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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他:  登山道入口のはるか手前で車止めのゲートが閉じられている。ここから50分ほど車道を歩いてようやく登山道入口に着く。

この登山記録の行程

車止め(8:57)・・・登山口(10:00)・・・山頂(10:39)【休憩26分】・・・登山口(11:29)・・・車止め(12:08)

コース

総距離
約11.7km
累積標高差
上り約846m
下り約846m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 石巻から先の土地を訪れるのは8年ぶりである。東日本大震災の前年に翁倉山に登ったが、震災以降,石巻以東に足を踏み入れる気にはなれなかった。翁倉山へのルートはあの大川小学校の脇を抜けて行くので,その周辺は避けたい気持ちが強かった。
 今回,その気持ちに多少の変化が生まれた。女川の復興商業施設を自分の目で見てみたいと思ったのである。女川周辺の山から復興の様子を眺め,その状況を目に焼き付けるため雄勝の硯上山に足を伸ばした。

 石巻の市街地を通らず,湾岸のバイパスを行く。この辺りは水没した場所である。周辺に家はなく,製紙工場が白い煙を吹き上げている中を走る。海側には高い防潮堤が作られ,かつて住宅地だったところに家はない。7年が過ぎた今でも復興は道半ばである。日和大橋を越えると渡波に入るが,ここには新しい住宅が密集している。すべて震災後に立てられたものだ。新しい住宅地には生活の香りがなく,新しさに違和感を覚える。
 渡波を過ぎて女川に入り,新しくなった中心部を抜け,ブルーラインと呼ばれる海沿いの道を走っていく。道路の整備が進み,二車線の立派な道路が一部完成していた。道はできつつあるが,人の気配が感じられない。海岸沿いにあるのは高い防波堤だけで,人家はほとんど見当たらない。
 雄勝に入ると,中心部に家はなく,広い範囲で防波堤の工事が行われていた。以前,この辺りには人家が密集していたはずで,集落がまるごとなくなってしまったのである。
 硯上山へ向かう道を進み,大分上って自然公園の駐車場に着く。狭い土地にプレハブの復興住宅が数軒建っていた。杉林をさらに上っていくと,突然通行止めのゲートに突き当たる。ここから車は入れないので,広くなった道の脇に車を止めた。
 
 8時57分。ここから長い車道歩きが始まる。「宮城の山」によれば,この先の登山道入口まで車が入れるはずだったが,道の状態が悪いためか,ここから1時間近く車道を歩くことになった。今日は天気もよく,最高気温が20度近くまで上がるらしい。道には雪が残っているところもあるが,やがて溶けるだろう。
 舗装された道を延々と歩き,この道で間違いないのか,時折迷いながら登山道入口に着いたのが10時である。行きつ戻りつしたので,実際には50分程でここに着くだろう。
 登山道入口の脇には大きな駐車場がある。それを右に見ながら杉林に入って行く。道には凍った雪が残っていて歩きにくい。この道は硯上山の整備のために作られたようで,軽自動車が通れる程の幅がある。しばらく登って明るい雑木林に出る。雑木林を進むと,小さな小屋が見えてきた。トイレのようだが,中は解体されていて,外側の壁だけが残っている。
 ここから山腹を巻くように歩き,山頂への分岐点を直進して左に折れると,突然積雪の道となる。ここは北側になるのだろうか。十数センチの雪を踏みながら,急登を行く。数百メートルで階段の丸太が現れ,これを踏んで10時39分に山頂に着いた。山頂は広場になっていて,ベンチと電波の受信塔がある。ベンチからは雄勝湾を真下に見下ろせる。青い海と美しい湾、そして何もない湾の周辺。復興はまったく終わっていないことを知った。
 山頂広場は展望に恵まれ,石巻方面,女川方面も見ることができる。ここで26分ほど休み,11時5分に下山を開始した。下りは快調で,11時29分に駐車場を通過し,車を止めたゲート周辺には12時8分に戻った。気温は上がり,シジュウカラの囀りを聞きながらの車道歩きだった。

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装備・携行品

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登った山

硯上山

硯上山

520m

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硯上山 宮城県

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最適日数
日帰り
コースタイプ
往復
歩行時間
1時間40分
難易度
コース定数
7
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