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日高神威岳

神威岳( 北海道)

パーティ: 1人 (1357 さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 札幌の知人の友人宅に泊めてもらい、ゲートの鍵を借りて神威山荘へ向う。
遅いと林業作業の車の邪魔になると言われ、早朝5時に三ツ石町を出発し、39㎞走ってゲートを通過し、さらに13㎞走ると山荘に着く。
神威岳は十勝側から押し寄せる滝雲が懸かっており、途中で、「山荘に泊まったけど、天気が悪いので降りて来た」という男性とすれ違う。

この登山記録の行程

三石町(5:10)神威山荘(7:10)二俣(7:50)尾根取付(9:15)神威岳(11:40~12:10)取付(13:05)山荘(14:40/)

コース

総距離
約10.6km
累積標高差
上り約1,232m
下り約1,232m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 三石町本桐の塚本宅に泊めて貰う。「林道のゲートの鍵を借りよう」と、札幌の中山さんと同じ山岳会のメンバーである塚本さんを紹介してもらって電話すると、「プレハブ小屋があるから泊りませんか」と言われて好意に甘えることにしたのだ。
 野塚岳から下山して牧場経営の浦河のアエルで風呂に入り、「あんまり早く行くと、夕食の心配をするだろうから」と三石温泉に立寄って夕食を食べて時間を潰し、コンビニでクッキーを買って『三百名山(上)』と併せて手土産とし、まっ暗くなってから塚本宅へお邪魔する。
この付近は海岸から10㎞以上奥まで平地が広がって牧場や田畑が開けており、塚本さんは米と花卉を栽培する農家だと言う。

 遅いと林業作業の車の邪魔になると言われ、日高山脈の黒いシルエットが夜明け前の空に微かに見えるまだ薄暗い5時前に出発する。途中まで行くと神威岳の瘤の多い尾根が眺められ、十勝側から押し寄せる滝雲が山頂を包んでいる。
 予報を信じて前進すると、「昨夜は山荘に泊ったけど、ガスってるから諦めて降りてきた」という車とゲートの奥で出会うが、塚本宅から39㎞、ゲートから13㎞を走って無人の神威山荘に車を停める。
 沢支度をして林道を行くと直ぐに川原と出合い、ニシュオマナイ川に入って進む。枯枝と蜘蛛の巣が沢を覆って進路を阻み、岩の上の苔にも踏まれた形跡が無い。「そういえば、記録には登山道があるような記述があったなあ」と調査不足を後悔しながら流れの中を歩き、40分を要して二俣に達する。
 屈曲部を過ぎると沢が開け、赤布やケルンが五月蝿いほど目に付く。2.5万地形図の『神威岳』には登山道が描かれているが、左右岸の土砂の堆積上に成長した疎林の中に、踏跡に毛が生えたような道が通じているのが実態だ。
 ニシュオマナイ川を何回も渡渉する。水量は少なく、山靴でも問題は無さそうだ。その証拠に、取付点で山靴に履き替えている時に追付いて来た若者(大阪、建設業)は、最初から山靴だった。渡渉点には赤布がぶら下がっており、大岩に赤い矢印が書かれた尾根取付点まで迷う心配は少ない。
 樹林に入って左へトラバースして尾根へ達するとひたすらの急登が待っている。みっちり登って一息入れていると、若者が追抜いて行く。雲は次第に取れ、国境稜線を合わせると山頂が姿を現す。傾斜の落ちた這松の斜面まで来ると山頂は間近で、原色の大きな山名板が立つ神威山頂を踏む。
 正面に見える鋭いリッジの凛々しい山はソエマツ岳で、東面の沢から山頂に立った時の冴えない印象とは全く違う。塚本さんが「ソエマツ岳に登りたいと言う人が多い」と話していたが、神威岳から眺めた人は例外無く「登りたい」と思う事だろう。ソエマツ岳の右には懐かしくも優雅なピリカヌプリが続き、南には日高の山が幾つも見えている。北へ目を転じると、直ぐにペテガリ岳と1839峰に気付く。それを起点にして既登のピークを追い、夢中になって写真を撮る。
 快晴の山頂で寛いでいると下山するのが勿体無く思えて心が残り、「さようなら。ご機嫌よろしゅう」と言って踵を返す。「川原に着くまでに、若者に追付くぞ」と目一杯飛ばして下るが、敵も然る者、取付点までの間では追付かず、下流の沢の中にも姿が見えない。「登りの体力は当然としても、下りと沢歩きの技術もあるようだ」と見直す。
 沢沿いの道を下ると両岸が狭まった沢に入り込み、赤布が見当たらなくなったのに気付く。流れの中を歩いて二俣まで下り、左俣を30m程上流へ行くと赤布を見出す。右岸の山道へ上がって歩き、大阪の男性に遅れること5分で神威小屋へ戻る。
 明日は下り坂の気配なので沢登りと薮漕ぎで中ノ岳へ登るのは絶望的だが、他に登る山の当ても無いので、予定通り神威小屋に泊ることにする。
 夕食を済ませてのんびりしていると男性が下って来る。下山時に擦れ違った時、「久し振りなので何処まで登れるか判らないけど、適当な所で引返す」と言っていた人だ。「コーヒーか紅茶を如何ですか」と勧めると、「有難うございます。今から帰ってナイターの準備をしなければならないので、結構です」と言う。「元気ですねえ」と感心するが、登山届のノートには65歳とあり、予想より5歳以上若い。「農家の人は体を酷使するので、実際より老けて見えるのかも知れないなあ」等と想像する。

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装備・携行品

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登った山

神威岳

神威岳

1,600m

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ニシュオマナイ沢から南日高の展望台へ

最適日数
日帰り
コースタイプ
往復
歩行時間
8時間
難易度
★★★
コース定数
33
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