食器にも使える「ジップロック」 (その2)

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構成・文=小川郁代

Report06 食器にも使える「ジップロック」 (その2)

 食器としてのスクリューロック・コンテナー使い、1回目の「フルーツミルクかん」と「簡単ラタトゥイユ」編はご覧いただけましたか?

 前回の僕の「フルーツミルクかん」は、自分としてはかなりがんばったんですが、所長のまさかの一言にショック・・・・・・。「ああ、よくあるよね」。

 所長が山に行く時には、奥様が手作りで「コンテナー」入りのムースやチーズケーキなどを用意してくれるのだそうです。

  どうも最近女子ウケを狙うあまり、ビジュアル優先になっていたのかもしれません。ここは本来の「山でも簡単でおいしいものを食べたい」の基本に戻り、しかも「ジップロック」を食器にも使って便利に軽量化できる方法を考えます。

そこで今回の僕の研究成果はこちら!

ぶっ掛けおろしそば 

汁ものに便利な「スクリューロック」をそのまま器に

 暑い山でサラサラっと食べるぶっ掛けそば。大根おろしがさわやかで、食欲がないときにも食べやすい。でも麺類って、山では麺類って、ゆで汁が捨てられないのがネックです。なので麺は家でゆでていき、食べる時は混ぜるだけにしました。「スクリューロック」なら器としてのサイズ感もちょうどいい!

【材料】

  • そば(硬めにゆでて「フリーザーバッグ(M)」に入れる)
  • 濃縮タイプのめんつゆ(ペットボトルに入れる)
  • 大根おろし適量(おろしたものを、しっかり水分を切って「コンテナー130ml」に入れて冷凍する)
  • 小ネギ(小口切りにして「コンテナー130ml」へ)
  • きざみのり(「お手軽パック」に入れる)
  • チューブわさび
  • 冷水(保温ボトルに氷水を入れて持っていく)

 

材料全部をまとめて、「スタンディングバッグ」に入れて持ち運びます。

【作り方】

  1. 麺の入った「フリーザーバッグ」に冷水を少し入れて麺をほぐす。
  2. 「スクリューロック300ml」に、めんつゆと麺を水ごと入れる。
  3. 冷水を足してつゆの濃さを調整する。
  4. 大根おろし、小ネギ、きざみのりをトッピングし、わさびを添える。

【ポイント】

 麺は生めん、乾麺など好みのものを硬めにゆでておく。少なめの水で麺をほぐし、めんつゆの濃さを調節しながら水加減をする。

 どうですか? このシンプルでおいしそうな夏の山ごはん。まあ持って行って混ぜただけですが、麺をゆでる手間やゆで汁の処理を考えたらすごく便利。濃い目のつゆでざるそば風に食べるのもいいですよね。瓶詰めのなめたけをトッピングするとか、揚げ玉をプラスしてボリュームアップするとか、バリエーションもいろいろ考えられます。

カップめんを「ジップロック」 で食べる

究極の食器使いを極めろ!

 山で料理をするのは嫌いじゃないんですが、正直、5回に1回はカップ麺のお世話になってます。でもカップ麺の容器ってゴミになりますよね。だったら容器から出してもって行けばいいんじゃないか。そう思ったわけです。

 見てください。このジャストなサイズ感。「ジップロック」の食器使いとしての一番の基本かもしれません。

 ただしこの方法だと、「スクリューロック」は何度も使いまわせるとはいえ、荷物のカサを減らすことにはなりません。

 そこでさらに突き詰めた結果が・・・・・・

 これです。そしてそのまま湯を注ぎ、「フリーザーバッグ」を食器に使うことに行き着いたのです。

 袋のままでも食べられなくはないのですが、安定感を得るためにコッフェルに入れました。だったら最初からコッフェルに入れれば? とも思いがちですが、ラーメンの後にコーヒーを飲む時などを考えたら、この「フリーザーバッグ」のありがたみがわかりますよね。

 実は前号でお話した先日の山行で食器を忘れた僕は、この方法で夜の鍋パーティーを乗り切ったのです。その時はコッフェルもなかったので、携帯のバッテリーなどを入れていたコンテナーを使いました。

 東南アジアの国などでは、ジュースをビニール袋に入れてストローで飲んでる姿をみることがありますよね。あの感覚でいけば、飲み物もいけるかもしれない!
まだまだ研究の余地がありそうです。

コラム: 新人アサカのなるほど「ジップロック」

「発見しちゃいました!」

主任が実践したフリーザーバッグを食器と合わせて使う方法、油の多いものや香りの強いものなどは、山では食器をきれいにするのが難しいことがあるので、とても便利ですね。

そこでひとつ気づいたことが。「スクリューロック300ml」に「フリーザーバッグS」をかぶせたら、なんとぴったり!

最初にフリーザーバッグの口を折り返してから「スクリューロック」口にかけて、全体を均等にゆっくりとかぶせていくのがコツです。「スクリューロック」を汚さないのももちろんですが、熱々のものを入れても少し隙間ができることで、素手で持っても熱くないのもいいですよ。

※「ジップロック」「イージージッパー」「スクリューロック」は旭化成ホームプロダクツ(株)の登録商標です。

山ジップロック研究所

生活必需品的存在の「ジップロック」や、山でも強力な便利アイテムです。パッキング・料理など、山の様々な場面でジップロックを使ったアイデアを紹介していきます。