大雪山・旭岳 | 旭岳ビジターセンター

昨夜の降雪で多いところでは20cmの積雪。姿見では積雪220cm。旭岳登山は強風、滑落、雪崩れに注意。GWでも降雪があります。

旭岳ロープウェイが運行を再開しました。旭岳は、雲に上部が隠れていました。(2016.04.23 旭岳ビジターセンター)
旭岳ロープウェイが運行を再開しました。旭岳は、雲に上部が隠れていました。(2016.04.23 旭岳ビジターセンター)
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天気・気温

04/27(水) ビジターセンター(旭岳温泉街)晴れから曇り 日中日が射すこともあり 積雪1.6m
姿見駅(ロープウエイ上の駅)12時00分 晴れ、-3℃ 北西の風7m、積雪220cm。視界良好。
旭川市の天気予報
明日
曇一時雨
16℃
7℃
明後日
晴のち曇
15℃
3℃
日本気象協会提供 2024年4月27日 0:00発表
帯広市の天気予報
明日
晴のち雨
22℃
9℃
明後日
晴時々曇
19℃
7℃
日本気象協会提供 2024年4月27日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

本日は、昨晩の雪もおさまり朝は晴れて山も見えたり隠れたりしていました。センター下の雪尺のところでは積雪審約1.6mです。本州では小雪の声が高いですが、こちらはそれほどでもありません。やや少なめという状況です。

旭岳温泉街より下は春のようですが、こちらはまだ春というにはもうひとつです。GW中に温泉街でも雪になることもあります。ビジターセンターでは日中も暖房中です。湿原の リュウキンカ リュウキンカ は少しづつ広がってきてはいます。
クロスカントリースキーは5月いっぱいはOKでしょう。

昨日はほぼ一日雪でした。道路は一時真っ白になりました。春の雪でしたが、多いところでは20cmは積もりました。
天気が良ければ道路は乾きますが、まだ雪が積もることがあります。
寒暖差が大きく、濃い霧がかかりやすいときです。固雪になり、歩いたりしやすい反面、迷っているのに登り返さず下り続けてコースから非常に遠くまで行ってしまったり、滑落したりする事故はこの時期少なくありません。

ビジターセンター便り 2016年4月25日号は以下より
http://welcome-higashikawa.jp/img/upload/c27-8081-1.pdf

登山道の状況

旭岳ロープウェイは運行しています。
旭岳はまだまだ冬山です。まだ春山ではありません。
入山については天気をよく見て判断して下さい。雪崩れには注意が必要です。

今日の入山者は、昨晩の雪をめあてのスキーやスノーボードの方で、登山の方は見かけませんでした。
風が吹くと旭岳山頂はまだまだ厳しい状況です。滑落の危険もあり前爪のあるアイゼンやピッケルは必携です。
また視界不良時の道迷いには十分注意して下さい。


●旭岳の標高は北アルプスの山々のような3000mという標高ではありませんが、緯度が高いため、山の条件としては本州の3000m級山岳と同様か、スケールからそれ以上の厳しさがあります。

●姿見
昨夜の降雪で20cmほど積もりました。姿見周辺は日によって雪質が変わり、つぼ足が良い日もあれば、スノーシューが良い日もあります。

●旭岳方面
雪崩に注意。他人のトレースをあてにせず、しっかりとした地図読みが必要な山であることを忘れずに。
不安な方はガイド登山をオススメします。またビジターセンターでは登山者の安全のための情報がありますので、お立ち寄り下さい。

●旭岳山頂への斜面はこの時期、積雪と融雪を繰り返す中、強い風により雪が飛ばされてたり、ツルツルに凍結したりしています。下りは特に滑落に注意して下さい。しっかりとしたアイゼンワークが求められます。
入山には現地ガイドや、この時期の旭岳を熟知した経験者の同行をオススメします。

●旭岳温泉街
周辺の散策路などで、クロカン、スノーシューが楽しむには、十分な雪があります。

●忠別川右岸の町道通行止め(左岸の道道に迂回可能)
旭川や東川から旭岳温泉や旭岳源水へ行くときに使われる町道は4/28まで工事で通行止めの予定でしたが、法面の状態が危険なため、6月末まで工事を延長することとなりました。
道道(天人峡美瑛線)で2kmほど遠回りにはなりますが、迂回できます。いで湯号バスの路線と同じです。

登山装備

登山には完全な雪山登山装備が必要です。油断しないで下さい。春山装備では不十分です。
山頂に行くには、前爪のあるアイゼンやピッケルが必要です。途中の雪原でのふみぬきにはワカンやスノーシューもあるとよいでしょう(スノーシューはビジターセンターでも貸し出しています)
日が射せば、日焼け止め、サングラスも必要です。風が強いのでゴーグルの方がおすすめです。また頬の凍傷を防ぐため目出し帽(バラクラバ)なども用意しておきましょう。

姿見散策だけの方も、防寒具は冬用、足ごしらえも冬の靴、雨具や防風、防水対策が必要です。日帰りだからといってライトや地図を持たないことは危険です。

注意点

●雪崩れに注意
寒暖の差が大きいため、積雪層に弱層ができやすい状況です。十分に注意して下さい。

●スキー場のコース外の滑走には要注意

●入山にあたり飲料水は持参しましょう。
飲料水は旭岳温泉から持参しましょう。ロープウェイ姿見駅(上の駅)には給水施設がありません。ロープウェイ売店での販売となります。ビジターセンターでは飲料水(お湯はありません)をおわけすることができます

●旭岳ロープウェイ
http://wakasaresort.com/asahidakeropeway/
運行中

お知らせ

・旭岳の登山・自然の情報はビジターセンターにおたずねください。
来館した方や、電話・メールなどのお問合せに対し、最新の現地情報と、過去の事例や個々の事情に照らし、最適な答えを返せるよう努めています。
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16

・長靴やスノーシューの貸し出しを行っています。
スノーシューは一日800円(町内宿泊者やモンベルクラブ割引などがあります)
今年はハイキングに適した新しいスノーシューも揃えました。ぜひご利用下さい。

●大雪山や十勝岳は広い地域にまたがっています。旭岳以外の主な山の問合せ先はこちら
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=27&s=7393&sc=&lv=&cl=1
・層雲峡ビジターセンター
ビジター山だよりでは日々の状況をお知らせしています。そのほかこエリアに入山予定の方には必要な情報がたくさんあります。
http://sounkyovc.net/

旭岳ビジターセンター周辺の過去の様子

  • 山麓駅付近~ロープウェイの車窓からも綺素晴らしい絶景に出会えます
  • 旭岳スキーコースがオープンしました
  • 10月6日に初冠雪が観測されました
  • 裾合平の紅葉は全体的に少し渋めになってきた印象
  • 裾合平・白鳥の雪渓
  • 裾合平のお花畑はまだ雪に覆われています

旭岳ビジターセンター

電話番号:
0166-97-2153
連絡先住所:
〒071-0372 上川郡東川町旭岳温泉

地図で見る
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

施設の詳細を見る

関連する山

北海道 / 石狩山地

大雪山・旭岳 標高 2,291m

 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。  古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。  いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。  黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。  頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

北海道 / 石狩山地

大雪山・北鎮岳 標高 2,244m

 旭岳(あさひだけ)に次ぐ北海道第2の高峰。ずんぐりしたスリバチ状の姿をしているが、黒岳(くろだけ)から見た白鳥・千鳥の雪渓を抱く姿がよく知られている。  一番容易な登山道は黒岳石室からのもので、花の咲き乱れる平坦な雲ノ平(くものたいら)を抜け、御鉢平(おはちだいら)の縁を通って2時間30分ほどで頂上に到着する。愛山渓温泉から比布岳経由のコースは、花あり雪渓あり砂礫地ありの変化に富む興味深いものだ。約6時間のコースタイムはやや健脚向ともいえる。旭岳を越えてくるコースもロープウェー終点から5時間ほどかかる。白水川から沢登りで登ってくるのもよい。火山礫の頂上には、見える山を示した方位盤があり、壮大な展望をほしいままにすることができる。  大雪山の山名には、アイヌ語のものは意外に少なく、白雲岳(はくうんだけ)や北海岳(ほつかいだけ)のように漢詩ふうのもの、黒岳、赤岳など山肌の色からきたもの、間宮岳、桂月岳など人名によるものなどがあるが、北鎮岳は第一の部類で、旭川にあった鎮台(陸軍師団)にちなむものといわれている。隣の凌雲岳(りょううんだけ 2125m)は道もなく、花を守るため登山は禁止されている。

北海道 / 石狩山地

トムラウシ山 標高 2,141m

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ユーザーの登山記録から