行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
林道(645m/5:35)分岐(905m/6:05)尾根(920m/6:10)廃林道(1015m/6:25)穴目ヶ岳(6:50~7:05)登山口(8:15)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
基幹林道の登山口と思しき所に車を停めて身支度をしていると車がやって来て男性が1人姿を現し、「穴目岳ですか」と声を掛けると「そうです」と答える。「登ったことあります?」と聞くと「何回か登った」と言う。「登山道は在るんですか?」と畳み掛けると、「この道を上がって矢印の出ている分岐を右へ行くと尾根の上の草原に出る。その上が微妙ですが、山頂が見えているから」と説明する。「自分は八戸からワラビを採りに来たんです。お先に」と言い捨てて先に出発していく。
数十m遅れて後に付いて行く。途中の分岐2つを見送り、木に打付けた黄色の矢印板の所で右の道に入る。先行者の姿は見えないが鈴の音と蕗や夏草が踏みしだかれた跡を追って緩い廃林道を進む。枝道を見送って南向きに一直線に進むと黄色いテープが2、3目に付き、やがて尾根の背状の所に出て男性に追い付く。
林道から数十m先に地形図通りの草地(荒地)が広がり、スズランやナルコユリ、茨(木イチゴ)がのさばった草原に出ると両翼を広げた穴目ヶ岳が姿を見せる。男性は太く立派なワラビを指差し、「ザックいっぱい採って帰ります」と張り切っている。
「じゃ~!」と言って男性と別れ、山頂を目指す。草原には微かな踏跡が断続してテープも散見されるが、当てに出来るほどではない。高い方を目指し、岳樺の林に入って進むと膝丈の笹の下生えが時々現れる。
廃林道を横切って一段上がると本格的な笹薮に入り、次第に明瞭になる笹の下の踏跡を辿る。岳樺の幼木林で笹薮が瞬間的に途切れるものの、山頂まで笹藪が続く。形を成してきた南東尾根が傾斜を増してしんどくなり、小段を越え潅木の間を抜けて登り山頂に飛び出す。
山頂で独活を手に入れ、尾根でワラビを採りながら往路を下る。林道を横断すると踏跡が薄くなって次第に当てにならなくなり、適当に歩いて下るとワラビの大群落に出合い、100本を採る。P989を目標に登路を辿るように下った積りだが、どうもP989へ寄り過ぎたみたいだ。草原の末端付近で完全に道を失い、標高950m付近から右斜面の林に入って最大傾斜線を下ると林道に出合うが、歩いた形跡が無い未知の道だ。
林道を低い方へ下ると次々と分岐が現れ、適当に判断して進むと蕗を採った形跡が見られる。南へ向かう道に入って進むと登りになり、斜面を南西方へ下って下の林道と出合って南へ進む。再び登り勾配に転じるので、再度林に入って南西方へ下ると見覚えのある林道へ下り着く。標高も妥当な値を示しており、「登りに通った道だ」と安堵する。
「少し遠回りしたが、心配したほどには梃子摺ることも無く山頂を極めることが出来た」と、懸案の山を片付けた事にほっとしながら下って行く。

