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2022年初登は長崎七高山の一つ、岩屋山へ

岩屋山( 九州・沖縄)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

曇りのち雨のち曇り

登山口へのアクセス

その他
その他: 徒歩
虹ヶ丘小学校脇に路駐して身支度を整えてから登る人が多い

この登山記録の行程

道ノ尾交差点(10:20)・・・虹ヶ丘小学校(10:46)・・・岩屋神社(10:50)・・・岩屋山山頂(11:41 11:50)・・・三角広場(12:15 12:43)・・・岩屋神社(13:01)

コース

総距離
約5.4km
累積標高差
上り約468m
下り約459m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

家内の実家から見える形の良い山がいつも気になっていた。亡くなった義父が言うには、長崎七高山の一つに数えられる岩屋山といい、手軽に登れる山として地元の人に愛され、家内も小学校遠足で登ったことがあるとか。年始に帰省した機会に、この岩屋山に登ってみた。

岩屋山の標高は475m、観光スポットとして有名な稲佐山(333m)よりも高い。家内の実家の玄関先から見上げる姿は、奥多摩の大岳山を思い出させる。「九州自然歩道」として整備されたものも含め複数の登山コースがあるが、今回は、浦上街道(国道206号線)道ノ尾交差点を西に折れて虹ヶ丘小学校に進み、初詣を兼ねた岩屋神社から登るコースとした。山ですれ違った地元の登山者によれば、数あるコースの中で最も険しく、きついそうだが、コースタイムは岩屋神社から山頂まで大人の足で1時間程度の「手軽な山」だ。

岩屋山を目指す登山者の路駐の車は正月なのに(だから?)意外なほど多く、20台もあったろうか。中には登山靴などに履き替えて身支度を整える姿も。やはり地元では人気の山なのだろう。虹ヶ丘小学校で舗装道路から離れ、すぐ左手に岩屋神社がある。鳥居と石段を正面に、すぐ左手に分岐があるが、ここはまっすぐ神社に進む。かつて山頂付近に岩屋があり古くから信仰を集めてきたそうだ。新年の幟が立ち並ぶが、周囲は石段も鳥居も苔むして古色蒼然、神さびた雰囲気が漂う。石仏も立ち並ぶなど、神仏習合がなされていたのであろう。お社に初詣し、家内安全と本日の無事登山を祈念する。だが、この時点で雨がぽつりときはじめた。けれども天気予報は曇りだし、コースも往復2時間程度。しばし思い悩んだが、せっかく登山口まで歩いてきたことだし、そうそう登る機会もないのだからと、前に進んでしまった。

今回は帰省先での気まぐれで登ったので、登山靴も雨具もない装備不足。運動靴で登る子供連れもいたが、岩がちで泥で滑りやすい斜面なので登山靴が望ましい。すれ違った多くの方は本格的な登山装備で身を固めており、私自身も登山靴が欲しかった。そんなところへ天気予報とは異なり、雨足が次第に強くなり、斜面は滑りやすい状態に。晴れ男を自認しているが、今年は雨具を持ち合わせていない時に限って登り始めから雨とは。途中見かけた竜神様に、今しばらく雨を降らすのは待ってくださいと頭を下げたのだが・・・

このコースは谷筋を登るが、神域だったためか岩がちの急斜面を自然木が覆い、大変好もしい。踏み跡もあり、道標や、赤ペンキなどもついており迷う心配はないが、首都圏近郊のよく整備された登山コースと比較すると、谷筋で岩がゴロゴロしていることもあり、やや荒れた印象だが、それが神さびた雰囲気を生み出している。コースはやがて谷筋からトラバース気味に尾根に乗り上げていき、山頂付近では北側は切り立った斜面となり、かなりの急登。一部ロープもかけられているが、技術的には困難ではない。ここを抜けると、小広い山頂に飛び出す。

岩屋山の標高は475mしかないし、この日はあいにくの雨となり、雲が低くたれ込めていた。しかし、それでも芝生に覆われた小広い山頂からは長崎市街と海に浮かぶ小島が見渡せ、好天ならさぞや展望がいいだろうと思われた。山頂には石の祠が祀ってあり、この日は地元の登山グループの方々がお賽銭の記録と回収に来ていた。

当初は来た道を往復するつもりだったのだが、普段履きの靴では濡れた岩と泥、木の根の急斜面を転ばずに下れる自信がない。アドバイスを求めたところ、山頂から南東に100m程進み、小さな分岐を南斜面の急な石段を降り、ベンチが置いてある三角広場を経由して岩屋神社に戻る道が最も安全であろうと教えていただいた。この道でさえ泥でぬかるんでいたから、とにかく転ばぬように慌てず慎重にゆっくりと降っていった。こちらのコースは、神社からの谷筋のコースと比べて整備が行き届き、周囲も植林が目立つ。面白みではやはり神さびた谷筋コースが優れているが、足元が心許ない時に転ばずに進むには最適だったろう。

三角広場で小休止。物怖じしない利発な中学生を連れた親子と楽しいおしゃべりを楽しんでいるうちに、雨が止んで晴れ間が出てきた。もうひと下りで岩屋神社の傍に出て、無事下山。正味2時間程度の登山を楽しく終えた。

ちなみに長崎七高山とは、寛政年間に書かれた「長崎歳事記」によれば愛宕山(愛宕神社)、彦山(英彦山)、豊前坊、秋葉山(秋葉大権現)、七面山(七面山妙光寺)、金比羅山、岩屋山のことであるそうだが、岩屋山の代わりに若宮稲荷神社とする説もあるそうだ。

本年もよろしくお願いいたします。

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フォトギャラリー:30枚

今回のレコとは直接関係ないが、羽田から長崎に向かう2022年元日の機上から見た富士山と南アルプスの姿を載せておきたい。

航路が富士山の北側で、金色の逆光に浮かぶ富士山が望めた。左上が、伊豆大島。

こちらは南アルプス。こちらも快晴だが烈しい雪煙が上がっている。

北東方向から見た岩屋山(別の日に撮影)

ここからが本題。登山口にあたる岩屋神社

すでにこの辺りから、雨がぽつりぽつりと・・・

鳥居も自然木を生かしたもので、これが本来の鳥居だろうと思われた。

神仏習合で、神様が祀ってある岩屋のそばには、石仏が立ち並ぶ

岩がちでやや荒れた谷筋のコース

竜神様に、雨は今しばらく後にしてくださいとお願いしたのだけれど・・・

巨岩も転がり、神さびた雰囲気の好ましいコース

一部ロープがかけられた箇所もあるが、技術的には困難ではない。

芝生に覆われた小広い山頂に飛び出す。あいにく雨足が強まる。

雨雲が低く垂れ込めているが、好天時の展望はさぞやすばらしいだろう

海や小島の姿も

南斜面の石段を慎重に下る

無事転ばずに岩屋神社に戻ってきました。いい山だった。

おまけ)カミさんの実家の近所にある奇岩、「鯖くさらかし岩」。国道から見上げると今にも落ちてきそう。

継岩坊主とも呼ばれるが、岩が落ちそうなので落ちてから通過しようと待っていたら、持参していた鯖が腐ってしまったとの伝承からついた名前が鯖くさらかし岩。落ちそうで落ちないことから、いまや受験生が験担ぎをする対象にまでなっているとか。
曰く、「どがんしても落ちん」

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装備・携行品

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登った山

岩屋山

岩屋山

475m

よく似たコース

岩屋山 長崎県

好みに応じて種々コースが楽しめる山

最適日数
日帰り
コースタイプ
縦走
歩行時間
3時間20分
難易度
コース定数
14
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