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天空のロード、花咲き誇る平標山から仙ノ倉山

松手山、平標山、仙ノ倉山、大源太山( 上信越)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

曇り後、雨

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビでは「平標登山口バス停」等を目印に走る。標登山口にある「元橋駐車場」を利用。メインの駐車場は舗装されている。150台規模。水洗トイレも完備。1日600円(夜間宿泊は日を跨ぐため1200円)。夜間に入ることも出来る。出る際にチケット表示が求められるので、夜間にはいた場合はそこで支払う。入場時に支払った方はチケットを絶対に無くさないように。

この登山記録の行程

元橋駐車場(03:37)・・・登山口・・・<松手山コース>・・・一合目・・・二合目(03:54)・・・鉄塔・四合目(04:17)・・・松手山(04:43)・・・七合目(04:59)・・・平標山(05:39)・・・仙ノ倉山(06:21)(休憩~06:45)・・・平標山(07:20)・・・平標山乃家(07:46)・・・大源太山(08:23)・・・平標山乃家・・・<平元新道>・・・登山口(09:35)・・・林道・・・元橋駐車場(10:21)

コース

総距離
約18.0km
累積標高差
上り約1,634m
下り約1,633m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

ここ最近の残業疲れがMAXになっていたので、「うへー」と思うほどの山に登りたくて仕方がない。これを「うへー症候群」と呼ぶとか呼ばないとか。笑。
朝活で筑波山の「ホシザキユキノシタ」を見てきたものの、あまりにもあっさり下山してしまったので、まだお昼にも達していない。「うへー症候群」末期症状から、強迫概念のように山に登りたくなり、急きょ遠征を決める。筑波山目当てで出かけてきたが、車の中には最低限のお泊りセット(この場合、登山用)を常備しているので、一泊程度は問題がない。
筑波山の「男の川」で身体を清め、ついでに山服も手洗いしてさっぱり。
車に乗り込み、いざ出発。
最近、グンマーに憧れていることもあり、頭の中の目的地にとりあえず「群馬」をセットする。漠然と榛名山のイメージが浮かんでいた。
車を走らせながら本格的に山の計画を立てる。榛名山もいいが、筑波山と同様、登山には短すぎる。どうせなら今週末は花をテーマに山を堪能したい。花が有名で縦走も楽しめる山。。。行きたい山リストを思い浮かべ、選んだカードが花の百名山「平標山」。「たいらっぴょう」という変わった名前にも惹かれていたが、平標山から千ノ倉山までの稜線がとにかく秀逸で美しい。そうだ平標山へ行こう。
有名な苗場スキー場を過ぎて長いトンネルを抜ける。群馬を目指していたはずなのに、いつの間にか新潟の県境を越えていた。筑波山だけの予定が、気がついたらこんなに遠くまで来てしまった。山バカだと我ながら思う。
天気予報では曇りマークだったのに、山間部ということもあってか、霧のような雨が降っていた。
平標山登山口に近い「元橋駐車場」に車を停める。夕方前なので残っている車は少なくがら空きだった。受付のおじさんに「夜間、停めることできますか?」と聞くと「1日600円で、日を跨ぐから1,200円だ」と返ってくる。有料駐車場としては常識で筋は通っているが、どうせアバウトな管理の登山口の駐車場。夕方に到着するのも深夜0時過ぎに到着するのも、さして違いはないのでは?と個人的には少し不満がある。が、「これが山の整備や清掃協力金に繋がるなら(かな?)」とお金を払う。
「明日、出る時に領収書を見せるように。無くすともう一回お金を払うことになるよ」とおじさんが領収書を手渡してくれた。夜間開放の駐車場のため、深夜に到着した登山者の料金を出る時に確認して徴収するという仕組みだ。なるほど。
しかし、もらった領収書を見ると「600円」と印刷されている。「1日分の領収書しかありませんよ」というと「あー、大丈夫。1枚あれば分かるから」。
いやいやそう言うことじゃなくて、筋論通すなら領収書も2日分(1,200円)でしょ。苦笑。
トイレに近い場所に駐車場脇に車を停める。夕暮れまでには時間があったため、木陰で雨をよけながら、コーヒーを淹れて持ってきた本でまったりとした時を過ごす。
気が付くと、駐車場のおじさんも帰宅したのか、周囲から人影が無くなった。
完全に暗くなってしまう前に夕食を済ませ、明日に備えて就寝とする。
3時に起床。
深夜に到着した車の音で時々目が覚めたが、比較的よく寝むれた。朝食をとって、日の出前に行動を開始する。
トイレの脇から登山口方面へと進む。
登山口をくぐって直ぐに階段の洗礼を受ける。しかも、急登。
二合目付近で一旦水平移動になり視界が開けるが、全般的に結構な登りが続く。谷川岳周辺の山塊は、どこも急峻なんだと改めて感じた。それにしても、さすがは花の百名山。幅広い年齢層にも楽しめるよう、よく整備されている。また、その登山道脇には様々な種類の花が咲いていいた。
ひと際大きな高圧線の鉄塔に到着。高さ120メートルもあるという。鉄塔の脇には四合目と書かれた標識が建っていた。登ってきた方を振り向くと苗場スキー場が遠くに見えた。
スキー場の奥には大きな山塊があり、その中でも大きな平らな山が目立っていた。平らな山頂が端に来て急に切れ落ちている。その特徴から苗場山とすぐに分かる。
松手山へ到着。
この付近から森林限界を超えて熊笹ゾーンへと突入する。稜線に向って延びる気持ちの良い登山道。途中、ハクサンイチゲの群生を見かけた。真っ白な花畑。今年最初の出会いだ。
最後の長い階段を登り終えて平標山へと到着。
休憩をいれずそのまま千ノ倉山へと歩き出す。
待ちにまった秀逸な稜線のスタート。同時にそれは花畑ゾーンへの突入を意味する。
見渡す限りにチングルマが咲き誇っている。白い花の絨毯に色を付けるかのように薄紫の花が混じる。大好きなハクサンコザクラ。
ハクサンコザクラと言えば、本家本元の白山・別山も当然凄いが、ここの花畑も本当にすごいと感心する。たおやかな稜線。花畑の間を縫うように延びる木道。まさに天空のロードだ。
千ノ倉山に到着。
眺望が今一つはっきりしなかったが、大きく存在感を示す皇海山等栃木側の山々が見えた。
谷川岳への縦走ルートをもう少し確認しておこうと、もう数百m進んでみる。
平標山から仙ノ倉山にかけての稜線の端。登山道は一旦、大きく降って再びナイフリッジの険しい稜線へと延びている。いつか谷川岳からつなぎたいと思っているコース。実際に目で見てその険しさを知る。
痺れるほどカッコよい構図だったので写真に収めようとしたが、カメラ出すのにもたついた僅か10秒ほどで、新潟方面から競り上がってきた雲が一瞬で周囲を覆い隠してしまった。暫く雲が動くのを待ってみたが、むしろ濃くなる一方だったので、諦めて戻ることにした。
綺麗に延びていた稜線もすっかり霧の中。もう山頂からの眺望は無理かもしれない。早朝に登っておいて正解だった。
平標山まで戻り、そこから平標山乃家方面へと降っていく。標識には「三国山」方面と書かれていた。山頂から峠を見下ろす。熊笹の草原に木製の階段が延々と続いていて、その先に赤い屋根の小屋が見た。絵画のような風景だ。
視界に入っていると近くに見えるが、これが意外に遠い。思っていたより時間をかけて小屋へ到着。
小屋の横では、沢から引いているという水でキンキンに冷やしたビールが売られていた。これで暑かったら悪魔の誘惑に負けていたかも知れないが、早朝には見えていた青空もなくなり、周囲はすっかり曇天になっていた。午後の雨予報が早まっているのかも知れない。
キンキンに冷えた水を両手で掬い、3回に分けて頂く。喉の奥がヒンヤリとして気持ちがいい。生き返る。
小屋は下山ルートへの分岐点になっているが、まだ時間が余っていたのでそのまま三国山方面と足を延ばす。
平標山から仙ノ倉山までの天国ロードも素敵だったが、こちらの樹林帯に囲まれた稜線も山らしくて実に良いと思った。痩せ尾根を軽いアップダウンを繰り返しながら進んでいく。
前方に大きなピークが見えた。三国山の手前に位置する大源太山だ。とりあえずそこまで足を延ばすことにしよう。
小一時間程で、三国山と大源太山への分岐に到着。地図を確認すると、三国山までが約10分。大源太山までが約15分だった。「着いたも同然」と思い、大源太山へと踏み込むが、最後の最後に地味ながら急登もあり思いの外長く感じた。
そんなこんなでたどり着いたのに、大源太山の山頂は期待していたほどの眺望はなかった。
覆い茂った葉っぱの向こうに仙ノ倉山を眺めるが、完全に雲の中に隠れていた。仙ノ倉山の山頂からは、大源太山が綺麗に見えていたので、その逆の景色も見ようと思っていたのに残念だ。
軽く水分補給をして歩き出す。
「三国山まで10分」という文字が頭をよぎったが、霧が濃くなってきたこともあり、帰りの時間を気にしてここで折り返すことにする。
その判断が的確だったと歩き出して30分後に認識する。
「ポツリ、ポツリ」と雨が降ってきた。天気予報からするとまだ数時間の余裕があったが、そこは山の天候。この程度の誤差は仕方がないか。
スピードを上げて小屋まで戻る。もう一度、冷たい水を頂いてから下山ルートの平元新道を使って一気に降る。
こちらも結構な急こう配だった。同じ急登なら景色が楽しめる松手山コースの方がやはり個人的にはお勧めだ。登りに使って正解だった。
降り切ると林道へ合流する。登山口の脇に綺麗な沢が流れていた。黒いパイプが設置されていて水が飲めるようになっていたので、息を整えるついでに両手一杯分の水を頂く。
雨の勢いが強まってきたので、林道を急ぎ足で進む。
予め地図を確認していたので分かってはいたがやはり長い。
「駐車場はこちら」の看板に導かれ、林道を外れて再び森の中を抜けていく。
レインウエアを着ないとまずいほど、雨が強くなってきたが、火照った身体にヒンヤリとした雨が気持ちよく、ここまできたらこのままでもよいかとそのまま突き進む。
「もう、そろそろか」と思った頃、目の前に林道と橋が見えた。駐車場から登山口に向かう途中にあった橋だ。なるほどここに出てくるのか。
駐車場に戻り、無事ゴール。
同時に、雨の勢いが一段増した。ボンネットに激しく音を立てながら雨粒が撥ねていた。ナイスなタイミングでのゴールだった。
平標山と千ノ倉山。期待以上に素晴らしい山だった。なにより天空の花畑は本物だった。次はいよいよ谷川岳からの縦走で訪れたいものだ。

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みんなのコメント

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  • うへー症候群から抜け出せましたか?

  • うへー症候群はいまだ深刻な状態ですが、もう一つ金欠病も悪化して身動きが取れなくなってきました。
    やば死です。 笑

  • ハクサンコザクラいいすね。

  • 今度、谷川から縦走しましょう^_^

登った山

仙ノ倉山

仙ノ倉山

2,026m

平標山

平標山

1,984m

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