行程・コース
天候
晴れ時々曇り
登山口へのアクセス
その他
その他:
自宅(23区内)からパスハンターで自走、途中にデポ、そして徒歩。
この登山記録の行程
落合コース: 小名路追分(甲州道中) - 古高尾山参道入り口(角屋跡 - 総門古一ノ鳥居跡 - 落合口留番所跡) - 国道20号で迂回しつつ古道を辿る - 金比羅台古参道 - 金比羅台(七盤嶺) - 1号路 - 薬王院 - 高尾山山頂(紫陽関)
坊ヶ谷戸コース: 金比羅台古参道 - 古道を辿る(ぶなの木カフェ前) - 高尾山口駅(氷川神社前) - 高尾山登山口(清滝駅前広場 - 一ノ鳥居跡) - 1号路 - 金比羅台(七盤嶺) - 1号路 - 薬王院 - 高尾山山頂(紫陽関)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
歴史散歩。幕末、高尾山登山のメインコース。
高尾駅北口から甲州道中を進み、古道を辿るという幕末高尾登山のメインコース。特にむずかしくない、初歩的な読図は必要。
主に住宅地を通過するため、このルートを訪れる際は、節度ある行動をお願いします。
小名路までの道順は甲州道中で紹介しています。甲州道中以前のさらに古いルートもあるのですが、やはり現在は住宅街のため割愛します。
落合口留番所跡は所在地の番地も判明していますが、これもやはり現在は住宅が立ち並び、すでに跡形もないため、あえて曖昧に説明します。
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高尾山に庶民が押し寄せるのは江戸中期以降。当時、神社仏閣での参拝もしくは登拝-遥拝が建前で、それがレジャーを兼ねている。江戸庶民には純粋なレジャー登山の概念はまだなかったそうです。
幕末、小名路追分側が高尾山入口であったことは文献からも確かですが、古一ノ鳥居に関しては、実在説と実際には建立されなかったという二つの史観が。坊ヶ谷戸不動院前の一ノ鳥居は遺跡が残ることからも実在したとされています。
「上椚田橋で小仏川を渡り路地を入る」-「右角に「高尾山荘」のあるT字路突き当たり」、この区間上に落合口留番所が置かれていたと考えて下さい。
この坊ヶ谷戸付近までのルートは相模方面に通じる津久井往還の名残です。現在の国道20号側は、そのさらに裏道であったと推察しています。
いずれにしても江戸期には甲州道中がメインロード、甲州道中側から高尾山に入るのが自然でしょう。国道20号は明治以後の新道であり、それにより追分の分岐ができたと考えるのが捉えやすいと思います。
簡単に、江戸庶民の高尾登山は黎明期、ある意味マイナーな山。甲州道中側高尾山入口を見落とし駒木野まで進む者が続出、または超裏道であった国道20号側で迷う者も。それで角屋の角におまけ画像にある石柱を建立、また国道20号側には現存する金比羅台の道標を建立。
国道20号開通後、戦前のメインコースの一つは、国道20号 - 現在の氷川神社の一ノ鳥居 - 氷川神社 - 清滝 - 1号路 - 金比羅台 - 1号路 - 薬王院 - 高尾山山頂。
ただ高尾は多摩御陵もあるので、旧浅川駅(現高尾駅)から多摩御陵を経て高尾山に登るのもポピュラーなコースだったようです。
ちなみに以前紹介した「机竜之助ルート」は、この落合近道で、お若と机竜之助は蛇滝に向かったものと思われます。
フォトギャラリー:15枚
高尾駅北口から甲州道中を西、JR高架下の両界橋を渡る。小名路の追分を駒木野方面に入り約80m地点、ここが幕末の高尾山総門。角屋跡(宿)、また、古一ノ鳥居があったとされている。この道を入り、一旦国道20号に出て、上椚田橋を渡る(古い橋は消滅)。
上椚田橋で小仏川を渡り、直ぐ、川沿いの道に入る。するとここ、この道を入る(古参道、古道の名残)。
道なりに進む、舗装路を辿ると、ここで突き当たる。T字路、右角に「高尾山荘」。突き当たる側の道は金比羅台に通じる古参道(「ろくざん亭」の手前に出る)。
第一のルート。T字路を「ろくざん亭」の方向に進み、そのまま金比羅台登山道で金比羅台まで上り1号路に合流、薬王院を経て高尾山山頂に。これが落合近道とされる古いルート。
第二のルート。T字路を「ろくざん亭」の方向に進み、直ぐここ、「ろくざん亭」の手前、この道を入る(古参道、古道の名残)。
未舗装の地道を通過。わずかな区間ですが、古高尾山参道が原型に近い様相で残されています。さらに道なり、L字の突き当たりになるが、とにかく道なりに進むと国道20号に出る。
国道20号に出て、直ぐ、落合橋を渡る。水色の鉄骨部分、これは落合橋に並走する橋架ですが、そもそもは武中電車の鉄道橋だったようです(高尾橋まで行くチンチン電車)。
落合橋で案内川を渡り、直ぐ、川沿いの道に入る。するとここ、この道に入ることに。画像ではわかりづらいが、坂本橋を渡る(再び案内川を渡る。この先も古参道、古道の名残)。
坂本橋から上りに、坂本の坂、当時の難所。坂上に古い地蔵堂。右手は、内所山。
坂上にある坂本の石仏群。かなり朽ちていますが、陰影が富士山の点に注目。富士信仰のメタファーです。
丘の上を行く気持のいい道です。画像奥側は「ぶなの木カフェ」、つまり「ぶなの木カフェ」前を通過することになる。
「ぶなの木カフェ」あたりから下りに、するとここ、坊ヶ谷戸に出ます。正面に高尾山口駅、右手に氷川神社。
あとは高尾山口駅前を通過、紅葉橋で現在の高尾山参道に入り、清滝駅前広場の登山口である不動院前の一ノ鳥居跡から1号路に入り金比羅台まで登り、薬王院を経て高尾山山頂に。これが古い坊ヶ谷戸本参道ルート。
おまけ。甲州道中側、小名路追分から約80m地点、角屋跡付近から発掘された「高尾山道」の道標、石柱。高さ約2.5mだそうで、当時、高尾周辺に建立された道標としては最大クラスだそうです。幕末、これが角屋の角地に立てられていました。
おまけ2。小名路の関所。期間限定。冠木門に竹垣と(もちろんフェイクですが)、実際の口留番所も、このようなものであったと思われます。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | 帽子 | グローブ |
サングラス | 着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | カメラ |
登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル |
医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
トレッキングポール | |||||
【その他】 パスハンター |
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