大雪山・旭岳 | 旭岳ビジターセンター

旭岳の山頂往復に支障ありません。登山装備が必要です。裏旭、裾合平、黒岳、北鎮は雪渓がありアイゼンの用意を。

裾合分岐手前5分ほどのところのようす(2016.08.01 旭岳ビジターセンター)
裾合分岐手前5分ほどのところのようす(2016.08.01 旭岳ビジターセンター)
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天気・気温

07/12(火) 姿見駅(標高1600m=ロープウェイの上の駅)12:00 曇、天気14℃、北西の5m、視界不良
山麓 15:00曇 17:00日が射すも山は雲の中
旭川市の天気予報
明日
曇一時雨
16℃
7℃
明後日
晴のち曇
15℃
3℃
日本気象協会提供 2024年4月27日 0:00発表
帯広市の天気予報
明日
晴のち雨
22℃
9℃
明後日
晴時々曇
19℃
7℃
日本気象協会提供 2024年4月27日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

●姿見周辺
・第一展望台から(夫婦池への最短ではなく)、一度旭岳に向かって歩いてぶつかるナカミチ(中道)辺りの チングルマ チングルマ が揃って咲き始めました。
(そのときの旬な場所は、姿見で自然保護活動をしている監視員に聞くと良いですよ。)
・第一展望台のすぐ前の原っぱでは、まだ チングルマ チングルマ のツボミはあまりありません。
これからツボミができてくるのかもしれませんが、年によってはツボミの数自体が全然少ないこともあります。

●裾合平
まだ雪が多く、ほとんどが雪の下です。お花の見頃は7月下旬であもうひといきというところでしょうか

●クマに注意
特に例年より目撃情報が多いわけではありませんが、クマには注意して下さい。
6/21とその2日前に、(上の)姿見駅と(下の)山麓駅の中間部と下部で、ロープウェイから下を通過している足跡が目視されています。
天女ヶ原湿原登山道は、ロープウェイの架線と交差していませんが、ヒグマにとっては、「すぐそば」です。
ヒグマの痕跡や目撃、遭遇の情報も、裾合平とともに大変多い場所ですので、充分な注意が必要です。

登山道の状況

●旭岳の標高は北アルプスの山々のような3000mという標高ではありませんが、緯度が高いため、山の条件としては本州の3000m級山岳と同様か、スケールからそれ以上の厳しさがあります。
ビジターセンターなどで最新情報を得て行くようにしましょう。

●姿見周辺 ほぼ夏道になっています。
観光散策程度の方はスニーカーの方もいます。

●旭岳登山
・姿見から旭岳登山のピストンに支障ありません。雪もほとんどありませんが、スニーカーは不可です。登山装備が必要な場所です。

●旭岳から裾合平方面
裾合平の融雪も進み、以前よりはルートが分かり易くはなっていますが、まだ雪はたくさん残っています。少し視界の悪い時などは、道迷いに十分注意して下さい。まだ迷って遭難する人の多い時期です。
残雪が多い状況から、このあたりのお花のみごろは7月中~下旬頃からです。

●裾合平から愛山渓への縦走
7/4現在、当麻乗越に向かう手前のピウケナイ川の渡渉点が割れてきています。融けて水面が現れた部分の横はまだ雪がしっかりしていて渡れました。今は状況は異なります。悪ければ引き返せるような計画で行きましょう。

●旭岳から北鎮、黒岳への縦走
まだまだ大きな雪渓があります。アイゼンピッケル必携です。
7月でも周辺には雪があり、気温はかなり下がります。
・黒岳では9合目の急傾斜に残雪があります。下りは要注意。念のため6本爪アイゼンやピッケルの用意を。滑落に注意しましょう。

・裏旭野営指定地から旭岳山頂への雪渓 7月中旬としてはかなり大きく残っており、相応の注意が必要です
下りは要注意。念のため6本爪アイゼンやピッケルの用意を。滑落に注意しましょう。

・北鎮 雪渓は特に下部の傾斜が強く、滑落の方向によっては下が岩場となり、注意が必要です。この時期は雪渓の通過に自信がない人は雪渓を「登り」で通るようにする方が滑落のリスクを減らせます。
6本爪アイゼンやピッケル必携です。落ちると大けがになるでしょう。一部の雪渓には赤でルートがマークされています。
お花が楽しめのは7月中旬以降、天気や条件によって毎年異なりますが、8月になることもあります。
まだまだこれからが楽しい季節となるので、あまり焦らずに良い時期をお待ち下さい。

※層雲峡側、リフト、ロープウェイの運行をご確認下さい。
http://www.rinyu.co.jp/modules/pico01/

●天女ヶ原湿原登山道
姿見の整備された1周1時間半と、天女ヶ原のヤブ・ヌカルミ・残雪の登山者でも"好事家"向けの状態にある1時間半は、まったく別物です。行く方は、(心の準備を含めて)充分なご用意を。

●忠別川右岸の町道通行止め(左岸の道道に迂回可能)
旭川や東川から旭岳温泉や旭岳源水へ行くときに使われる町道は4/28まで工事で通行止めの予定でしたが、法面の状態が危険なため、6月末まで工事を延長することとなりました。
道道(天人峡美瑛線)で2kmほど遠回りにはなりますが、迂回できます。いで湯号バスの路線と同じです。

登山装備

登山には残雪に対応できる装備が必要です。油断しないで下さい。
北海道の夏は、本州から来る方にとって天候次第では昼でも、もちろん夜はとても寒く感じると思います。防寒装備の油断は禁物です。7月でも朝に氷が張ったり、日中でもみぞれが降る可能性を考えて用意しましょう。
ルートによってはアイゼンやピッケルが必要です。
日が射せば紫外線も強く、日焼け止め、サングラスの用意も忘れずに。緯度の高い北海道の紫外線は本州よりもずっと強烈です。

姿見散策だけの方には、天気の良い日に限りですがスニーカーで歩くような方も出てきました。
それでもやはり、しっかりとした靴の方が安全です。雨具や防風、防水対策はいつも必要です。
ライトや地図を持たないことは危険です。
ロープウェイ姿見駅(上の駅)やビジターセンターでは長靴の貸し出しをしています(300円)

注意点

●入山にあたり飲料水は持参しましょう。
飲料水は旭岳温泉から持参しましょう。ロープウェイ姿見駅(上の駅)には給水施設がありません。ロープウェイ売店での販売となります。ビジターセンターでは飲料水(お湯はありません)をおわけすることができます

●旭岳ロープウェイ
http://wakasaresort.com/asahidakeropeway/
運行中 運行時間が変わりました、土日祝日は朝6時から運行しています。

●8/27(土)~28(日)十勝岳温泉登山口の登山や車の制限があります。
第3回かみふらの十勝岳ヒルクライム大会実施のため、十勝岳温泉登山口からの登山や、この登山口への道路や駐車場に制限が掛かります。
28日の登山禁止と、27日午後3時~28日午後1時の十勝岳温泉登山口の駐車場使用禁止、28日午前のバス運休などが登山者に影響する部分と思われますが、詳しくはコチラをご覧ください。
http://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/index.php?id=1444

お知らせ

・旭岳の登山・自然の情報はビジターセンターにおたずねください。
来館した方や、電話・メールなどのお問合せに対し、最新の現地情報と、過去の事例や個々の事情に照らし、最適な答えを返せるよう努めています。
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16

・7/15から 金曜日と土曜日の夕方にスライドショーをします。ぜひご覧下さい。

●大雪山や十勝岳は広い地域にまたがっています。旭岳以外の主な山の問合せ先はこちら
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=27&s=7393&sc=&lv=&cl=1

・層雲峡ビジターセンター
ビジター山だよりでは日々の状況をお知らせしています。そのほかこエリアに入山予定の方には必要な情報がたくさんあります。
http://sounkyovc.net/

旭岳ビジターセンター周辺の過去の様子

  • 山麓駅付近~ロープウェイの車窓からも綺素晴らしい絶景に出会えます
  • 旭岳スキーコースがオープンしました
  • 10月6日に初冠雪が観測されました
  • 裾合平の紅葉は全体的に少し渋めになってきた印象
  • 裾合平・白鳥の雪渓
  • 裾合平のお花畑はまだ雪に覆われています

旭岳ビジターセンター

電話番号:
0166-97-2153
連絡先住所:
〒071-0372 上川郡東川町旭岳温泉

地図で見る
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

施設の詳細を見る

関連する山

北海道 / 石狩山地

大雪山・旭岳 標高 2,291m

 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。  古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。  いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。  黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。  頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

北海道 / 石狩山地

大雪山・北鎮岳 標高 2,244m

 旭岳(あさひだけ)に次ぐ北海道第2の高峰。ずんぐりしたスリバチ状の姿をしているが、黒岳(くろだけ)から見た白鳥・千鳥の雪渓を抱く姿がよく知られている。  一番容易な登山道は黒岳石室からのもので、花の咲き乱れる平坦な雲ノ平(くものたいら)を抜け、御鉢平(おはちだいら)の縁を通って2時間30分ほどで頂上に到着する。愛山渓温泉から比布岳経由のコースは、花あり雪渓あり砂礫地ありの変化に富む興味深いものだ。約6時間のコースタイムはやや健脚向ともいえる。旭岳を越えてくるコースもロープウェー終点から5時間ほどかかる。白水川から沢登りで登ってくるのもよい。火山礫の頂上には、見える山を示した方位盤があり、壮大な展望をほしいままにすることができる。  大雪山の山名には、アイヌ語のものは意外に少なく、白雲岳(はくうんだけ)や北海岳(ほつかいだけ)のように漢詩ふうのもの、黒岳、赤岳など山肌の色からきたもの、間宮岳、桂月岳など人名によるものなどがあるが、北鎮岳は第一の部類で、旭川にあった鎮台(陸軍師団)にちなむものといわれている。隣の凌雲岳(りょううんだけ 2125m)は道もなく、花を守るため登山は禁止されている。

北海道 / 石狩山地

トムラウシ山 標高 2,141m

 大雪山国立公園のほぼ中央にどっしりと構えた雄大な山だ。沼ノ原、五色ガ原辺りから眺めた、うずくまるスフィンクスのような姿は、強く印象に残る。  その頂上に近づけば、日本庭園、トムラウシ庭園、黄金ヶ原などと呼ばれるお花畑と沼がみごとに配置されて、訪れる人の目を充分に楽しませてくれる。上部は巨岩が積み重なった複雑な地形で、赤ペンキの標識に導かれて立った頂上から眺める360度の山岳展望は、この山ならではのものだ。  トムラウシの意味はアイヌ語の「花の美しい所」とする説もあるが、他の山と同じくここに発する川の名に由来するとすれば、「水垢の多い所」と解釈されることになる。アイヌ語のデリケートな発音に適当にカナを当てはめたために生じた混乱である。  どちらから登るとしても人里から遠いが、ストレートに登れるのは南方のトムラウシ温泉からの道だ。新得町から車で1時間あまり入ったこの温泉から、頂上まで6時間以上。日帰りは可能だがかなりの長丁場だ。それに、この山を単独で登ってくるだけでは、宝の山に入りながら手ブラで帰るようなものだ。トムラウシには、やはり何日かの縦走のあとに到達するのが望ましい。  一番人気のあるのは、北の表大雪方面から登ってくるコース。健脚者なら途中1泊でも可能だが、花を眺めながら、のんびりと2泊はしたい。3泊目はトムラウシと化雲岳(1954m)のコル東方のヒサゴ沼避難小屋泊まりとすれば、約2時間30分で頂上だ。この小屋は夏山シーズン中は満員で入れないこともしばしばあり、テント持参の方が望ましい。  また、南の十勝岳方面からの道もある。オプタテシケ山からの長い下りがこのコースのポイントで、やはり最低でも3泊は必要だろう。遠く石狩岳から縦走して登ってくるのは最良のコースだが、最低でも3泊はしたい。ただし、石狩岳―沼ノ原東側鞍部間の通称「根曲り廊下」は、ササが伸びて廃道に近い状態になっている。  大正9年に登った大島亮吉の名文で知られるクワウンナイ川は途中1泊だが、沢登りの経験者でなければお勧めできないのが残念である。  下山は化雲岳から天人峡への道が一般的。登るとすれば、ヒサゴ沼まで8時間の長い道だが、それでもトムラウシ温泉に次ぐ短いコースでもあり、登山口の交通の便もよい。  この山の初の積雪期登頂は大正15(1926)年5月、北大山岳部により達成された。十勝岳から短い夏用スキーを駆っての縦走行であった。

ユーザーの登山記録から