行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
①初回 2006.4.22 単独 幌(85m/5:45)一本目(6:45)二本目(8:00) 三本目(945m/9:10)幌(10:30)
幌から登るものの、高度が上がるにつれて天気は悪くなり、視界が無くなったのを恐れて標高945mで引返すと、数組十人弱の人が登って来るのと出合う。
②二回目 挑戦2度目となる昨年は中山、橘井さんと3人で快調にP950mを越えたのだが、視界不良で泣く泣く退却せざるを得なかった。山登りも、なかなかすんなり登頂とは行かないものだと思う。
2007.4.9 幌(5:10)退却点(1,100m/9:30)幌(11:25)
③登頂 ゲート(120m/5:20)P944(9:05)幌天狗(9:55)鞍部(11:10)群別岳(12:15~30)幌天狗(14:00)P745(14:50)幌(16:20)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
昨年と一昨年登って勝手の判った放棄された林道を忠実に歩く。標高400mくらいまで上がると雪の斜面が広がるが、カーブをショートカットすると雪が途切れ、藪を漕いで林道へ戻ることになる。しばらく登ると林道に雪が続くようになり、スキーを履く。
500mまで上がり、下山時に林道を通り過ぎて滑り降りないようにと、左が急斜面となる判り易い所で林道を離れて右手の雪面へ踏み込む。緩く広い雪原の登りが続き、方向を定めて台地を一直線に東へ向かう。トレースがほとんど残っていないので10本の赤テープを枝に結び付けて下山時の目印とする。
P745mが近付くとスノーシューらしい大きな窪みや旧いスキーの跡が黒い縞となって続き、次第に立木が少なくなる。P745mで右に折れて数十m進み、幌天狗へ続く一本尾根に移る。快晴に恵まれて雪原が眩しく輝き、上下とも2枚しか着ていないのに暑くて汗ばみ、額から汗が噴出す。今日も昨日同様調子が出ず、P950mまで3ピッチでは到達することが出来ない。
P950mの裾を熊の足跡が横切っている。まだ足指の数を数えることが出来る1~2日前の新鮮なものだ。4ピッチ目は、出来るだけ勾配を一定にしつつ距離が短くなるようにルートを取り、幌天狗まで登って大休止する。
幌天狗の下部で突然出現したツボ足の主の姿は見えないが、群別岳と一体になって南に聳えている 。P1,280mの手前に在る鞍部へ続く尾根にトレースが伸びている。尾根は思いの外細く、スキーで行く予定を変えて幌天狗山頂にデポする。
最初の岩峰を右から巻いて下り、登り直した2つ目のピークの雪稜を行くと垂直の崖で行詰まり、潅木にぶら下がって飛び降りる。P1,280mは正面左寄りに雪の詰まったルンゼが在って直登する積りだったが、トレースは右へ大きくトラバースして巻いている。「敢えて、無理して危険を冒すことも無い」とトレースを追い、這松が姿を現した雪面を登って裏側へ移る。
右下から軽量小型のワカンで軽快に登って来る人に気付く。P1,280m東斜面のトレースは今日のデブリに埋っている部分があり、頭上の雪塊を見上げながら足を急ぐ。鞍部へ抜けて一息入れ、雪の残った骨太の尾根を一歩一歩呻吟して群別岳に登頂する。初回は標高945mまで前回は1,100mまでで、何れも視界不良のために前進を諦めたが、今回山頂まで7時間を要した事も「やっと登った」との思いを強め、3年越しの念願を叶えて大満足する。
華山に要する時間は幌天狗まで2時間、林道まで1時間、さらに雪の無い林道歩きに1時間は掛かると考えると、山頂であまりゆっくり休むことも出来ない。ワカン氏に別れを告げて山頂を後にし、思ったより早く鞍部へ戻るが、雪稜への登りに掛かると相当に疲れが来ている。10人の山スキー部隊が登って来て「暑寒別まで縦走する」と言い、幌天狗にはスノーシューの人も上がって来ている。体を休めながらシールを外して滑降の準備をする。
登りに2時間掛かったP745mまでたった12分で楽しく滑り降り、スキーの威力を再認識する。P745mから、スキーの跡が無いのを不審に思いながら明瞭なスノーシューの跡に吸い寄せられて下る。樹間の広い斜面を滑降すると前方が沢形となり、「左に寄り過ぎた」と右へ戻る。10m程登り返し「少し違うなあ」と疑問に思いながら行くと、再びスノーシューの跡が現れる。しかし、標高が500mを割っても林道が現れない。10本付けた赤テープを1本も見付けられず、「ルートを外れてしまった」と断定する。
右下に幌川本流が流れており林道が走っているのが確実なので、「薮を漕いで下ろう」と腹を決める。標高460m地点から斑模様に残っている雪面を拾って急斜面を下降し、標高差200mを24分で下って林道へ出て、無事生還する。



