行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
島々(07:30)・・・二俣(09:00)[休憩 10分]・・・中間ベンチ・・・岩魚留小屋(11:30)[休憩 30分]・・・力水(14:00)[休憩 15分]・・・徳本峠(15:30)
【2日目】
徳本峠(08:00)・・・明神(09:00)・・・徳沢(09:40)[休憩 240分]・・・明神(14:40)・・・明神池[休憩 15分]・・・河童橋・・・上高地バスターミナル(16:05)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
かつて上高地への主要な登山道として、かのウォルター・ウエストンや文豪 芥川龍之介も歩いたというクラシックルートの「徳本峠越え」を堪能してきました。
島々の登山口から島々谷川を遡る林道を1.5時間ほど歩くと、二俣からはいよいよ山道の始まりです。沢沿いの地形に沿った道は小さなアップダウンを繰り返します。昔の人々は苦労しながら歩いたであろうこの道も、所々に木道が整備されて今ではだいぶ歩きやすくなったのだと思います。何度か沢を渡り、流れを右に左に見ながら進むと、小さな木の橋を渡った先に岩魚留小屋が現れます。
明治時代に建てられたというこの小屋は現在は休業中。これより先は滝が連続するため岩魚ものぼれないところからこの名前が付けられたとか。残念ながら水場は荒れて使用できず、沢の水を補給しました。軒下を借りてここで30分の昼休憩を取ります。
岩魚留小屋から約2時間で道は沢から離れ、傾斜もきつくなります。いよいよ徳本の尾根への取りつきです。ここからの1.5時間はつづら折りの急な登りが続きます。足には疲労がたまり、思うように足を繰り出せず少しペースダウンしましたが、無事に今日の目的地、徳本峠小屋に到着。同時に目の前には穂高連峰が現れます。西穂高岳、天狗のコル、ジャンダルム、奥穂高岳、前穂高岳、明神岳が一同に聳え、見るものに険しく荒々しい印象を与えます。
早速テントを張り、ビールで乾杯。テント内でしばしの休息の後、夕食をとります。明日はここから霞沢岳に向かうか、早めに明神に下り徳澤周辺を散策するか、あれこれ考えながら就寝。真夜中にもかかわらず、辺りからはホトトギスやツツドリの鳴き声が聞こえます。
翌朝5時。テント場から徒歩45秒のところにある「てんぼう台」から改めて穂高連峰を眺めます。朝陽を浴びて輝く峰々はさらに神々しく見えます。
軽めの朝食とモーニングコーヒーを済ませ、テントを撤収。今日は早めに明神に下ることにしました。下り始めて60分、コースタイムより早く明神に到着。ここからは歩きなれた梓川沿いの道を徳澤に向かいます。目的は徳澤でのんびりすること。
ハルニレの下の芝生にテントを張り、お昼寝タイムです。普段、槍穂高や蝶ヶ岳へのアプローチでは「通過点」という印象の徳澤ですが、いつかここでこんなにもゆったりとした贅沢な時間を過ごしたいと思っていました。木漏れ日の下で昼寝をすることが夢でした。
同行者と思いおもいの時間を過ごし、帰り支度をします。明神池に寄りながら上高地バスターミナルへ向かいます。
...普段は気軽に訪れることができる上高地ですが、こうやって歴史を感じたり、昔の旅人に思いを馳せながらクラシックルートを辿り、いつもと違った角度から見ると、また新しい魅力を発見できた気がします。















