行程・コース
天候
1日目(午後) 雨
2日目 晴れのちくもり
3日目 晴れのちくもり
4日目(午前) 晴れ
登山口へのアクセス
バス
その他:
夏季のみ伊那バス鳥倉線登山バス(毎日往復2便)あり。
名古屋・名鉄バスセンターから箕輪行き高速バスにて松川インターで登山バスに乗り換え。
松川インターから徒歩15分ほどの松川温泉は水曜休業のため、上飯田までバスに乗り砂払温泉に立ち寄った。
この登山記録の行程
【1日目】
鳥倉登山口(14:10)・・・豊口山間のコル(15:12)・・・塩川ルート合流点(16:37)・・・三伏峠(17:04)
【2日目】
三伏峠(05:10)・・・本谷山(06:09)・・・塩見小屋(07:32)・・・塩見岳西峰(08:35)・・・塩見岳東峰(08:39/08:53)・・・塩見小屋(09:54/10:00)・・・本谷山(11:39/11:44)・・・三伏峠(12:48)
【3日目】
三伏峠(05:12)・・・烏帽子岳(05:53)・・・前小河内岳(06:37)・・・小河内岳(07:18/26)・・・小河内岳避難小屋(07:36/44)・・・前小河内岳(08:38)・・・烏帽子岳(09:16/09:26)・・・三伏峠(10:08)
【4日目】
三伏峠(06:05)・・・塩川ルート合流点(06:25)・・・豊口山間のコル(07:40)・・・鳥倉登山口(08:37)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
北アルプスを目標に登山を始めた私にとって、南アルプスはやや遠い存在だ。実際、登山口への公共交通は少なく、訪れる人も北アルプスほど多くはない。その分静かな山行が期待できそうだが、テント場間の距離も長く、私の体力ではテント泊縦走は心許ない。
今回の計画は中間の三伏峠をベースに塩見岳・小河内岳をサブザックで往復するもの。夏季のみ運行の登山バスは鳥倉登山口まで入る。一般車両は1時間ほど手前の越路ゲートまで。なお越路には水道とトイレがあるらしいが、鳥倉登山口は仮設トイレのみ。
14時と遅いスタートになってしまい、予報通りの雨の中いきなり990mの登り坂。明日からの行動着を濡らさないよう、レインウェアの下は半そで半パン。木製の桟道は濡れて滑りやすいので注意を。三伏峠小屋に到着、さっそくテント泊を申し込む。連泊であっても一日ずつ手続きしてくださいとのこと。また、混雑時期は予約制・張り場所指定になることもあるらしい。水場は往復30分程かかるので2リットルのPBを購入(\800 容器返却)。
二日目も午後から雷雨の予報があり早めの5時に出発、塩見岳を目指す。15分ほどで見晴らしのいい三伏山に到る。いったん高度を下げて樹林帯を通り抜け本谷山を経由、急登をこなしてハイマツ帯に出るとまもなく塩見小屋。ここのトイレは男性小用と携帯トイレ用のブースがあり、小屋でも購入できる。
眼前に岩々しい塩見岳が近づくとテンションが上がる。まずは天狗岩へ向けて緩斜面を進み、ハイマツがまばらになると本格的な岩場となる。難易度はそれほどでもないが、登山道でない所に踏み込んでしまうと落石を誘発しやすい。ペンキマークを確認しながらクサリ場を越えて行く。西峰の手前から東峰まで稜線を往復し、南アルプス中心部の峰々を見晴るかす。あいにく南東方向は雲に覆われていた。徐々に雲が湧きおこる山頂を後に、同じルートの降りでは下が見えるだけ登りよりも恐怖心が湧く。塩見小屋前で小休止、来た道を遠雷を聞きながらテント場に戻る。
往復30分の水場へ行くとラジオが鳴っており忘れものかと思ったが、どうやらクマ除けらしい。前日の濡れ物を干し、午後のコーヒーでまったりと過ごす。隣のソロテントの人と登山の事から宮沢賢治へと話がはずむ。ヤマテンの予報は翌日も芳しくなく、夜間中高い樹々を揺すぶる音が時折り激しくなる。
4時起床5時行動開始できょうは小河内岳まで往復する。標高を上げて空が明るくなってくると、嬉しいことに青空が広がっている。小屋から1時間の烏帽子岳からは思ってもみなかった眺望が!お隣の中央アルプスはもちろんのこと、昨日は雲に阻まれた荒川岳、雲海に浮かぶ富士山、遠く北アルプス、伊吹山までが360度の地平に広がる。塩見岳は逆光なので帰りに期待して先へ進む。
少し進むと片側が切れ落ちて登山道が狭くなった所にさしかかる(写真あり)。南アルプスは現在も隆起と崩壊が進行する不安定な地形と聞く。そんな所に長大なトンネルを掘ってリニアを走らせて大丈夫なのか。自然破壊・周辺環境の悪化、安全性への不安、さらには費用対効果の面でも負の遺産になりかねない。リニアはもう止めた方がいいと思う。閑話休題。
前小河内岳から鞍部まで急勾配のガレ場で、くだりの苦手な私はそろりそろりと慎重に小股で。80Lザックを背負ったワンゲルと思しき4人パーティが道をゆずってくれる。なんだか危なっかしい年寄りに見えるのだろうなと苦笑しつつ、彼らは夜明け前に高山裏を出て陽が落ちる頃熊ノ平に到着するのだろうか、若いのはいいなあなどと思いながら見送る。
小河内岳への最後の登りにさしかかると、登山道に雷鳥家族がいた。カメラをかまえるとあっと言う間にハイマツに姿を隠してしまった。北アルプスの雷鳥は人間が眼中にないのか、登山道の真ん中で砂浴びなぞ始めるが、こちらの雷鳥は警戒心があるようだ。
広い小河内岳山頂の一角に腰を降ろす。2800メートルの大地のてっぺんで、これほどの好展望を独占させてもらえた幸せを噛みしめるのだった。
フォトギャラリー:39枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | Tシャツ | ソフトシェル・ウインドシェル | ロングパンツ | ショートパンツ |
靴下 | レインウェア | 登山靴 | バックパック | サブザック | スタッフバック |
スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 予備電池 | タオル | 帽子 |
着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 健康保険証 | ホイッスル |
医療品 | 熊鈴・ベアスプレー | 行動食 | トレッキングポール | テント | シュラフ |
シュラフカバー | テントマット | スリーピングマット | 燃料 | カップ | クッカー |
ヘルメット |