行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
樽真布ダム(6:40)出合(132m/7:30)尾根(340m/8:20)ポロシリ山(9:20~10:00)林道(10:30)ダム(11:10)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
ダム付近の積雪は1mあり、『熊出没』の看板が立っている。林の中からキャーキャーと言う音が聞こえてくる。「まさか、熊ではないよな」と単独なのを心細く思っていると鳴声が近付き、見上げると雁行の鳥群と判るが、真下から見ると白い翼を広げた鶴の群れと知って興奮する。今日は条件が良いのか、十数群が北へ向かって旅立って行く事を知り、感慨に耽る。
左から流入する沢沿いの林道に入って少し進み、適当な斜面に取付いて右手の尾根へ上がる。樹間は程々に広く、帰りの滑降が楽しみになる。尾根の背に出ると、登路と想定したポロシリ山南東尾根は沢を隔てた先に在り、一つ手前の枝沢に入り込んだと判る。ダムから沢の出合まで3km強あるのに30分で着いたので少し変に思ったのだが、川原から眺めた尾根の形に惑わされてしまったようだ。
沢へ向かって50m下り、登り返して南東尾根の上に出る手前で一本立てる。尾根の背へ出て標高400mの肩へ急登し、緩傾斜の尾根をテンポ好く歩く。前日の降雪がクラストした雪面はブレーカブルで、一歩毎にバリッバリッと割れて足元が数cm沈下する。
徐々に傾斜が増して三角形の斜面へと続く。雪は早くも腐りかけて潜り、水分が多くて重い。岳樺の幹に数mの巨大なブロックが引っ掛かっていてギョッとするが、真上の稜線には雪庇の痕跡も無いのが不思議だ。右上部に残る雪庇を避けて左へジグザグを切って登り、頂上まで続く緩斜面の末端へ出る。
昨日の新雪が眩い幅広の素晴らしい斜面で、岳樺が疎らなのも嬉しい。高度を上げる毎に円頂が大きくなり、広大な雪原の山頂には岳樺が生えて趣がある。下から見上げた雑木林の上のポロシリ山とは違う、印象的な良い山である。
早朝には雲が纏わり付いていた暑寒別岳が快晴の下に全貌を現し、右手には群別岳、浜益山、浜益御殿と続いて、大きな山容を成している。
シールを外して下山に移り、緩斜面でパラレルターンを楽しむ。白い三角形は雪が腐り、雪質の変り目で抵抗が急変するので滑るのが難しい。南東尾根を辿り、下部では雑木林を避けて沢へ滑り込むと沢底は雪に埋まって林道まで滑降が楽しめる。


