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剱岳 念願の早月尾根

剱岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (犬山好人 さん )

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行程・コース

天候

1日目 曇り時々晴れ 2日目 曇り時々晴れ

利用した登山口

馬場島  

登山口へのアクセス

タクシー
その他: 富山地鉄上市駅から馬場島までタクシーを利用。駅前にタクシー乗り場あり。復路は電話で呼ぶ。

この登山記録の行程

【1日目】
馬場島(06:23)・・・松尾平(06:57)・・・三角点(09:32)・・・早月小屋(10:50)

【2日目】
早月小屋(05:06)・・・2600m標識(06:10)・・・剱岳(08:02)[休憩 16分]・・・2600m標識(09:41)・・・早月小屋(10:37)[休憩 75分]・・・三角点(12:43)・・・松尾平(14:59)・・・馬場島(15:41)

コース

総距離
約15.1km
累積標高差
上り約2,694m
下り約2,694m
コースタイム
標準14時間
自己13時間31
倍率0.97

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

剱岳は特別な山である。
立山信仰において剱岳は、登ってはならない山とされていた。
たしかに大日尾根や別山から見る剱岳の、人を寄せ付けない荘厳なまでの姿には圧倒される。
一方、上市町馬場島からは、標高差2200メートルの長大な早月尾根が続いている。
山頂に剣と錫杖(頭)を奉納した人物は、上市側から登ったらしい。
 ※ 上市町大岩山日石寺の本尊である不動明王は剣を構えている
 ※ 当時登山が可能なのは山岳修験者に限られた

馬場島キャンプ場で前夜泊。登山者はむしろ少数で、夜も割と静かだったのは通好みのキャンプ場だからか。利用は無料、トイレは和式水洗、炊事場の生水は飲用不可とのこと。
ここから軽装備で日帰りをする人も多いようだが、テントで山に寝ることで少しでも長く剱岳早月尾根を体感しておきたい。

1日目
 キャンプ場すぐそばの剱岳登山口からいきなりの急登で、しばらくがんばると標高1000メートルの松尾平に至る。平坦だが歩きにくい泥道が続き、立山スギの巨木に感心しつつ、やがて急登にも慣れてくる。標高二百メートル毎に標識があるのは励みになる。想定より早いペースで早月小屋(標高2200m)に到着し、さっそくテント泊を申込む。早月尾根には水場がなく、小屋でペットボトルを購入。
 そう広くはないテント場からの見晴らしは良好(写真あり)。山荘前の広場からは剱本峰や日本海が、ヘリポートを兼ねる丸山まで行けば毛勝三山から朝日岳までも見渡すことができた。
 早月尾根は虫が多い。テントでくつろぐ間にも虫たちが次から次に訪問してくる。そこでミント(メンソール)系の汗拭きシートをぶら下げておくと少し遠慮してもらえる。虫はミントの香りが嫌いらしい。ではフローラル系だと喜んで(?)集まってくるのか。いちど試してみてはいかがだろうか。テント場の公衆トイレはまだ昔懐かしいぽっとん式、紙なし。ひさしぶりで目にしみる感覚を思い出した。
[1日目の記録] 馬場島剱岳登山口(標高750m)(06:23)・・・松尾平(1000m)(06:57)・・・1200m(07:41)・・・1400m(08:11)・・・1600m(08:36)・・・1800m(09:08)・・・三角点(09:32)・・・避難小屋跡(09:50)・・・2000m(10:03)・・・早月小屋(10:50)

2日目
 剱本峰までに二つのピークを越えて行く。所々でロープや鎖もあるが、二三ヶ所を除いては、まあなくてもいけるかなという感じ。むしろ何もない切れ落ちたやせ尾根などで緊張する所もあった。
 2800mを過ぎると本格的に岩場が始まり、兜(ヘルメット)の緒を締め直す。進行方向を見上げては、いったいどこを登って行くのだろうと思うが、近づくとマーキングや鎖等でルートは明確、岩場のスタンスもしっかりしている。穏やかな天候も幸いして順調に登頂。高雲りではあったが遠く富士山まで見られた。正直もっと苦労するかと不安だったので、なんだかほっとした。山頂部は休憩する人が多く、写真の順番待ちも。意外にもヘルメットなしの人が少なくない。山小屋でレンタルできると思うのだが。万一滑落や落石などに巻き込まれた場合のヘルメットが、自身だけでなく相手をも助けると考えてほしい。
 大半の人は剱沢(別山尾根)へ降りる。なので早月方面への踏み跡は薄く、行き過ぎてしまわないよう(参考写真あり)。同じ所を通っても下が見える分、下山の方が高度感があった。テントに戻り、片付ける間に出来上がったアルファ米の五目飯で昼食。なんだかもう一泊したい気持ちもわいてくる。
 念願だった剱岳登頂を無事に終えた安堵感と、さすがに行動時間10時間には疲れてしまい、後半はのろへろになって下山した。
[2日目の記録] 早月小屋(標高2200m)(05:06)・・・2400m(05:34)・・・2600m(06:10)・・・2800m(07:06)・・・剱岳(08:02/08:18)・・・2800m(09:04)・・・2600m(09:41)・・・2400m(10:11)・・・早月小屋(10:37/11:51)・・・2000m(12:19)・・・三角点(12:43)・・・1800m(13:03)・・・1600m(13:31)・・・1400m(13:50)・・・1200m(14:20)・・・1000m(14:59)・・・馬場島剱岳登山口(15:41)

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え
地図 コンパス カメラ 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール 燃料 カップ クッカー
【その他】 ヘルメット、携帯浄水器、体温計、マスク無(予備)、除菌シート

登った山

剱岳

剱岳

2,999m

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