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静岡百山

二王山( 南アルプス)

パーティ: 1人 (1357 さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー

この登山記録の行程

奥仙俣(605m、7:20)二王峠(1,000m、8:50)二王山(1,208m、10:00)最低鞍部(985m、11:10)込岳(1,309m、12:25)奥仙俣(605m、13:55)

コース

総距離
約7.0km
累積標高差
上り約997m
下り約996m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 静岡百山踏破を目指して、2年振りに静岡へ遠出する。18時過ぎに自宅を出て東京ICで東名高速に乗り、新東名の清水PAに車を停めて眠る。ここは、大型車と小型車の駐車エリアが離れていて静かな夜を過ごせるので有り難く、気に入っている。
 新静岡ICで降りてK27を安倍川沿いに上流へ走って油島で折れ、上落合で仙俣川筋に入って最奥の奥仙俣へと走る。登山口を探しながら走って行くと、二俣を左へ渡った土手際にネットで見た「二王山」の道標が立っている。駐車場所を探しながら少し上流へ走り、キャンプ場への分岐点の路側に小広場を見付けて車を停める。
 道標の立つ心細い道に入って朽ちた丸太道から右俣へ降り、対岸の赤テープを見付けて石伝いに左岸へ渡って杉林に入る。落枝葉の上の微かな踏跡を追って斜面に取付くと次第にはっきりして来て、モノレールに付いたり離れたりして急斜面をジグザグに登る。杉林の下生えは少なく、時々疎らな小笹が現れるものの殆ど気にならない。
 「登山道が存在する」とは言えないような薄い道を急登すること30分で尾根の背に着く(765m、7:55)。少しは楽になるかと期待してはっきりしてきた道を辿るが、勾配は杉林の斜面と大して変わらず、標高950mまで苦しいアルバイトが続く。
 傾斜の落ちた道をほっとしながら歩き、草の原から再び杉林に入ると、「二王山」や「八森山」等の道標が立つP1,003北側の鞍部に着く。奥仙俣から上がって来たモノレールはここで方向転換して八森山(1,044.4)の方へ向かっている。
 一休みして二王山を目指す。鬱蒼と繁った杉林は陽が射さず下生えも殆ど無いが、登山道も無いに等しく、踏跡と赤布を探しながら出来るだけ尾根の背を外さないように歩いて行く。地形図に描かれた等高線の間隔よりは急に思える尾根のふかふかした山肌をしばらく登ると、p1,180に着いて東側の視界が開け、大崩れの縁に立って十枚山(2006年1月に縦走)に見入る。
 「この先(南)は上級者向きです」の道標を見て、はっきりしてきた道を北へ向かう。緩く下って登り返し、最高点(1,205m)付近から真西に進んでドンピシャリに三角点と出合い、傍らの倒木に腰を下ろして大休止する。
 明日は長丁場になるので、「今日は無理をしたくない。込岳へ回るか如何かは、二王山頂まで行ってから決めよう」と考えていたのだが、「時間的には問題無いし、明日余力があり過ぎて1山逃したことを後悔するのも嫌だし」と、一周して希望を叶えることにする。
 穏やかな頂稜には僅かな踏跡が見られ、北へ辿ると直ぐに不明瞭になるが、尾根は地形図の等高線通りに西へ廻り込んでおり、混交林の豊富な落葉を踏んで不安無く進む。この付近は趣のある地形と植生で、ひとりでに笑顔を浮かべて歩く。やがて尾根が発達して傾斜が増し、踏跡もはっきりしてくる。
 P1,072を越える辺りからは込岳の頭が見え、写真を撮ろうとして、カメラを二王山頂に忘れて来たのに気付く。「しまった!」と慌て、「折角、十枚山の良い写真が撮れたのに」と不注意を後悔するが、山頂まで登り返す気にはなれず、ケイタイを取出してスイッチを入れて込岳を写真に収め、鞍部への下降を続ける。
 最低鞍部から込岳へはちょうど300mの登りで、「1時間半あれば登れるだろう」と計算して登りに掛かる。尾根通しの道は急で、殊に1,150mからは踏跡の無い不安定な斜面で、「ネットの記録が言うように、これを下るのは登る以上に大変だ」と、一歩毎の足の位置を慎重に決め、呻吟しながら高度を上げる。込岳に辿り着いて大仕事を遣り果せた気分になって腰を下ろすが、山頂は古い山名板が素っ気なく立つだけの気抜けするような山だ。
 「700m下れば車だ」と腰を上げ、登りから解放された軽い足取りで下山に移る。南尾根を下って1,180mコンターで慎重に左へ急折して東南尾根に乗り、踏跡と赤布を追って只管下る。杉林の笹の下生えの中に続く道は程々に歩かれている様子で、適当な間隔で取付けてある赤布も迷いを払拭してくれるので足が捗る。木の根や笹に躓きそうになり、「急ぐ必要は無いのだから、滑って転んで怪我しないように、余裕を持って下ろう」と、セーブする。
 「ネットのトレースは、920mコンターで南へ折れるのに失敗して南東へ下り過ぎたのだろう。同じ過ちをしないようにしよう」と高度と赤布に注意しながら下って行くと、案に相違して標高950m辺りからははっきりした登山道になり、記録通りに880m付近まで下ってから右へのトラバースに移る。
 標高700mで廃屋の横から林道に飛び出す。杉林に囲まれた丘の上の神社へ上がり、ラジオががなっている茶畑に降りてキャンプ場分岐の四叉路に下り着く。
 帰途、登山口の道標に「二王山頂でカメラを拾ったら連絡を下さい」と、万が一の幸運を願ってメモを括り付け、奥仙俣に別れを告げる。(二王山頂でカメラを見付けた方は、no44621@yahoo.co.jp へ連絡を下さるようお願いします。)

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装備・携行品

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