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今回の目的はまだ登ったことのない奥大日岳を含む大日三山の縦走と、翌日に内蔵助平を経て黒部ダムに下山すること。まさに西から東への“横走”となった。
【1日目】称名滝手前の大日岳登山口からスタート。大日平までは急な登りとなるが、難所マークの牛ノ首は気付かぬうちに通り過ぎた(おそらく樹林帯のあの痩せ尾根部分だろう)。一旦大日平に上がると周囲が開け、大日岳、薬師岳、鍬崎山、日本海が見通せるようになる。大日平山荘で軽く腹ごしらえし、次の登りへ。大日小屋までの谷筋はガレ場で、稜線に近づくにつれて勾配がきつくなるので頑張りどころだが、大日小屋につくと荘厳な剱岳の勇姿が目の前に現れ、テンションが上がってくる。重い荷物をデポし小屋から大日岳までを往復。山頂からは剱岳はもちろん、日本海と能登半島が綺麗に見渡せた。ここから大日三山の縦走となり、ルート上では常に北方に剱岳、前方には周囲を山に囲まれた箱庭の様な室堂平の景観を楽しみながら進む。特にこのルートからの剱岳は、綺麗な裾を引く早月尾根が見事である。奥大日岳山頂は正に大展望。剱岳は一層近くとなり迫力の一言。剱岳の両肩の先には白馬岳、五竜岳など後立山連峰も見渡せる。他に端正な毛勝山も存在感を示していた。奥大日岳を過ぎると下り基調となり、新室堂乗越からテン泊地の雷鳥沢へ下った。
【2日目】
この日は残念ながら朝から霧雨。一旦真砂岳に登り返し、内蔵助小屋で黒部ダムまでのルートについて注意点を確認。常にペンキマーク、ピンクテープ、足元の踏み跡も見ながら進むようにアドバイスを受ける。内蔵助氷河では氷上を歩くのはこの時期ほんの僅かな部分だけ。この後は尾根に上がり内蔵助平まで一気に下るが、ここからが難所続きであった。樹林帯に入ってからも大きな岩が点在する急勾配のガレ場の下り、ロープ箇所多数、加えて雨の中テント装備の重たい荷物での下降は相当きつかった。雨で岩は非常に滑りやすく、実際に複数回のスリップを経験した(大事には至らなかったが)。内蔵助平(ハシゴ谷乗越からのルートとの合流点)の手前ではルートが藪で隠れている箇所もあり、藪漕ぎする場面もあった。内蔵助平に着くと、ここでやっと登山道は中級者ぐらいであれば通過できるような道となる。ルート上の唯一の景観は、大タテガビンの西壁ぐらいである。黒部川と合流した時は大きな安堵感だった。最後の一踏ん張りで黒部ダムへ向かった。
追記 : 内蔵助平までの下りルートであるが、雨や霧の中での通過は検討の余地があると思われる。長く続く急勾配のガレ場は雨に濡れると相当滑り、スリップの危険性が常にあった。もともと通過する人が少ないコースであるので、私のような単独行もリスクがあると思われる。
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