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天狗岳積雪期登山(渋の湯ルート)

東天狗岳・西天狗岳( 八ヶ岳)

パーティ: 1人 (もた さん )

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行程・コース

天候

快晴。稜線付近では一時ガス。

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 渋辰野館に駐車(駐車料金1000円/日)
登山口に最寄りの渋御殿湯に駐車しようとしましたが朝八時頃の到着で満車(前日からの宿泊客含む)でした。かなり登山口から離れますが、渋辰野館や御射鹿池の駐車場も登山客用に利用可能なようです。

この登山記録の行程

0835 渋辰野館駐車場出発
0905 渋御殿湯通過
0915 登山口(登山届提出、アイゼン装着)
0920 入山
0925 高見石・黒百合平分岐(黒百合平方面へ)
0940 高見石側からのルートとの合流地点通過
1000 八方台分岐
1020 唐沢鉱泉からのルートと合流
1050 黒百合ヒュッテ(トイレ休憩、ピッケル装備)
1110 中山峠方面へ出発
1115 中山峠
1210 東天狗岳山頂
1230 西天狗岳山頂
1240 西天狗岳から下山開始(天狗の奥庭通過ルート)
1350 黒百合ヒュッテ、小休止
1400 黒百合ヒュッテ出発
1420 唐沢鉱泉分岐
1430 八方台分岐
1445 高見石分岐
1500 登山口、アイゼン取り外し・装備整理
1510 渋御殿湯通過
1535 渋辰野館駐車場帰着

コース

総距離
約13.7km
累積標高差
上り約1,140m
下り約1,140m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

八ヶ岳の天狗岳に行ってきました。

渋の湯最奥の渋御殿湯の駐車場を利用しようと考えていましたが、三連休の中日ということで満車で止めることができず、スタッフに「満車だから誰か帰るまでは駐車は無理。連休に来るのが悪い。辰野さんに聞いてみれば?」と軽くあしらわれました。殿様商売感が・・・。なので来た道をいったん戻って、距離にして1.8km・標高にして150mほど下った所にある渋辰野館で駐車場利用できるか確認したところ日帰り1000円で駐車できるとのことだったので利用することに。自分のほかにも辰野館を利用している登山者もいました。しかし、もしここも満車だと、辰野館からさらに2.3km下ったところにある池の駐車場を利用することになります(渋御殿湯まで4.1km歩くことに…)。登山口まで相当歩くことになるので時間的にも厳しくなることが予想されますね。。下調べが余ったとはいえ、自分も時間的にかなりのロスをしてしまいました。

とりあえず準備をして、道路を歩いて渋御殿湯手前の公衆トイレで用を済ませ、御殿湯を通過して登山口へ。登山届提出と、アイゼン装着を済ませて入山します。今回はストックとアイゼンからスタート。今回、ワカン・スノーシューは出番なしと予測して携行はしませんでした。硫黄の香りが漂う沢にかかった橋を渡って登山道が始まります。

時間が遅めだったため、先行者が多くてトレースもかなりはっきりしていました。そして氷混じりの路面でしたので、普通に夏道を歩いているかのような固い感触。勾配もさほどきつくもなく、八ヶ岳の鋭く冷たい空気を感じながら尾根に登っていきます。尾根に登ると勾配はかなり緩くなります。尾根に上がっても樹林帯がずっと続くため風はほとんど遮られ、所によっては暑さを感じるほどでした。

樹林帯歩きを続けていると目の前が開けて黒百合ヒュッテにたどり着きます。食事等もできるようですが、今回はトイレ休憩(チップ制200円)のみとしました。

水分補給と行動食補給を簡単に済ませ、ストックからピッケルに持ち替えて東天狗岳へ出発します。天狗の奥庭を通っていく比較的緩やかなルートと、ところどころ急登が混じる中山峠経由のルートの2通りがありますが、行きは中山峠ルートで行くことにしました。

5分ほどで中山峠に到着しても下界は雲で良く見えず、足早に東天狗岳へ向かいます。左手側が絶壁になっており、それを伝って東天狗岳山頂へ向かっていく感じです。とはいえ右手側は広い尾根が続いているので特に高度感や危険は無し。初めは樹林帯ですがすぐに森林限界と迎え、開放感のある展望が開けます。このルートでは東天狗岳の山頂は手前のピークを越えるまで見えませんが西天狗岳のなだらかなピークは良く見えます。稜線に出るとそれまでと打って変わって風が吹き付けてくるので風・防寒対策は念入りにする必要あり。

途中で岩場や急登が何カ所か出てきます。アイゼンを岩に引っ掛けたりしないように慎重にいけばそれほど難易度は高くはないです。急登区間では人によっては若干高度感を感じるかもしれませんが両足とピッケルで2点支持を意識していけば安定感を持って通過できる思います。日向になる雪面は表面がクラストしていました。ピッケルやアイゼンが効かないほどではありませんが、通常の雪面と同じ感覚で打ち込んでもしっかり刺さらないところもありました。

氷・雪・岩・石ミックスの道を登り詰めて東天狗岳山頂に到着すると、まるでタイミングを計ったかのように西天狗岳のほうからガスが湧いてきました。赤岳方面も蓼科山方面も見えなくなってしまい、待ってても寒いだけかと思って西天狗岳の方へ下ります。この際にピッケルからストックに持ち替えました。

一旦下り、乗越を越えて西天狗岳へ登り返します。遠めに見ると急登のように見えますが実際はそれほどでもありません。ピッケルよりもストックの方が安定すると感じました。こちらは新雪で覆われていてふかふかした歩き心地でした。

西天狗岳山頂は東よりも広々していて平坦です。こちらに着いた時にはガスは晴れて、赤岳や阿弥陀岳などの八ヶ岳の主要峰が間近に見えました。自分が好きな蓼科山だけはなかなかガスが取れず、全貌が見えそうで見えない感じでした・・・。赤岳のどっしりとした佇まいは何度見ても印象的ですね。

南アルプスの仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳、最高峰の北岳等もきれいにくっきり見え、今年夏季登山のモチベーションが上がりました。雪化粧した南アの面々もかっこいいです。北へ目を移せば浅間山や四阿山も。

しばし展望を楽しみ、下山を開始。黒百合ヒュッテまでは登りとは違うルートに変えます。せっかく2ルートあるのでどちらも歩いてみたいというのが理由(笑。一旦、東天狗岳との乗越まで下って斜面をトラバースして、天狗の奥庭経由で黒百合ヒュッテに戻ります。トラバース斜面はクラストしていたり、柔らかい雪の箇所があって足が深く潜ったりしたところもありましたが、とくに困難な個所もありませんでした。東・西天狗岳の姿を何度も振り替えつつ眺めながら歩きました。中山峠からのルートに比べてなだらかなのですが、平坦な岩稜地帯が多くてアイゼンを履いていると非常に歩きにくいです。また、中山峠ルートとはちがい樹林帯ではないため黒百合ヒュッテに降りるまでずっと吹きさらされます。急登がない分トレードオフみたいな感じですね。

黒百合ヒュッテに戻り、水分補給と行動食補給を済ませ、そこから先は来た道を戻って下山しました。テントを担いだパーティと多くすれ違いました。黒百合ヒュッテを起点にして縦走を楽しまれるのかな?コンパクトな山域ながら緩やかな山、険しい山、初心者向けの山や玄人向けの山が幾条もの登山道でつながれている八ヶ岳は想像していた以上に奥深いと感じました。

下山後のお風呂は何となくイメージが悪くなってしまった渋の湯ではなく、いつも通りに白樺湖畔のスズランの湯へ。スキーハイシーズンの3連休なためか大混雑でしたが、何度も利用してるだけあって安心感がありました。

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フォトギャラリー:47枚

渋辰野館の駐車場。

道路を歩きます。

渋御殿湯手前の駐車場。満車でした。。

駐車場わきに公衆トイレあり。

渋御殿湯の奥に登山口があります。登山届を書きます。

アイゼンとストックを装備。

硫黄の香りが漂う沢を渡れば登山スタートです。

すぐに分岐。黒百合平方面へ行きます。

ヒンヤリした空気を歩きます。トレースははっきりしており、アイゼンもよく効きます。少々固いですが・・・。

先ほど分岐のあった高見石方面からの合流地点

登山道の様子

尾根に上がり、八方台分岐に来ます。黒百合平方面へ。

稜線ですが樹林帯です。

唐沢鉱泉への分岐。引き続き黒百合平方面へ

徐々に風が抜けるようになり、寒くなってきました。

金網の歩道はアイゼンでは非常に歩きにくい。引っ掛けて転倒に注意。

黒百合ヒュッテ到着。

トイレはチップ制200円

ここでピッケルに持ち替え。

まずは中山峠へ。展望は曇ってて微妙。反対側(小海町方面)の登山道は冬期は不明瞭のため通行禁止のようです。

東天狗岳へ歩きます。樹林帯がしばし続きます。

すぐに樹林帯区間は終わり、西天狗岳と東天狗岳手前の岩峰が見えます。一気に開放感があふれる光景になります。

急登と岩稜帯をクリアしていきます。

クラストしている箇所も点在していました。

岩稜帯の登り。

山頂までもうすぐ

東天狗岳山頂と西天狗岳。

蓼科山方面(中山峠の方向)

ストックに持ち替え

西天狗岳方面へ下ります。ガスが・・・

柔らかい雪面を登り返します。

西天狗岳山頂と南八ヶ岳方面。

時間があれば登ろうと思っていた根石岳。奥に小屋も見えます。今回は朝のタイムロスがあったので、こちらはまたの機会に。

南八ヶ岳と南アルプスの峰々

西天狗岳から見た東天狗岳

下りは東天狗岳の山頂部を巻いてトラバース。

東天狗岳山頂へ向かうルートと合流。すり鉢池方面へ行きます。

岩稜帯が多いです。アイゼンでは歩きにくいです。

振り返ると東西の天狗岳が見えます。

黒百合ヒュッテがみえてきました。ここで休憩を取り、そのあとは来た道をたどって下山します。

来た道を戻ります。

下山

登山口でアイゼン取り外します。

地味につらい道路歩き

下山して車を走らせていると蓼科山が切れに見えていたので撮影。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 登山靴
バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル
帽子 グローブ サングラス 着替え 地図 コンパス
ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具
ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 ロールペーパー 非常食
行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器 アウターウェア オーバーパンツ
バラクラバ オーバーグローブ 雪山用登山靴 アイゼン ピッケル

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登った山

天狗岳

天狗岳

2,646m

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