今年は梅雨らしい天気が続いています。花の開花状況は例年並です。高山植物盗掘の現実をぜひ知って下さい。
天気・気温
12:00山頂の天候 晴れ時々ガス 気温15℃ 無風
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
今年の大山の梅雨で例年とやや違うところは、雨が多いということでしょう。だいたい梅雨に入ると雨が少なく、梅雨明けの頃にまとめて大雨が降るといった傾向がありましたが、今年は違うようです。
今の時期のお花の開花状況ですが、ほぼ例年通りのようです。
まず大山寺付近で咲き始めたお花は、
ヤマブキ
ヤマブキ
ショウマ、ウリノキ、ミヤマヨメナ、ユキノシタなどです。
1合目から2合目辺りでは
ギンリョウソウ
ギンリョウソウ
が満開です。ツルアリドオシも花芽が付いていますので、まもなく開花。
5合目付近では、ニシキウツギ、タニギキョウ、ニガナなどが咲き始め、
6合目から7合目にかけては、ヤマヤナギの綿毛が種子と共に飛んでいます。ウツギ、
カラマツソウ
カラマツソウ
などがあと少し。シモツケの花芽が色が付き始めました。このシモツケが咲いて終わりかけると
シモツケソウ
シモツケソウ
が咲き始めます。あと2週間ぐらいでしょうか。
8合目から山頂にかけては
ヤマオダマキ
ヤマオダマキ
、ネバリノギラン、マイヅルソウなど。
●高山植物の「盗掘」の現実
残念なことがあります。
登山道のそばに高山植物が咲いており、毎年のことながら、「取られなきゃいいけどな。」と思いつつ、登っていました。
ところがその場所にたどり着く前に、常連のお客さんの何人かから「あそこ掘られてるよ。」と聞かされ、行ってみると画像のように見事に盗掘の被害に遭っていました。
1本だけは掘る際に折れたんでしょう、折れたまま投げてあり、直径30㎝ぐらいとその横に20㎝ぐらいの掘られた跡があります(画像をぜひご覧下さい。画像の下に折られた一本が写っています)。ただ、今までの盗掘者の手口と比べると、非常に稚拙なやり方なので、あまり高山植物を知らない方が、珍しいからと掘り起こしたようです。
夏山登山道のおよそ2合目付近から山頂までは国立公園の中でもいちばん規制がかかっている「特別保護地区」になっており、植物採取はもちろんのこと、おいてある石を動かしてもいけない位の場所です。
今年は5合目の上に毎年生えているヤマウドも、とうとう採られてしまいました。
私がお花の情報を出すときは、貴重なお花は絶対に出さないようにしています。
マニアの方は背景から場所を推測して、ピンポイントで盗掘に来られます。
最近はネット社会となり自分で情報発信をしているケースが非常に増えてきて、それ自体はいいことなんですが、貴重なお花の状況などは悪用されます。
また通行禁止の場所を動画で投稿し、誰でも通れるかのごとくにコメントをつけていますが、これも危険な行為だと思います。
自分で楽しむだけにしていただけたらと切望します。
貴重な花の情報については、何年も前から環境省に相談していますが、明確な回答は得られていません。何も手が打てていないというより、打てないようです。それでは巡回パトロールを増やしているかというと、以前ほど見かけなくなりました。これでは取られ放題で、そのうち大山から貴重な高山植物が無くなってしまいます。ぜひとも環境省にはなんらかの対策をお願いしたいところです。
登山道の状況
現在のだいせん夏山登山道に大きな支障はありません。
登山装備
登山に適した服装、登山靴、飲料水、雨具など、きちんとした登山装備が必要です。
梅雨の間は雨が降らなくてもブトの大群が出てきますので、虫寄けの対策を忘れないように。最近は防虫ネットを被っている方が増えてきたようです。
これからの時期は、天候により肌寒い日と、今日のように暑い日と様々です。飲料水についてはは特にご注意ください。
天候にもよりますが、500ミリリットルのペットボトルが1本ではまず不足だと思います。最低でも2本。予備含めて3本は持ちたいところです。
注意点
トイレは登山口から山頂まではありませんのでご注意ください。
山頂避難小屋内にトイレがありますが、登山者が多いと混雑します。
なお6合目にあるのは緊急避難小屋であって、トイレではありません。
お知らせ
登山について、また他のコースなどで詳しいことを聞きたい方、あるいは登山ガイドの依頼など、「大山レークホテル」(電話0859-52-3333)久保までお気軽にお問合せください。
何人かのグループでの登山教室などでご利用ください。登りながら、楽な登山の方法や、長続きのできる登山の歩き方なども教えます。
●「楽しい登山教室」
登山は本来は苦しいものでも、また危険なものでもなく、楽しいスポーツであるということを学んでもらうために今年も登山教室を開催いたします。
仲間についていくだけの登山でなく、「自立した登山者」を目指して、基本から教えます。
これから登山を始めたい方、楽しむために何をすればいいのかがわからない方は、安全で楽しい登山の知識と技術をこの機会にしっかり学んでみてはどうでしょう?
・実施日 7月6日(日)
・場所 大山夏山登山道を山頂を目指します。
・時間 午前8時半より午後4時の予定
・装備 登山に適した服装、登山靴、飲料水、雨具など 昼食は各自でご用意ください。
・定員 両日共に20名まで(先着順)
・会費 お一人様4000円
・その他 装備等で不明点は遠慮なくお問い合わせください。
・申込先 チロル&白樺内 大山ガイドクラブ事務局
直接お電話またはメールにてお申し込みください。
電話0859-52-2818 アドレス tirol@sanmedia.or.jp
昨年の今頃の様子は?
今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02
だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15
米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23
大山プロガイド協会周辺の過去の様子
大山プロガイド協会
- 現地連絡先:
- 090-7999-2931
- 電話番号:
- 0859-75-2300
- 連絡先住所:
- 〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内