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天狗岩から心経岩・雲ヶ岩・仙人窟を経て蓬莱峡へ

天狗岩( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (うめぞー さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

電車
その他: 阪急岡本駅下車、JR摂津本山駅方面へ徒歩で進みJR本山駅前というバス停から31系列渦森台行きバスに乗り渦森橋で下車、バス停の目の前にある横断歩道を渡り右上に延びている急な坂道を上がると渦森台を経て寒天山道へという道標が街中の至る所にあるので道標に従う、道なりに進むと山の中に入る入口が有りそこから10m程で左は橋を渡る寒天山道へ右は狭い坂道を上がる天狗岩南尾根道となるので右へ進む(道標有り)と登山口

この登山記録の行程

阪急岡本駅(9:00)・・・JR本山駅前バス停(9:10)・・・渦森橋(9:45)・・・天狗岩南尾根道登山口(10:00)・・・天狗岩(11:00)・・・心経岩・雲ヶ岩(12:10)・・・仙人窟(13:30)・・・猪ノ鼻滝(14:00)・・・専念寺(おしゃもじ地蔵)(14:40)・・・神鉄唐櫃台駅(15:00)・・・阪急梅田着(18:00)

コース

総距離
約12.3km
累積標高差
上り約950m
下り約849m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

まず最初にお断りですがこのルート、天狗岩までは道標もそこそこ有り道迷いの心配はありませんが心経岩・雲ヶ岩は登山口へたどり着くまで一切の案内がありません。
また、仙人窟に至っては一切の道標もなく入口も非常にわかりにくく道中も荒れ果て大変厳しい状況下での下山ルートになります。
まずご自身のレベル及びスキルをよく確認し、足りない場合は熟練者・上級者同行の元、山行してください。
特に仙人窟から蓬莱峡のルートは合流地点まで人を見かけなかったことから万が一、遭難した場合人に遭遇することはまずないと言っていいと思います。
単独行で挑まれる上級者の方は細心の注意を払って挑んでください。
事前にご家族へルートの詳しい説明をしておいてください。
(できれば登山計画書を作成し、コピーをご家族に渡しておいてください)
六甲山系は低山ですが北部系(麻耶山から六甲最高峰のルートを直線と考えそれより以北)は道標が少ない場合が多く、また距離も長くなり山間部が広いため道迷いの危険性が高まります。
特にシュラインロードから有馬までの間は道標が極端に少ないところが多く(シラケ谷や仏谷のあたりは皆無)踏み跡も不明瞭なので山地図+地形図+コンパスは必須です。
記念碑台にあるガイドハウスにはガイドの方がシーズン中の土日祝は常駐されているようなので情報を集めてからトライするのもいいと思います。
ただしボランティアのガイドの方ですので全てに精通されているかはわかりません。
(ガイドだから知っていて当たり前みたいな態度は慎んでください。)
できるだけ時間に余裕があるときにチャレンジしてください。(できれば午前中から)
それではコース案内です。
阪急岡本駅で下車し歩いてバス停まで向かいます。
31系統の渦森台行きのバスに乗り渦森橋で下車します。
バス停の向かい側に渡り(横断歩道はありますが信号がないので車に注意してください。)右側の坂道を上がって行きます。
道なりに進むと道標が約30m間隔でありますので従ってください。
(道標は渦森台を経て寒天山道西山谷(熟練者向け)と一律同じものが立っています。)
道なりに進むとやがて山道の入口があり、そこから20mほど進むと左側に橋があり、そちらへ進むと寒天山道西山谷(熟練者向け)となり橋を渡らずまっすぐ進むと狭い坂道がありますがその道が天狗岩南尾根道となります。
天狗岩南尾根道は最初から急登となりますので登山口前の橋のたもとで装備を整え、ストレッチ等で体を温めておきましょう。
最初のコンクリートで出来た坂道は10m程で終わり、すぐに本格的な山道がその姿を現します。
まず小さな沢を渡渉し、すぐに石段でできた急登を上がり始めます。
石段が終われば木で出来た土止めの階段を登ります。
約400mほどまで一切休憩するような場所がありませんので一気に登れない方は人が来ないことを確認して足場を確保して立ち休憩をしてください。
座り込めない場所なので間違えても座らないようにしてください。
(座ったら立ち上がる時にバランスを崩すと一気に下まで転げ落ちます。)
300m付近に少しだけ平坦になった場所がありますがここでも座れるほどのスペースはありませんので立ち休憩が基本となります。
ここからは木々の間からになりますが街並みが見えます。
ここからほんの少しだけ平坦な道がありますがすぐに急登が始まります。
菊水山に登ったことのある方は理解できると思いますがほぼコースの大半が階段状の道だと思ってください。
ただし菊水山は459mですが天狗岩は710mですので倍近く登ります。
階段の苦手な方や心臓に持病のある方は回避してケーブルで六甲山上駅まで行き、ドライブウェイを東へ進めば天狗岩に行けますのでそちらをおすすめします。
足を鍛えるにはもってこいの急登ですがストックを使っているようでは鍛えられないのでストックは封印して登ってみましょう。
コースタイムはガイドブックで1時間30分(休憩なし)になっていますが1時間を目指して登ります。
私の装備は日帰りでも一泊二日は楽にできるよう食料や水を持っていきますのでいつでも10kg程度は荷上げしています。
夏山の登山(北・南アルプス)で縦走する際はテント泊を想定すると本当は20kg程度は荷上げしないと鍛錬にならないのですが六甲でそんな重装備だと周囲から変な目で見られてしまうのでギリギリの物量です。
その代わり全てのコースタイムを半分か、もしくは三分の一程度で登ることを心がけています。(トレイルランナーではないので走りません。)
急登と格闘すること約50分、ようやく青空が突き抜けて見えてきた頃天狗岩に到達しました。
ここからの眺望は遮るものがないので素晴らしい景色が広がります。
天気がよければ右手には摩耶山はもちろん菊水山やはるか向こうに旗振山まで見ることができ、左手は六甲最高峰まで見ることができます。
天狗岩は横顔が天狗に見えるとのことですが岩の右手の方が天狗様に見えて左側から見るとゴリラチックに見えます。
私はここで軽く休憩を取り、写真を撮りまくってからみよし観音方面を目指します。
天狗岩からわずか20m程でアスファルトの道に出ます。
ここで私は少しだけがっくりします。
天狗岩に来るまでが急登だっただけに値打ちを感じていたのですが山頂からはケーブルを使えば直ぐに来ることが出来るのである意味観光地的だったからです。
ただ、見たくても足が悪くてなかなか見ることができない方たちにとってこんな絶景を身近に堪能できることはいいことと考え直して先へ進みます。
ここからはアスファルトの上をかなりの距離歩きますので足元にも工夫が必要です。
私のギアはメレルのミドルカットです。
この登山靴は足首が柔軟で軽いため普通の靴を履いているのと変わりません。
本格的なガレ場や岩場では多少心もとないですがアスファルト歩きが多いところでは真価を発揮します。(熊野古道でも楽できました。)
いつもはマムートのハイカットモデルですが足首がしっかり固定されるためアスファルトのような道ではロボット歩きになってしまい疲れが貯まります。
六甲山系ぐらいならトレッキングシューズでも問題はありませんが岩場の多いところを登るのであれば登山靴の方が安全です。
みよし観音様にお参りしそのままガーデンテラスへ向かいます。
ガーデンテラスからはオルゴールミュージアム方面へ下って行きます。
実は心経岩も雲ヶ岩も史跡でありながら道標や案内が一切ないのでガイドブックや地図を頼りに進むしかありません。
オルゴールミュージアムを越えて直ぐに右へ入っていく道がありますので右へ進みます。
ちなみに右へ入らずそのまま進むと記念碑台へ到達します。
右へ進む際も別荘の案内(どこの別荘があるか名前だけの看板)があるだけで経文岩などの案内はありませんし道中にも全くありませんので注意してください。
道なりに進んでいくと別荘地帯が見えてきます。
突き当たりまで進み突き当たりを右に曲がると坂道になります。
坂道を進んでいくと山道に入り堰堤があります。
このあたりから極端に道が小さくなり不安になりますがそのまま進んでください。
しばらく進むといきなりポンという感じで広場に出ます。
ここに待望の道標があり、雲ヶ岩・心経岩・六甲比女大神と書かれています。
道標に従い上って行きます。
登山口からほんの少しで心経岩がその大きな姿を現します。
私はガイドブックの写真でしか見たことがなかったので実際に見るとその大きさに圧倒されました。
法道仙人(天上寺開祖、インドから渡来したとされる高僧)が掘り刻んだとされるその岩は残念ながら大正時代に再建されたものらしいのですがそれでもその素晴らしさが損なうことはなく巨石好きの私は感動しました。
心経岩を後にし少し登ると六甲比命大善神と書かれた木札の後ろにすごく大きな岩が鎮座しています。
この岩が六甲比女大神を祀っている社の御神体です。
無事にここまで来ることができたことを感謝しながら先へ進みます。
少し行くとはしご場があり、その上にはよくこんなところに建てたな~と感心する場所に六甲比女大神を祀っている社が建っています。
投げ入れ堂(中国地方にある役行者が投げ入れたとされるお堂)によく似た雰囲気のお堂にお参りし先へ進むと直ぐに雲ヶ岩に到達します。
岩の上に二つに割れた岩が乗っかっている光景はなかなかのものです。
この岩の上に毘沙門天が降り立ち法道仙人が神気を感じてこの地を開いたとされる記念すべき場所からかはわかりませんが神々しく感じる場所です。
雲ヶ岩を辞し先へ進むとこれまた大きな岩があります。(大きなテラスのようです。)
その岩に隠れるようにひっそりと熊野権現が祀られています。
私は少し前に熊野古道を歩いたばっかりなので不思議な縁に感動しながらお参りし、この場所の雰囲気がとても良かったので神様にお断りしてから大きな岩の上で食事をとらせていただきました。
休憩を終えた私はいよいよ地図にも地形図にも道が載っていない仙人窟を目指します。
(地図にも地形図にもポイントとして名前は記載されていますが道は載っていません。)
カンツリーハウス前の道を左に折れ、人工スキー場方面へ進むとさわるミュージアム方面への案内があるので進みます。
下り坂を少し進むとよく見ないとわかりにくい脇道があります。
ここを進むには勇気が要りますがこの道が正解なので進んでください。
目印は脇道に入り10m程で右側に立っている錆びた外灯に仙人?まで書かれた小さな看板が貼り付けてあります。(仙人窟と書かれていたと思われるが窟の部分は剥がれていて読むことができない。)
逆に言うとこの看板が無ければその道は間違いですので看板があることを必ず確認してください。
看板で正解だと導き出しても進むのをためらうぐらい道は荒れていて狭いです。
怖いと感じたら撤退するのもまた勇気です。
またここから一切の道標は下山するまで全くありません。
蓬山峽を一度でも歩いているならいいですがそうでない方は正解のルートを判別するのが難しくなりますので一度蓬山峽を体験してからトライする方がいいでしょう。
(シュラインロードから蓬山峽を抜けて唐櫃台方面へ向かうルートは各ガイドブックや地図に詳しく載っていますので安心して進むことができます。)
看板のある場所から少し進むと右側に廃屋となった別荘が一軒たっています。
その横を通り抜けますがこの辺から道が不明瞭です。
唯一手がかりになるのが赤テープなので見落とさないように進んでください。
ただしよく赤テープを目印にと言いますがテープが一概に正解とは言えません。
山の仕事を生業にしている方が自分の山へ行くために付けている場合や道迷いを防止するため登山者が付けている場合も有り正解かどうかはこれから自分が進む方向と地形を地図やコンパスで照らし合わせながら整合性を取る必要があります。
安直にテープを信じて進むととんでもない場所へ誘導されることがありますので注意してください。
廃屋からしばらく行くと道は大人の肩幅ぐらいになり右側が崩れた場所も通りますので注意力が散漫しないように、しかし足元ばかり見ていると周りの情報を見落とすので全体を見ながら足元に神経を注ぐという高度なテクニックが必要です。
これは書くのは簡単ですがやってみると難しいのでイメージとしては平均台(学校などにある幅15cmぐらいで高さ1mあるかないかのバランスを養うための体育器具)の上を足元を見ないでふらつかないよう落ちないように渡りきる感覚です。
そんな道をしばらく進むと左側にやっと仙人窟が現れます。
ただ、残念なことに阪神淡路大震災の影響で昔の面影はないそうなので現在の感じから昔を想像してください。(私は今の感じも悪くないと思います。)
ここから先は道が更に険しくなりますので極端な話、仙人窟を見学したら来た道を引き返すのもいいかもしれません。
仙人窟まではほぼ水平の道ですが仙人窟から先は恐ろしく斜度がある下りです。
万が一、道迷いをした場合体力が残っていればいいですが使い切っていると登り返すのが困難なほどの斜度です。(元気でも相当きついです。)
約100mほど急降下していきますので足に余裕がない場合は避けてください。
杉林の中の道なき道を急降下していくとやっと平坦になりしばらく進むと右側に堰堤がある工事現場に出ます。(2015年3月現在)
右手に工事現場の事務所を見ながら下って行きます。
ここからは車が通る道なので道幅が広がり歩きやすくなりますが道標はありません。
基本的には川に沿うような道が続きますので道なりに下れば問題ありません。
ただ、合流地点が何箇所か有り、一度でも蓬山峽を訪れた方は蓬山峽の正規ルートの区別がつくと思われますがそうでない方は地図を確認しながら次に目指す猪ノ鼻小橋を探してください。
猪ノ鼻小橋までたどり着ければ後は道なりに下るだけなので景色を堪能しながら下ってください。
途中、東山橋がありますが渡らずまっすぐ進みます。
前回はまっすぐの道が工事中でしたが今は通行できます。
そのまま道なりに進むと一般道と出合うので右へ進みます。
道なりに進んでいくと左手に山王神社がありますのでお参りし無事下山できたことを感謝します。
そのままさらに進むとわかりにくいですが変則的な十字路があり、右へ進めばおしゃもじ地蔵さまがある専念寺がありますので参詣します。
専念寺からは来た道を変則十字路まで戻り右へ進めば住宅地を抜ける形で唐櫃台駅まで行くことができますのでそちらへ進みます。
またここからは有馬口駅へも行くことができるのでお好みでどうぞ。
私はいつものお約束で温泉に入りビールを堪能してから帰路へ付きました。

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