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雲上の湯を堪能する@佐久から諏訪へ山を渡る、本沢温泉テント泊~硫黄岳~美濃戸口横断縦走

硫黄岳、赤岩ノ頭( 八ヶ岳)

パーティ: 1人 (みや さん )

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行程・コース

天候

初日:晴れ時々曇り、2日目:曇り

利用した登山口

みどり池入口   美濃戸口  

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路:小海駅→みどり池バス停
復路:美濃戸口バス停→茅野駅

この登山記録の行程

【1日目】
みどり池入口(10:30)・・・こまどり沢(11:25)[休憩 5分]・・・みどり池(11:55)[休憩 35分]・・・中山峠分岐(12:45)[休憩 4分]・・・みどり池分岐(13:39)・・・本沢温泉(13:48)

【2日目】
本沢温泉(05:10)・・・夏沢峠(06:17)[休憩 3分]・・・硫黄岳(07:30)[休憩 10分]・・・赤岩ノ頭(07:58)・・・赤岳鉱泉(08:47)[休憩 26分]・・・堰堤広場(09:54)[休憩 2分]・・・美濃戸(10:21)[休憩 9分]・・・美濃戸口(11:04)

コース

総距離
約17.6km
累積標高差
上り約1,609m
下り約1,686m
コースタイム
標準9時間5
自己7時間38
倍率0.84

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 今回の山行は、元々夏前に行こうと考えていたが、予定日の天候が悪かったりして延長を繰り返し、当初より半年遅れての決行となった。その間、映画「ゆるキャン」で本沢温泉が舞台になるなど、にわかに脚光を浴びた感じだった。
 決行を決断した10月の三連休も天気が良いのは初日だけ。2日目夕方からは崩れ出す予報であったが、核心となる硫黄岳の登頂が2日目の朝であったことから影響はないと判断した。八ヶ岳を越えて行く佐久地域から諏訪地域への山旅のスタートだ。

 当日、新幹線で佐久平まで行き小海線に乗り換え、小海駅に降り立つと、事前にGoogleストリートビューで駅前を偵察したとおりコンビニなどはなかった。食事として考えていたランチパックや飲料などは佐久平駅構内の売店で購入しておいた。
 バスは小海町の町営であるが、マイクロバスではなく通常のフルサイズのバスで会ったため15名程度の登山客は全て座ることができ、途中でバスに乗ってくる人もないまま登山口となるみどり池入口に到着した。

 みどり池入口から林道のゲート脇を抜け、しばらくは林道歩きが続く。途中で林道脇から森の中に入り、苔生した森を進む。こまどり沢の先から勾配がきつくなり苔生した森を進んでいくとみどり池の脇に建つしらびそ小屋に到着した。丁度、昼飯時だったので中に入りベーコンカレーを注文し、窓際の席からみどり池と窓際の餌台にやってくるリスや小鳥(ウソ)を眺めて食事が運ばれてくるのを待った。
 背後ではキャーキャー言いながらマスクなしで騒がしく入ってきた年配の女性客グループがかなり激しく怒られており、山小屋も神経使ってるなと感じた。
 ベーコンカレーは自家製らしい炙られたベーコンとカルダモンの香りが香ばしいカレーで非常に美味かった。

 みどり池出発時、まだ休憩中の人が大勢いたので、静かな森を楽しむために早足で進んだ。しばらく行くと木道の掛けられた湿地があり、苔に覆われた鏡の様な水面にシラビソや樺の木が映り込む中柔らかな日差しが差し込んで非常に美しい場所だった。

 湿地を抜け進んでいくと、やがて山道は下り始め、松原湖方面につながる稲子登山口からの林道と合流した。合流点には本沢へ10分の木製看板がぶら下がっている。この稲子登山口からの林道は、だいぶ奥まで車で入れるせいか、次々と集団でやってくる登山客が歩いてきた。装備を見るとザックにマットを着けた人が多く、30張り程度しかないテン場の争奪戦を考えると心配になってきたので、駆け足を交えて大急ぎで本沢温泉に向かう。

 本沢温泉のテン場は、本沢温泉よりかなり手前にあるが、見たところ一等地はほぼ埋まっている状態で、境界などはないため、丸くテントを張ってマンナカを宴会場にしている様な感じのグループも会った。本沢温泉で手続をしてテン場に戻り、若干斜めだがそこそこフラットな場所に設営できた。傾斜の上側を頭にすればそれなりに眠れるだろう。

 設営後、早速、野天風呂へ向かう。野天風呂は山道をしばらく行くと夏沢峠方面の分岐があり、そこで左側へ進むと渓谷の斜面をトラバースした先にある。行った時には5人程の男女グループが待っており、そのグループが出るのを待っていたが、まだ入れるのでドウゾと言われたので隅っこに入れさせてもらう。野天風呂の着替えは地面の上だが、風呂蓋にしている板が置かれていて、その上に乗って着替えるしかない。

 温泉の泉質は酸性の硫黄泉でやや熱めのお湯はパイプからポタポタと掛け流しになっており、非常にしっとりとした感じだった。気温は低く肌寒い気候だったが、風呂上がりはしっかり暖まって、テントに戻るまで湯冷めする様なことはなかった。それにしても、天気が良いのは初日しかない三連休の初日だけあって、次から次へと野天風呂にグループがやってくる。次回行くなら平日だなと痛感した。

 野天風呂から戻り、小屋で購入したビールを飲んでしばらく休憩した後、夕食の支度に取りかかる。今回はアルファ化米とドライフードの野菜カレーに、最近お気に入りの湯煎したレトルトの焼鳥を入れたチキンカレーだ。アルファ化米にお湯を注ぎ、待っている間に焼鳥を湯煎して暖める。食後はウィスキーのお湯割りを行動食の柿ピーをつまみにしばらく飲んで、19時には就寝した。

 翌朝、3時に起床しお湯を沸かしてコーヒーを煎れ、前日に佐久平駅で購入したランチパックで朝食、まだ真っ暗な内に5時に本沢温泉を出発した。野天風呂の分岐を過ぎてヘッデンの灯を頼りに山道を登って行くと日の出の時刻になって東の地平線が明るくなり始めた。空は見る見る明るくなり出すが森の中なので足下は真っ暗だ。6時近くになってヘッデンがいらなくなった。

 紅葉した木々を見ながら夏沢峠に到着、上空にも雲があったが、見下ろした下界は雲海に包まれ一部の山頂が島の様に浮かんでいた。2県あるヒュッテ夏沢もやまびこ荘もやっていないため非常に静かだった。しばし休憩の後、すぐに出発した。

 夏沢峠からの硫黄岳北尾根はシラビソの樹間を通る。標高2500m位になると背後の根石岳越しに東西の天狗岳の山頂が見え始める。2600m位になると右手の峰ノ松目越しに中央アルプスの山々が見えた。2600mを過ぎた辺りで森林限界となり、前方の斜面にいくつものケルンが見えてくる。左手の爆裂火口を眺めながらケルンとロープに沿って登っていくと山頂に到着した。

 この日は三連休の中日であったせいか、山頂は人が多く。ほとんどが赤岳鉱泉の峰から登ってきている様だった。山頂の気温は4℃だったが、風が弱かったため指先が出たリストゲイターでも手がかじかむ様なことはなかった。10分程写真を撮ったりして過ごした後、赤岳鉱泉に向けて下山を開始した。

 下山し始めると、赤岩ノ頭から次々と連なって登ってくる人達が見えた。前回2月に来た時は、雪で凹凸が埋まって楽な下山だったが、今回は登山道の岩や倒木などが全て露出しているのでそれほどスピードアップはできなかった。9時前に赤岳鉱泉に到着すると、小屋前は結構な賑わいで、軽食の看板が出ていたことから牛丼でも注文しようと声を掛けたら食事はまだやっていなかったため、コーヒーを注文して、一緒に行動食のようかんを食べた。

 そこで食欲に火が点いたため、次は美濃戸のやまのこ村でそばを食べようと北沢を急ぐ。やまのこ村に着いてそばを注文しようとしたがコロナのためやっていないとのこと。気を取り直して当初計画の通り、八ヶ岳山荘で山賊焼きしかないと、速いペースで美濃戸口へ急いだが、硫黄岳での高地トレーニングの影響か、なんだかやたらと楽だった。

 美濃戸口に到着すると、夏休みしかないと思っていた11時20分のバスがいた!山賊焼きと風呂を天秤にかけたが、次のバスは14時45分。結局、山賊焼きは諦めて空腹のまま、今回の山行は終了した。なんだか最近、食欲に取付かれて下山するパターンが増えた気がする。(結局、茅野駅前のモン蓼科レストランでソースカツ丼で下山メシ!)

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック ヘッドランプ タオル 帽子
グローブ サングラス 着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具
腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具 ホイッスル
医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール GPS機器 ストーブ 燃料 ライター カップ
クッカー カトラリー
【その他】 装備重量:約11.8kg(水@ポカリ500mlペットボトル×2)
食料:1日昼食@しらびそ小屋でベーコンカレー、夕食@アルファ化米+ドライフードカレー+レトルト焼鳥
   2日朝食@ランチパック+シリアルバー、昼食@茅野・モン蓼科でソースカツ丼
非常食:えいようかん×2、柿ピー×2、塩飴
水:1.0L@ポカリ500ml×2(使用量/保有量@初日:0.3L/1.0L、2日目:0.7L/1.0L)
ガス使用量:25g(調理回数1回+コーヒー沸かし)
気温:日中:12℃程度、夜:8℃、明け方:5℃、硫黄岳山頂4℃
その他:エアピロー、インナーシュラフ

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