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素掘り地下霊場と西龍王山

西龍王山[建治寺コース](徳島市)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 国道192号の石井町・石井交差点の一つ西の信号交差点を南に折れ、県道20号を南下。新童学寺トンネルを抜けて600mほど行った所で、左後方に折り返すように、県道123号に折れる。最初に右手に現れる橋、入田春日橋に折れて、県道21号に出ると西に折れ、JAを過ぎて最初の十字路を南に折れる。以後、建治寺の標識に従うが、地図の標識がある高度80mの三叉路は南に進む。ほどなく右手に現れる廃屋の庭に駐車した。

この登山記録の行程

廃屋12:22・・・「左ごんげん道」道しるべ12:37・・・分岐を発見できず山中を迷走・・・発見できた分岐13:34・・・建治の滝周囲を観察13:40~13:47・・・建治寺境内散策と龍門窟入洞14:01~14:32・・・支尾根14:40・・・北展望台で写真撮影後出立14:58・・・山頂15:10・・・東の尾根道を散策及び休止した後、再度山頂15:54・・・北展望台南の分岐16:01・・・「左ごんげん道」道しるべ16:31・・・廃屋16:42

コース

総距離
約3.4km
累積標高差
上り約446m
下り約446m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

[建治の滝~龍門窟~西龍王山]
徳島市の西龍王山は、'94年発行のヤマケイ分県ガイド旧版の「徳島県」には掲載されていたが、新版には掲載されていない。これは山頂の西側が神山森林公園で、登山をするには歩き甲斐がないと判断されたからだろう。しかし建治寺の遍路道を登れば、ある程度の登り甲斐があり、更に登頂後、歩き足らなければ東龍王山まで縦走も可。
山の標高は低いものの、前半は金治谷川の支流の沢風があり、稜線も一定の涼風が吹いており、夏場でも普通の低山のような暑さは感じられない。

景観的魅力は建治の滝や建治寺(四国霊場第13番大日寺奥の院)横の岩盤に開く、全長20mの素掘り地下霊場「龍門窟」、山頂の手前にある「北展望台」からの徳島市とその周辺市街地から紀伊水道までのパノラマ等、見所は多い。

アクセス欄では廃屋の庭に駐車した旨記したが、手前の地図標識がある三叉路のカーブミラーの所に駐車する方が妥当かも知れない。但し、県道21号から南の道路は、終始幅員が狭く、車両待避所もあまりないため、迷惑になる可能性もある。
その廃屋南は三叉路になっているが、「左おくのいん」の道しるべがあり、これ以降も遍路道沿いには石仏が次々と現れるので、それがコースサインとなる。
前述のように、道沿いの沢からの冷気があり、100m以下の標高であるにも拘わらず、かなり涼しい。

地形図ではこの道は破線になっているが、実際は軽四車なら高度110mのカーブ部まで行ける。但し、方向転換は厳しいかも知れない。
そのカーブを過ぎると草地になり、ほどなく古道となる。
廃屋から15分ほどのY字路右奥には「左ごんげん道」と刻字された道しるべがある。「ごんげん」は建治寺の通称で、本尊の金剛蔵王権現からきている。

ここでルートを思案した。道しるべにある「左」とは、道しるべの左沿いの道を示しているのか、それともY字路の左の道のことなのか、迷った。そこでY字路の左の道を辿ってみたのだが、道は踏み跡程度なのでどうも違うようである。
道しるべまで引き返し、右の道を進んでみたが、これもすぐ踏み跡となり、更に竹林に入ると次々と倒木が現れた。石仏も現れないから、この道も違うのではないかと思ったが、分岐はなかったはずである。

色々と道を探ってみたが、やはりどうも違う。そこで再度道しるべまで引き返した。しかしその間、分岐はなかった。空腹にもなったので、取り敢えず弁当を食べようと、竹林への道を再度歩き出すと、電柱を過ぎた先の前方左上奥に石仏が見えた。分岐の箇所が土砂と倒木で埋まり、分からなくなっていたのである。建治寺まで車道化されて以降、この遍路道を歩く者が激減しているせいだろう。

そこからは若干勾配がきつくなる。
地形図の破線は高度220m位の箇所で再度谷状部に移るが、そこに落差25mの垂直落下型の建治の滝が懸かっている。ここは滝行場となっており、多くの石仏や小堂が建つ。滝の水量は少ないが、一帯は涼しさに包まれ、堂宇背後の垂直の頭上を覆う岩盤は迫力がある。

破線は谷の左岸を一直線に上っているが、そのルートは梯子や鎖場がある修行道なので、石仏が立ち並ぶ岩盤沿いの修行道の下方を並行する巻道を進む。
岩盤を回り込んで左に曲がると、変形四差路に至るが、遍路道プレートが上部右の道の木に掛けられている。以後、小刻みにジクザグに上がって行き、向きを南向きに直し、破線道に合流する。

建治寺は役行者の開創で、大峰山で修行時、金剛蔵王権現が出現し、その姿を役行者が刻み、本尊としてこの寺の本堂奥の岩窟に安置した。弘法大師も弘仁年間逗留し、尊像を彫って安置している。藩政期には徳島藩主・蜂須賀氏の祈願所にもなっていた。
大正時代には北海道の信徒が、病の平癒を祈願し、大師堂横の岩盤に三年の歳月をかけ、全長20mの龍門窟を掘った。窟の奥は大峰山方向を向き、入口は石鎚山に向いているという。

この龍門窟は壁面の二ヶ所が開口していることもあり、内部は風の通り道となっていて涼しいが、洞の幅員が狭く、天井も低い箇所があるため、しゃがんで進まなくてはいけない所があり、足が疲れる。最奥部には彩色された不動明王像が安置されている。

境内には西龍王山への道標はないが、「お手洗」の道標が立つ道がコースである。
道は北向きからすぐ南向きに反転した後、西向きに転じ、涸れ沢のような道になる。これを上りつめると、269m独立標高点から南に伸びる尾根に出る。この分岐にも倒木があり、特に下山時は分岐があることに気付きにくいだろう。

この尾根道上にも倒木があり、迂回する箇所がある。
稜線が近づくと進路が南向きになり、北展望台の南のコルに出る。パノラマを誇る展望台でゆっくり休止したいが、時間もおしているので、山頂へと進む。ここからは神山森林公園内なので、丸木階段等も設置され、道標が山頂まで案内してくれる。
山頂には八大龍王の祠があり、樹林に覆われ、展望はない。三角点は鳥居に向かって左側の支柱下方にある。

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