今年の秋は天候が非常に不順。山頂の気温は一桁になる日もあり防寒具、手袋、雨具は必携。ライトの用意も忘れずに。
天気・気温
山と周辺の状況
本当に久しぶりの秋晴れとなり、本来の今の時期らしい気候となりました。
日本海側には大陸寄りに低気圧があったため、北方面の視界はさほどではなかったんですが、南方向は遠くまで晴れ渡っており、これも久しぶりに遠く四国の石鎚山、剣山などが見えました。
明日は暦上では「寒露」(かんろ)となっていますが、梅雨が冷気によって凍りそうになるころ。また菊が咲き始めて、コオロギが鳴き始めるころという時期です。
と言いますが、今年の秋は天候が非常に不順で晩夏以降で満足に秋晴れと言える日は数えるほどしかなく、いつもの秋はどこへいった?みたいな感じでした。
気になる紅葉ですが、例年よりもやや遅れ気味のようです。
しかし紅葉の仕組みをご存知の方はわかることなんですが、紅葉が綺麗になる条件として、
(1)梅雨時の雨量
(2)夏場の日射量
(3)9月に入っての寒暖の差
この三つの主な条件があります。
(1)と(2)は順調に推移しましたが、問題は(3)です。
さらに紅葉の仕組みを考えてみると、(3)のころになると葉の付け根の部分に離層といってコルクの栓のような蓋をします。そこで葉が光合成をすると、その栄養分が栓がしてあるために樹木本体に行かず、葉の中で化学反応をして紅葉となるわけです。(紅葉と黄葉は仕組みがやや違いますが)
ところが今年の場合は9月に入っての日射量が極端に少なく、離層は出来たものの十分な光合成が出来ないために、この化学反応がこれまた十分でない。
すなわち樹木たちにすれば紅葉をしたいんだけど、栄養不足で紅葉が出来ないという理屈になるわけです。
結果としてというのは早いんですが、どうも今年の紅葉シーズンは期間が非常に短く、なおかつ紅葉は遠くから見るもの、となりそうです。
登山道の状況
10月5日に台風の影響で吹き荒れた風の影響もほとんどなく、登山道に散乱していた枯れ枝などは鳥取県の職員の方により、早々に片付けられました。
素早い対応を本当にありがとうございます。
登山装備
登山装備が基本です。
これからの時期は「秋の日はつるべ落とし」と言われるようにあっという間に日が暮れます。
従ってライトは必携です。
ただ正しい向きで電池を入れてザックに入れると、荷物の中でプッシュスイッチが押されてしまい、使おうと取り出すと電池が消耗していたということがあります。
電池は1本だけ逆方向の向きで入れて、ザックの中での誤動作を防いでください。
早く行動して日が暮れるまでには十分下山できる予定でも、山では何が起きるかわかりません。
十分な装備で登ってください。もう飲料水と汗拭きタオルだけで登れるほど山は甘くないです。
山頂で気温が一ケタ台にもなりますので、手袋とか防寒具もお持ちください。
まだ雨具でも防寒具の代用になりますが、その際は下着の着替えなどを用意しておくといいと思います。
注意点
●山頂避難小屋の売店
今年も平日は日本山岳ガイド協会の認定登山ガイドの上野ガイドが売店にいますので、お気軽に声を掛けてみて下さい。
なお11月まで無休で営業予定ですが、よほどの悪天候の場合は予告なしに休業する場合があります。
売店の営業の問い合わせは 大山寺 チロル&白樺 電話0859-52-2818まで。
またフェイスブックで「伯耆大山山頂小屋」をご覧ください。
ほぼリアルタイムで山頂の様子が見られます。
上野ガイドが更新しています。
お知らせ
登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する
依頼も受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。
日本山岳ガイド協会正会員 登山ガイド 久保昌之
中国山岳ガイド協会
事務局 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300
昨年の今頃の様子は?
今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02
だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15
米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23
大山プロガイド協会周辺の過去の様子
大山プロガイド協会
- 現地連絡先:
- 090-7999-2931
- 電話番号:
- 0859-75-2300
- 連絡先住所:
- 〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内