健師や専門相談員が子育てに関する悩みを相談できる窓口を設けているところもある。子どもが産まれる予定がある人は、移住を考えている市町村では、乳児の子育てにどんなサポート体制が組まれているか、調べてみるとよいだろう。


子育てに関する5市町村の回答を見ると、このエリアならではの特色のある授業や行事が多く、自然に親しみながら子どもが学べる体制が整っていることがわかる。また、経済的に子育て支援が手厚い自治体が多いのも特徴だ。自治体のなかにはアンケートでの回答以外にもさまざまな支援策を実施しているところもあるので、移住先として検討している自治体がある場合は、移住窓口等に直接聞いてみるのがよいだろう。また、地方移住で心配しがちな学習塾や習い事については、このエリアでは教育熱が高いこともあって、それなりに充実している。小中学校までなら、子どもの学習意欲に十分応えられる環境といえる。高校や大学への進学を控えた年齢の子どもがいる家庭の場合は、松本市や長野市などへの通学も視野に入れてもいいかもしれない。

2022 移住者インタビュー
「すぐそこにある自然」が育む親子の絆
横堀勇さん・めぐみさん
松川村在住
横堀 勇(よこぼり いさむ)さん  めぐみさん

勇さんは、東京都生まれ。めぐみさんは、福島県生まれ。静岡県の自然学校で働く同期として知り合う。2016年に松川村に移住し、結婚。2018年にはお子さんが生まれ、2年前に新居を構え家族3人で暮らす。

「自然の豊かなところで子育てしたい」という思いから、結婚や出産をきっかけに移住を決断する人が増えている。横堀さんファミリーも、結婚を機に松川村に本格的に居を構え、2年後にお子さんが生まれた。慣れない土地での生活、初めての育児、頼れる友だちや知人がそれほど多くない環境での子育ては、辛さを感じることも多かったという。しかし、お子さんが4歳になった現在、自然豊かな環境で親子一緒に遊べる暮らしを満喫している。松川村の子育て環境は、実際どのような感じなのか。新築の素敵なマイホームでおふたりに話を聞かせていただいた。

美しい田園風景が広がる中、お子さんとの散歩が楽しい

この環境のなかで四季を感じて暮らしたい

「仕事や家事・育児に追われていても、ウッドデッキに出て北アルプスと田園風景が広がっているのを見ると、ホッと一息つけるんですよね」

こう語るのは、2年前に松川村に家を建てた横堀勇さんとめぐみさん夫妻だ。ふたりの出逢いは2007年のこと。富士山麓にある自然学校でインタープリターの同期として知り合った。しかし、勇さんはカナダで山岳ガイドとして働くために転職。そのまま、ふたりは別々の人生を歩んでいたが……。

「私も転職を考えて、その前にどこか海外に遊びに行こうと思ったんです。そこで、ちょうど彼がカナダにいることを思い出して連絡しました。現地で再会した後、自然の流れで2016年に結婚することになったんです」(めぐみさん)

結婚当初、勇さんは東京を拠点にインバウンドの山岳ガイドと世界水準の野外救急法のインストラクターとして活躍。めぐみさんは、インタープリターや自然観察保護官補佐として、日本各地で活動していた。ふたりともノマド的な暮らしに慣れていたため、あまり移住を真剣に考えたことはなかったという。ただ、めぐみさんは、松川村を含む安曇野エリアの山岳・田園風景にずっと憧れがあった。

「移住する10年ほど前から北アルプスの山に惹かれて年に1~2回ほど、この地域を訪れていたんです。そのうち、この環境で四季を感じながら暮らしたいと思うようになっていきました。でもひとつだけ心配だったのが、冬の雪でした」(めぐみさん)

雪国生まれではないめぐみさんにとって、冬の信州は未知の世界だった。そこで、以前から興味のあった自然農法の通年講座が安曇野市で行なわれていることを知り、受講を決意。雪や寒さを体感するため、当時住んでいた栃木県から月1回通ってみた。その結果、積雪量もそこまで多くなく、寒さもしのげることがわかったので、移住に踏み切ることにしたという。

1 ウッドデッキのハンモックは家族のお気に入りの場所 /  2 移住してきたことで散歩に出かける時間も増えた
3 家の近所には花や虫など子どもの興味を惹くものがいっぱい /  4 北アルプスのパノラマと安曇野の原風景が広がる松川村

猫が導いてくれた松川村への移住

さらにもうひとつ、勇さんが松川村に移住を決意した運命的な出来事があった。

「妻が栃木から安曇野に通うことを決める前年、2人で安曇野へ遊びに行ったときのことです。秋の夕暮れに安曇野市穂高にある大王わさび農場を2人で訪れたんです。すでに17時を過ぎていたので、ほかにお客さんはいませんでした。寂しげな園内を歩き始めると、お腹の大きな一匹の猫が私たちの前を歩いていたんです。ところが、我々が止まると猫も止まり、歩きだすと猫も歩き始める。数mくらいの距離を保ちながら、まるで案内してくれているようで」

勇さんは「猫を追い越してしまえば、猫は別の方向に行ってしまうだろう」と思った。しかし、猫も猛ダッシュで勇さんを追い抜く。結局、園内をグルっと一周するまで猫はふたりのそばから離れなかった。

「あの猫もお腹が大きいのにダッシュするなんて、大変だったに違いありません。でも、それは我々に何かメッセージを伝えたかったんじゃないかと思って……。今思えば、不思議な猫との出逢いが移住のきっかけだったのかもしれません(笑)」

このようなエピソードを聞くと、ちょっと眉唾物と思う人もいるかもしれない。しかし、移住者のお話をうかがっていると、横堀さんのようにふとしたことに運命的な何かを感じて移住を決意したという人が意外と多い。初めて訪れた場所で急に天気がよくなり偶然にも絶景が望めたり、地域おこし協力隊募集の締め切り前日に応募したら、みごとに採用されたりなど。移住しようかどうか迷っている人にとって、何か背中を押してくれる存在というのが大切なのではと思えてくる。

1 仕事の合間にギターを奏でてひと息つく勇さん /  2 めぐみさんのバイオリン演奏に興味津々
3 勇さんの仕事部屋の窓からは、四季折々のアルプスを眺められる /  4 寒い冬の時期に備えて、ストーブ用の薪は夏から用意する

自然と利便性のバランスがいいから暮らしやすい

移住して2年後にお子さんが生まれ、現在は3人家族として生活する横堀さんファミリー。ここでの暮らしが気に入ったので、一昨年に新居を構えたとのことだが、松川村のどんな点が住みやすかったのだろうか。

「自然と利便性のバランスがいい点が、いちばん気に入っています。北アルプスの大パノラマが広がる土地でありながら、スーパーや病院、役場などもすぐ近くにあるんです。仕事柄、地方に出張することが多いのですが、JRの駅まで歩いて10分ですし、安曇野インターも車で30分もかからない。松本空港までも、車で40分もあれば行けちゃいます。“村”という響きから友人のなかには身構えてくる人もいますが、実際に住んでみると“町”な感じの村ですね(笑)」(勇さん)

勇さんの仕事は、ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパン(WMAJ)という世界標準の野外救急法のプログラムを教えるインストラクター。座学はオンラインで、実地講習はそれぞれの場所で行なっているため、日本中あちこちを飛び回っている。

「野外救急法という概念が日本にはなかったので、それを広めたらいろいろな人の役に立つのではという思いで始めました。自分自身も既存の仕事をやるよりも、新しいことを作り出す仕事が好きなんです。こちらに移住してからも隣の安曇野市と連携して、英語の登山ガイドの育成事業も手掛けました」(勇さん)

1 移住前、安曇野で出会った私たちをガイドする猫。安曇野の招き猫? /  2 おんぶされて初めてのサイクリング。いつか一緒に走るのが楽しみ
3 赤ちゃんで北アルプスデビュー。大きくなったら一緒に登山しよう /  4 田植え前の田園風景をよちよち歩きでお散歩。贅沢なお散歩コース
(写真提供・CAP=横堀勇・めぐみ)

子育てサポートが充実している松川村

勇さんが自宅でデスクワークをしているときの気分転換は、家族揃っての散歩だ。家の周りにはのどかな田園風景と雄大な北アルプスの山々が望めるので、歩くだけでストレス解消になるという。その途中で、お子さんが四季の花や昆虫などを興味津々に見つめている姿を目にするのも楽しい。

「ここは東京と比べると自然が豊かなので、子どもの感性も育まれるんじゃないかと思っています。近隣市町村には、野外保育のお散歩会が開催されていたり、自然や芸術に触れる幼児教育を実践している保育園などもあって、子育て環境はすごくよいですね」(勇さん)

松川村は、子育てをバックアップするサークルや団体の活動が活発だ。役場内にも子育て応援課が設置され、官民一体となって子育て世帯のサポートに積極的に取り組んでいる。経済面でも0歳から高校生までは通院・入院費用の自己負担額500円を超えた分は、全額助成される制度が整備。村内には18ヶ所の公園をはじめ、子育てのための施設も充実している。

「未満児のときは、村の子ども未来センターによく通いました。乳幼児から小中学生まで自由に遊べる施設なのですが、そういう場所があまりないので近隣の市町村の親子連れも来ていましたね。つい最近ですと、国営アルプス公園に行きました。川の堰堤が滝みたいになって遊べるようになっているんです。この子はお風呂で顔を濡らすのがダメなんですけど、滝のシャワーでは頭を洗っていました(笑)」(めぐみさん)

現在はお子さんも保育園に通うようになり、あまり手がかからなくなったが、出産した直後は初めての育児に伴う不安やストレス、孤独感で心身ともに辛かった時期もあった。移住して間もなくで頼りにできる子育て世代の友だちも少なく、実家からのサポートも距離的に厳しい状況だったという。とくにその時期はコロナ前だったこともあって、勇さんの仕事もリモートではなく1~2ヶ月近く不在にすることもあった。

「あのときは、結構キツかったですね。近くに1歳未満の乳児を預かってくれるような場所もなくて、完全にワンオペ育児でした。ちょうど、この子が生まれたのが移住して2年ぐらいたったときだったんです。今でこそ様々な人間関係が築けていますが、当時もっと子育て世代の友だちや繋がりができていたら、また少しは違ったかもしれません。これから移住をして出産しようと思っている方は、未満児のときの育児のシミュレーションをしておくと気構えだけでもちがうと思います。また、行政でもそういうことをもっとサポートしていただけると、移住の壁もより乗り越えやすいんじゃないかなと思います」(めぐみさん)

1 冬に向かう北アルプスと川霧の風景。幻想的で好きな風景 /  2 暮らしのなかで自然を肌で感じてくれたら…。そしたら畑でもよく寝る子に(笑)
3 ウィルダネスファーストエイド講習での講師を務める /  4 カナダでのガイド時代に再会。10年後の今、家族になると当時は夢にも思わなかった
(写真提供・CAP=横堀勇・めぐみ)

子どもの将来の選択肢を増やしてあげたい

現在4歳のお子さんは、取材中にホオズキやナス、ブルーベリーが庭に植えてあることを取材フタッフに教えてくれた。身近なところに自然がたくさんあることで、とてものびのびと育っている様子が微笑ましい。両親がアウトドア好きなだけあって、3歳のときには八方池山荘から八方池まで自力で往復したという。小さなときから山に親しむことができる環境というのも、松川村に移住してきたからだろう。

ただし、子どもの頃から山が近くにあると、かえって山に登らなくなるという話も耳にする。実際、日本アルプスの山麓に住む地元の人たちは、あまり登山をする人は多くないようだ。都会から見るとすごく魅力的な環境であっても、そこに生まれ育った人にとっては当たり前に思ってしまうのかもしれない。

「そういう意味で言うと、うちの子もこれが当たり前だから、将来は山好きになるかどうか分からないですけど。ただ、山に登る機会もそうですが、我々は自分たちが良いと思うものを子どもに提供できたらと思ってます。もしかしたら将来は、山に興味を示さずに東京に行きたいって言うかもしれません(笑)。ただ、これだけ素晴らしい自然がある場所で育つことで、感受性が豊かになって、将来いろんな選択肢が増えるんじゃないかと考えています」(勇さん)

確かに、両親が興味あるからといって、それを子どもに押し付けても好きになってくれるとは限らない。あくまでも子どもの自主性を尊重することは心がけたいと勇さんは語る。ただ、子どもの頃に体験したことは、大人になっても記憶の片隅に残っていることがあるので、もし思い出してくれたらうれしいとのこと。勇さんとめぐみさんにも、子どものころにそのような体験はあるのだろうか?

「私は福島の田舎で育ったんですけど、父とキャンプや山菜採りに行った記憶があります。本当に何回かだったと思うんですけど、それも自然に興味を持つきっかけになりました。ここでは、そんな自然との触れ合いを普段の生活のなかで体験できるので、いつの日か思い出してもらえたらうれしいなと思っています」(めぐみさん)

「自分は、東京生まれで子どものころの原体験として、自然に触れたことはあまりないんです。たまに親父と狭山にある自然公園にサイクリングで行ったりしたくらいですかね。ただ小学生のころにモトクロスバイクをやっていて、それが中学生になったらマウンテンバイクになって奥多摩をツーリングしたりしていました。途中で道から落ちて遭難してしまって、救助隊に助けていただいたりとか。そういうことを通じてだんだんとアウトドアに興味が出てきて、自然のことをもっと勉強したいと思ってカナダに留学するようになりましたね」(勇さん)

それぞれアウトドアに興味を持ったきっかけは別々でも、同じインタープリターという仕事を選び、自然の素晴らしさを人々に伝える仕事を選んだふたり。そんなアウトドアのプロの夫妻のもとで育ったお子さんが、将来どんなことに興味を持つようになっていくのか本当に楽しみである。