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節分の日に念願の四阿山へ

四阿山( 上信越)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

吹雪のち快晴

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビには「あずまや高原ホテル」をセット。ホテルの手前50mのところに登山者専用駐車場がある。約50台。無料。トイレ無し。

この登山記録の行程

駐車場(06:53)・・・里宮(08:26)・・・八合目(09:11)・・・四阿山(10:25)(休憩~10:38)・・・(10:57~昼食~11:12)・・・八合目(11:32)・・・里宮・・・駐車場(12:45)

コース

総距離
約10.7km
累積標高差
上り約927m
下り約927m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

登るのでれば白銀のシーズンと決めていた四阿山。
何年もあたためて来た計画をついに今年は実施に移そうと、年が明けるなり予め日程を決めていた。それでもいざ実施に移そうとすると、距離の関係もあってなかなか腰を上げることが出来なかった。こんな時は、他県に住んでいる山の先輩(山仙人)。毎週のようにいろいろな山へ遠征に出かけている。きっと力になってくれるはずだと、「四阿山に行きたいのですが、遠くて悩んでいます」と連絡をすると、なんと「今週末は山仲間と四阿山へ行く予定だぞ!」との返事。こんな偶然ってあるだろうか。これはもう行くしかない。躊躇せず「連れて行ってください!」とお願いをした。
かくして、金曜日の夜に山仙人と合流し、そのお仲間御一行とともに、一路、長野県へ向かった。
道の駅「くるみの里」で車中泊をして、翌朝、登山口のある「あずまや高原ホテル」へ向かった。
てんきとくらすはC評価。向かう道中も細かい雪が宙を舞っていた。午後から回復傾向にあると書かれていたのが唯一の望みだったが、登山口に降り立った時の風の強さは半端なく、本当に登れるのだろうかと不安になった。
7時手前、ザックを背負い日の出と共に歩き出す。
あずまや高原ホテルの脇を抜けて、林の中に延びる遊歩道を進んでいく。
ほぼ水平移動。しっかり踏み固められた雪道だったので、ツボ足で進んでいく。
林を抜け、突然、視界が開けると、牧場に出た。
本来であればその視界の先に四阿山が見えるはずだったが、完全な白の世界で何も見えなかった。
遮るものがなくなり「ゴー」っと言うもの凄い音と共に風が吹きつけて来た。あっという間に体温が奪われていくのが分かった。
ここでアイゼンを装着して、牧場の丘を登っていくと、やがて白樺の混じった雑林に入った。
小さな鳥居と祠を過ぎると、徐々に斜度が増し登山らしくなってきた。
高度を上げるにつれて、枝についた氷がキラキラと輝いていた。その枝の上では、相変わらず風が強く吹き荒れていて、その度に枝が大きく揺れていた。
今日の隊長は山仙人。慎重な方だから、このまま風が止まないと撤退もあり得ると、ハラハラしていた。事実、「このまま登って危険だと判断したら早めの撤退をしよう!」と宣言していた。正直、危険を感じるレベルではなかったが、グループ登山の場合は隊長の意見は絶対だ。
そうこうしているうちに前方から5名ほどの登山グループがやってきた。
折り返しにしては早いと思い、声をかけてみるとやはり風が強くて登山を諦めたと言っていた。ますます絶望的な気分になりながら、もくもくと登っていく。
8合目に到着。岩にペンキで大きく8合目と書いてあった。
ここで小休止。心なしか少し風が弱まった気がした。
「これは幸先がいい」と思った瞬間、雲がスッと動いて遠くに真っ白な山並みが見えた。
北アルプスの峰々。急いで写真を撮ろうとカメラを出しているうちに再び雲が覆ってしまったが、その30秒後に次の切れ間がやって来た。徐々に雲の切れ間が増えて、北アルプスの全容がくっきりと見えるようになってきた。
8合目からはシラビソの間を縫うように登っていく。雪を纏ったシラビソが樹氷化していた。もう少し着氷すれば完全にスノーモンスターの出来上がりだ。
9合目でついに雲が取れて頭上には青空が広がってきた。右手前方には浅間山が圧倒的な存在感を示していた。視界が完全に開け、遠くには霞んでいたがよく見ると富士山も薄っすらと姿を現していた。
そこからは一歩登る度に天候が急速に回復していった。
シラビソ林を抜けて進むと、鋭く聳える頂が見えた。今まさに大勢の登山者が登っている。まるで谷川岳のトマの耳を思い起こすような光景だった。
軽く降ってから、自分たちも同じように頂へ向かって登って行く。途中、振り返ると歩いてきたシラビソ林がスノーモンスターの絨毯となって眼下に広がっているのが見えた。
登りつめたところには小さな祠があった。その横には標識があり、四阿山と書かれていた。
眺望は贅沢な360度の絶景。
北アルプス方面は、乗鞍岳、槍と大キレット、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬岳。その奥に白く立山、剱岳が輝いている。
北アルプスの右端の先には、高妻山や妙高山と思われる頂も雲の上からひょこんと白い頭を出している。視線を移していくと谷川岳と思われる山塊も見えた。名だたる山々が勢ぞろいだ。
登頂が危ぶまれた強風の悪天候から一転。こんなご褒美ってあるだろうか。遠路はるばるやってきて本当に良かった。一度だけではもったいない山だ。またいつか必ずここに戻って来ようと思った。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • ゴーという風の中で自分の心臓の音が聞こえる瞬間 トクン

  • 暗闇の中でも、真っ白な霧の中でも、例え先が見えなくても、重力を感知する山屋センサーが、上へ上へと好奇心をかき立てる。。。という感じです。

登った山

四阿山

四阿山

2,354m

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