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皿ケ嶺連峰(6)青滝山の岳人未踏藪漕ぎルート

青滝山(西条市と久万高原町界)( 中国・四国)

パーティ: 1人 (マローズ さん )

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行程・コース

天候

曇りときどき小雨

登山口へのアクセス

マイカー
その他: アプローチは途中まで、石鎚山脈堂ケ森梅ケ市コース登山口に至るアクセスと同じ。久万高原町上黒岩の国道33号御三戸交差点から県道212号、県道12号、国道494号で黒森峠方面へ走り、「下り付」から県道153号を北上。
堂ケ森登山口道標をやり過ごすと県道は梅ケ市林道に変わる。尚、ヤフー地図では誤って林道も県道として記載している。
車止めチェーン手前の路肩に駐車。

この登山記録の行程

林道のチェーン箇所10:35・・・沢の土管前10:52・・・途中、20分ほど休止・・・稜線13:05・・・山頂で休止13:15~13:43・・・1264m独標点14:16・・・相名峠で休止14:28~14:41・・・相名橋南袂15:32・・・林道のチェーン箇所15:53

コース

総距離
約6.0km
累積標高差
上り約601m
下り約596m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

[石鎚山脈と皿ケ嶺連峰との境界の山]
青滝山(1303.4m)は、堂ケ森保井野コースの途中からも登って行けるルートがあるだけに、石鎚山脈に属する、とも言えるが、標高は山脈の他の山と比べると極端に低い。県立皿ケ嶺連峰自然公園の境界は、以前も述べたように青滝山西方の峠だが、その境界からの距離と標高の低さ、植生等からみると属性としては皿ケ嶺連峰の方が適当のように思う。
稜線も連峰の他の山のように、きれいな笹原道(未整備故、踏み跡が不明瞭な箇所はあるが)で、所々ブナやナラ等の自然林も見られる。
山頂からの展望は芳しくないが、そこから相名峠に至るまでの間には、石鎚山系を一望できるポイントがあるようである。但し、当方が登った日は生憎の曇天で靄もかかっていたため、その景色を拝むことはできなかった。

登山コースは、'00年代初頭頃は、地元で発行された登山ガイドブックに掲載されている梅ケ市林道から相名峠に登り、稜線を山頂まで辿るコースが利用されていたようだが、現在、峠から南は林道工事によって峠道の大半は消滅し、且つ、立入禁止ロープも張られている。山頂から西に赤テープが見られたから、恐らく他の登山者は、梅ケ市林道の終点か、西条市側の滑川渓谷から前述の自然公園境界の峠まで登り、稜線を山頂まで辿っているものと思われる。
しかし当方が選んだルートは、山頂のやや西に突き上げるルートである。もし藪がなければ、このルートが最短コースになるはずである。そのスズタケの藪は少々手強く、しかも踏み跡は稜線のある程度下方で完全に廃道化している。が、藪山経験者であれば、そんなに難しいルートではない。

[コース]
平成20年発行の地形図で、林道終点箇所(実際、林道はもっと奥に延伸されている)の一つ手前の沢の南に、造林作業のための「歩道入口」道標が立っているが、そこが登山口となる。最初の方は藪はなく、植林の際の沢の左岸を遡る。途中、森林管理署の付けたピンクのテープが対岸に渡っていたかも知れないが、沢が増水してない限り、左岸の水際をそのまま遡行できる。

しばらく登ると沢は、治山工事の造成によって堰き止められ、その法面から突き出した土管から沢の水が流れ落ちるようになっている。ここで道は途絶えるが、適当に植林帯の斜面を上がり、土管東の側溝沿いへと出る。側溝を遡ると地形図にない林道に出る。ここから沢はまた自然のままの流れとなる。再び沢の左岸を探ってみると、やはり踏み跡があった。しかし進むに連れ、スズタケの藪が深くなってくる。
普通の山なら、引き返したくなるほどの藪漕ぎだが、この山は登山口との高度差が少ないため、引き返すよりは藪漕ぎをして行った方が時間のロスが少ないのでは、と思ったのである。それに、地面が見えないほどの藪故、引き返すとルートを踏み外す恐れがある。

一応、ルートにはかなり前に森林管理署員がつけたマーキングテープもあるが、数が少なく、また、朽ちて落ちているものもあり、それを頼りきることはできない。
ルートはやがて、大きく、そして小さくジグザグを繰り返しながら高度を上げていく。
そんな微かな踏み跡も涸れ沢に突き当たった所でついに途絶える。そこで最初は涸れ沢沿いを遡っていたのだが、東側にやや尾根っぽい斜面が現れたのでそれを登った。

やがて、踏み跡自体はないが、半世紀以上前にはそこに道があったであろうと思われる地形に出た。その「見えないルート」は北西に緩やかに上がっている。それを辿ると手入れが全くなされてない植林帯に出た。ここは斜面がなだらかで、上方は弧を描くようになっている。この地形に合致するのは、山頂西方の標高1220~30のコルの下方である。
植林帯は手入れがされているとフィトンチッド効果により、藪はないのだが、その内、再びスズタケの密林となる。しかし稜線は近いはずなので、必死に藪を漕いで上がる。

稜線に出ると、さきほどまでの藪が嘘だったかのように、きれいな笹道になっている。森林管理署のピンクのテープも付いている。
山頂も明るい笹原の一角にあるが、なんと三角点の手前にはよく街角で見かける「世界人類が平和でありますように」という、宗教団体が立てたポールがある。こんなマイナー山に立てる意味はあるのだろうか。登山者に取っては道標の方が有難いだろう。

山頂からは西の峠に下って回遊した方が効率的だが、東の峠「相名峠」の方が有名なので、そちらに下ることにした。尤も、峠から南が林道化されていることを知っていたら、西の峠に下ったのだが。
こちらの稜線にもピンクのテープが付けられているが、山頂の南東部は尾根が広くなってるため、よく方角を確認し、東へと進路を変える。

皿ケ嶺連峰の他の山の縦走路と比べると、起伏はすくなく、尾根幅が広い。
未整備なだけに、踏み跡は所々消えるが、尾根を踏み外すことはまずない。
1264m独標点への上りも言うほどではなかったが、これは往路の藪漕ぎが熾烈だったからかも知れない。
相名峠周辺は特に自然林が多いが、またもやあの宗教団体のポールが立っている。登山者のことを考えるのなら、「世界平和」より行先の地名を明記すべきだろう。

峠の南にはなぜか立入禁止ロープが張っている。が、ここまで来て引き返す訳にはいかない。ロープ脇から下ると、峠道は林道によって消滅していた。仕方なく林道を下るが、まだ造成途中のようで、一般の車やキャタピラー車が通れる状態ではない。
林道はかつての峠道の沢を挟んだ反対側の橋に下りていた。その峠道の登山口には、車で通った時にはなかった作業車が、まるで通せんぼをするかのように止めてあった。

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