行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
徳島自動車道美馬ICを降りて国道438号から国道192号に出ると、そこの交差点を南東に上がり、県道126号に出ると東進。つるぎ町役場手前で再び438号に合流し、以後、一旦北東に進んだ後、同国道をしばらく南下する。
明度橋の三叉路から南西へ県道261号に折れる。
白井(しろい)集落の第二白井橋を渡った所に、黒笠山や矢筈山のルート地図板が設置されているので、それに従い右折する。この狭い道路の終点が登山口のある駐車場。4台分の駐車スペースしかなく、且つ、地元民が駐車していることもあるので、早めに行かれたい。
この登山記録の行程
登山口10:42・・・「黒笠山へ3.0km」の標識のある三叉路11:07・・・標高980mの尾根の乗り越し部で休止11:25~11:47・・・「黒笠山へ2.0km」の標識11:58・・・5号標識12:54・・・高度計高度1460m地点で休止13:06~13:14・・・黒笠神社13:19・・・稜線13:36・・・矢筈山分岐13:57・・・矢筈山分岐西方の岩場で写真撮影14:00~14:17・・・山頂周辺で写真撮影14:26~15:04・・・本来の稜線起点部15:19・・・黒笠神社15:26・・・5号標識15:37・・・「黒笠山へ2.0km」標識で休止16:08~16:25・・・登山口17:03
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
[本格的登山が楽しめる阿波随一の尖峰]
黒笠山(1703m)は「阿波のマッターホルン」という呼称がつく尖峰で且つ、最も登り易い登山コースの登山口と山頂との高度差が1000m以上あり、本格的登山を楽しめる山として人気が高い。また、今の時期は岩場等にリンドウが咲いている。
山上には二ヶ所の顕著なピークがあるが、どれも絶景が広がる。
ただ、登山道が明瞭なのは中腹の植林帯までで、そこから先は急峻なザレ場やガレ場を赤テープを頼りに登ることになる。
かなり体力を使うので、食料やドリンクは余分に持って行きたい。
この山はヤマケイの分県登山ガイドにも掲載されている有名峰なので、コースガイドは多くを語る必要はないとは思う。
地形図の破線は、道路終点の少々手前から発しているが、それは山腹の民家の生活路。登山口から小径を上がると、すぐ空家前でこの生活路に合流する。
道は徐々に轟谷に接近して行き、鉄製の橋で谷を渡る。この橋の少々下流が轟谷と黒笠谷との出合になっている。
橋を渡るとすぐ三叉路がある。直進する道は谷を橋で渡り直すが、コースは逆の左に上がる道。ここには道標が欲しい所。
ほどなく植林帯に入る。
やがて道沿いに庄屋屋敷か代官屋敷のような、立派な石垣が次々と現れる。倒壊寸前の茅葺の民家もあるが、一軒だけ、きれいな状態で残っている家もある。ここの住人が山を下りたのは、'90年代以降ではあるまいか。
登山口から25分ほどで、標識のある三叉路があり、ここを左折する。道の路盤にも立派な石垣が積まれている。
標高890~900m辺りに鳥居があり、斜め上に社が見える。これは黒笠神社の「下の宮」的存在の社なのだろう。
標高980mで、破線は南から西向きに直角に変わるが、ここは顕著な尾根の乗り越し部になっている。
道が黒笠谷に近づくに連れ、道は不明瞭になり、随所にガレ場やザレ場が現れる。これは道が急峻な山腹を終始走っている故、これまで何百回と土砂崩れや沢の出水が発生しているからだろう。
標高1490mに黒笠神社の本社、或いは「上の宮」的存在の社がある。横には二体の新旧の地蔵が祠の中に祭られている。
地形図の破線は、神社から北西に上がり、標高1600m地点で稜線に乗っているが、実際は途中から北に進み、稜線手前で南西に向きを変え、神社北西のコルへ出ている。が、神社の少々上からは辺りがだだっ広くなり、踏み跡も更に不明瞭になり、赤テープを見失ってしまった。しかし稜線はすぐ上なので、狸の通り道(糞が所々溜まっている)を見つけて、それを辿って稜線に上がった。
そこから正規コースのコルまでは1分ほどだった。
山頂北西の矢筈山分岐にも標識が建っているが、ここで一旦矢筈山方向に下り、すぐ先にある大岩に登った。黒笠山山頂部を撮影するためである。この岩上は好展望所で、矢筈山へと連なる尾根や周辺の山並みを見渡すことができる。リンドウも咲いている。
分岐に戻ると目の前の山頂を目指すが、山頂手前は切り立った岩場故、ロープを利用して登る。この岩場にもリンドウの小群落がある。
その岩場を登った先のパノラマが広がる天辺が山頂だと早合点してはいけない。本当の山頂はこの先にある、ここより若干高いピークである。そこには三角点に酷似した森林管理署の図根点標石が埋設されている。この図根点の呼称は「徳33号」。「徳」は旧徳島営林署を指す。図根点は平板測量時の基準点となるもの。
図根点の山頂部もさきほどのピーク同様、狭いながらも大展望が広がっている。矢筈山に連なる尾根を見ていると縦走したくなるが、実際この日、当方より先に黒笠山に登頂後、矢筈山を往復した猛者がいた。
ただ、この山頂部は長居ができない。それはブトの大群が飛んでいるからである。ブトは関西在住時、見たことがないので、四国特有の羽虫かも知れないが、ブトにさされたことがない者がさされると、その痒みは耐え難いだろう。当方が初めてブトにさされたのは、四万十川源流の山、不入山だったが、顔を20ヶ所以上さされ、腫れ上がってしまった。その後、林業に従事し、毎日さされていると一定の耐性ができた。
ブトは通常の蚊取り器が効かない。林業関係の用品を扱っている店にある、赤色の蚊取り線香でないと、効き目がないので厄介である。
さきほどの岩場のピークに引き返し、写真を撮っていると、飛行機の音が複数聞こえる。空を見上げると、幾筋もの飛行機雲が並行して走っていた。まるでブルーインパルス・・・?
帰路、9合目位で70代位の登って来る夫婦に会った。これから登頂後、下山するとなると、登山口に帰りつくと18時を過ぎる。こういう非常識な登山初級者がいるから、いつになっても遭難騒ぎがなくならないのである。
フォトギャラリー:15枚
装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
| 登山靴 | バックパック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 帽子 | グローブ |
| 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | ナイフ |
| 虫除け |















