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全長2.3kmの寝釈迦は瀬戸内海のパノラマ

真平山(地形図表記は七宝山)[三豊市]( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高松自動車道さぬき豊中ICを下りて国道11号、県道35号を経由して三豊市三野町吉津の郡池北東角のY字路まで行き、そこを北西に折れる。
県道220号に出ると西に折れる。
公衆トイレのある変形四差路奥に真平山登山道の木製看板がある。トイレ東の広場は共有地か私有地かの区別がつかなかったため、北に上った所の八柱神社の駐車場に駐車した。

この登山記録の行程

八柱神社12:47・・・龍王神社碑で休止13:24~13:40・・・山頂13:44・・・藤美展望所で休止13:52~14:24・・・山頂北方の稜線14:30・・・山頂14:35・・・支尾根起点のベンチ14:46・・・コンクリート農道14:55・・・八柱神社15:06

コース

総距離
約2.3km
累積標高差
上り約281m
下り約282m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

寝釈迦とは涅槃像のことだが、全国には山や岬の形がその釈迦の寝姿に似ているものがいくつかある。四国では香川県三豊市にある。地元で日本最大の寝釈迦と言われているのが、真平山[まひらやま](298.7m→地形図表記は「七宝山」)で、全長は2.3kmに及ぶ。真平山は胴体部分で頭部は加嶺峠南東の243m峰になる。

寝釈迦の姿がきれいに見えるのは、坂本龍馬も何度か通った伊予街道の鳥坂峠(三豊市・善通寺市界)のやや南地点だが、近年、SNS人気で県屈指の観光地になった「日本のウユニ塩湖・香川県版」父母ヶ浜からも反対側の寝姿を見ることができる。但し、どちらの横顔も若干鼻ぺちゃ。

観音寺市境界から荘内半島にかけての三豊市内の地形図に山名が表記されている山は皆、瀬戸内海の展望が開けているが、この山も複数の展望所を擁し、三野平野から燧灘、瀬戸内海の絶景が広がり、3月には麓近くに河津桜、4月には稜線にミツバツツジが咲く。

また、真平山の東麓、亀山(42.4m)の裾野には「本物の」涅槃像もある。弘法大師が四国霊場開創時に開基した吉祥寺には、幕末に造られた全長2.5mの彩色された寝釈迦像を中心に鳥獣人物52部類があるのである。下山後は是非、拝観されたい。


[コース]
コースは各種あるが、八柱神社の上の登山口を基点とした場合、回遊コースを取ることができる。その登山口や下のトイレ付近には地形図より詳しい森林基本図にコースが記されたコース図板が設置されている。

往路は西へ直進するコースを行く。前方には山名通り、屋島のように山上が真っ平の山容が見えている。やはり往路は山頂を目がけて行くコースに限る。
樹林帯を抜け出ると斜面をジグザグに上る「見返り坂」になるが、その名の通り、後ろを見返ると三野平野のパノラマが広がっている。このパノラマはかなり長く続くが、途中、ささくれだった樹皮が特徴のクスドイゲの木(大木化するまでは幹にトゲがある)や蛇のように地を這う樹齢約50年のつる性多年草のクズが樹木化している。

山頂の東下には寛政10年に勧請された、社殿も祠もない碑だけの龍王神社があり、展望所となっている。三野平野から荘内半島北側の瀬戸内海を望見することができる。三豊市に龍王神社が多い理由は過去の登山記録でも述べたが、荘内浦島太郎伝説に於いて、乙姫が龍王の化身と見做されているため。

山頂のすぐ手前の分岐から北に折れると幹周3.5mの「真平の大松」に到るが、巨木を見慣れているだけにただの「大木」ではやや物足りない。
山頂は樹林に覆われているが、周囲にはベンチがいくつか設置されており、憩うことができる。周辺にはミツバツツジもある。

山頂からは一旦西方に下り、「藤美展望台」を目指す。樹林の中を下って行き、向きが北向きに変わると西方の展望が開けた地に到るが、展望台もベンチも設置されていない。これは「藤美展望所」と言うべきである。そこからは仁尾の街から海水浴場のある大鳶島、小鳶島から燧灘の絶景が広がっている。但し、平地がないため、大人数で休止することはできない。

コースを更に北上すれば、仁尾側に下るコースとの分岐を経て山頂北方の稜線に出る。その周辺もある程度展望が開けていたように思う。
また山頂に出ると今度は南の尾根道を下る。この尾根も複数箇所に燧灘の展望が開ける箇所があり、下っていても楽しい。

ベンチのある地点から支尾根に下るようになっていたのではないかと思うが、最初は斜面のように広い。
ある程度下るとコンクリート舗装の農道に出るが、その周辺も三野平野の展望が開けている。後はそのまま下って行くと登山口に戻る。
夏場でも海が近いだけに稜線には潮風がそよいでいるので、是非登られたい。

吉祥寺の駐車場は寺の南東にある。巨大な地蔵石像と石仏群が出迎える山門をくぐると、左手に鐘楼があるが、珍しく内部が公開されている。その奥にあるのが涅槃堂である。
内部の涅槃像(群像)は第21世住職・密道法印が檀家や村々から集めた神仏護符を焚き上げ、その灰を土と混ぜ、針金を骨格として固めたもので、その信仰の厚さが分かる。

寺背後の亀山の斜面と尾根直下にはミニ霊場参拝道があり、回遊することができるが、途中、「神武天皇遥拝所」があったことには驚かされた。ここから奈良県の畝傍山北東の神武天皇陵を遥拝していたのだろうか。

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