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28-4 南八甲田‐蔦温泉から入山、赤倉岳・乗鞍岳

赤倉岳・乗鞍岳( 東北)

パーティ: 1人 (ハンター さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 蔦温泉駐車場に駐車

この登山記録の行程

蔦温泉(5:09)…赤倉岳(8:33~8:59)…乗鞍岳(9:42~9:58)…赤倉岳(10:30~10:48)…蔦温泉(13:21)

コース

総距離
約14.7km
累積標高差
上り約1,226m
下り約1,226m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

ネットに載っているこのルートの登山記録は、どれをみても難しさが分かる。
下手をすれば遭難もありうると覚悟を決めなければならないと感じ、体力の消耗を抑えるため、藪こきを極限に減らしたルートを検討し計画した。
通常ルートであれば1001m、1031mの断崖延長上のピークを越え赤倉岳へと登るルートであるが、ある登山記録によると900m辺りからトラバースし、滝ノ沢を超えるルートの方が藪こきが少ないとあり、これを参考として取り上げた。
また、新たな装備としてガーミンのetrex30xJを使用、軌跡ログを頼りとした、道迷いのない同経路上の往復とし、かなりの拡大した地形地図も持参の上、万全の体制をとった。
蔦温泉から菅沼まで沼めぐりの順路を行き、菅沼から先は、踏跡を頼りとした高低差約50mの断崖を一気に登り、断崖上のブナ林へと踏み込んだ。熊出没の危険性もあり、ラジオの音量は最大である。
断崖に沿ってブナ林を進むと踏跡はないものの、所々にマーキングがあり、それを目印に高度を上げた。高度750m辺りから積雪が始まり、スノーシューを装着する。
高度900m地点で左へトラバース、持参のリボンを要所に取り付けつつ高度を保ちながら滝ノ沢へと100メートル程の藪を掻き分け降り立った。この時点での高度は880m、ほぼ計画のとおりである。
ここから先は、赤倉岳山頂まで登るのみである。しかし今日は暑い。周囲は雪なのに暑くてたまらん。風もなく、水分補給がすすむ。塩分タブレットも併用し、熱中症対策を執る。
赤倉岳山頂が近づくにつれ、雪質が氷に近い状態となり、斜度も上がり、スノーシューでは無理と判断、アイゼンへと装備を変更する。やっとの思いで山頂到着。絶景が待ち受けていた。南を見ると戸来岳、十和田山、十和利山が確認できた。霞でその後方の八幡平や岩手山は見えず。東を向くと赤沼と、蔦沼が確認できる。北には北八甲田連山が聳えている。
赤倉岳の標識を探すも多分雪の下か・・・しばし景観を楽しんだ後、乗鞍岳へと足を向ける。鞍部から見事な雪面が乗鞍岳を覆う。真っ白い山と化した乗鞍岳の斜面に足を進める。
ここでも暑さが再び襲い掛かる。50歩進むたびに給水を続け、やっと登りつめると、猿倉岳から駒ヶ峯が正面に、その先には櫛ヶ峯が見えた。絶景である。
乗鞍岳の三角点と標識を探すも、雪の下であった。
しばし景観を楽しみ、写真とビデオの撮影をする。
軽く行動食を摂り、いざ帰路へ。
乗鞍岳のスロープを尻滑りで200m程滑り降りたか、斜面にはその痕跡がくっきりと残っている。鞍部から赤倉岳への登りになると、再び暑さが襲い掛かる。これまで、かなりの給水を摂ったようであり、残量が気になる。見てみると残500ccくらいか。2リットルあったのだが、この先登りの藪こきもあり、少々我慢せねばと思った。
赤倉岳山頂に到着し、帰路コースを見ていると、山腹の木の根元に青いウエア―を着た人が見えた。「おーい」と叫ぶも反応がない。近くまで行ってみるかと、しばし盛り上がった斜面により視界から消え、再びその場所へと進んで行くが、ありゃ居ない?この自然界に雪と枯れた木しかない場所で、青色がくっきりと見えたのはいったい何だったのだろう。あの人は何処にいったのだろう・・・もしや・・・これ以上は怖いので、思い出すのはやめます。
さて、滝ノ沢に降り立ち、880m地点。ここから登りの藪こきが始まる。GPSの軌跡ログを確認しつつ、しっかりと跡を辿る。藪をかき分け、枝をつかみ、藪をつかみ、這いずり上がるように何とか脱出する。ここまで来れば後は下るのみである。しかしながら熊出没の危険性もあり、気が抜けなくも、水も残り少ない。
要約、菅沼へと断崖を降りるポイントに到着する。ここで転ぶと大怪我である。
慎重に断崖を降り、菅沼へ、残りわずか。ヘロヘロになりながら蔦温泉駐車場へ到着した。
毎度ながら「55歳のおっさん、あんたは凄いよ。」と自分を褒めたたえた。
今回の成果は、GPSの軌跡ログに尽きると言っても過言ではない。
八甲田で一番人気のない赤倉岳は、この上ない経験を私に与えてくれたと感謝するばかりである。積雪期も残りわずか、銀白の世界を大いに楽しみたいと感じさせてくれた。




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フォトギャラリー:62枚

沼めぐり入口

菅沼への道標

朝の菅沼

菅沼からの断崖登り

断崖上のブナ林、要所にリボンあり

標高750m辺り

下ると滝ノ沢へ

滝ノ沢標高880m地点

赤倉岳斜面登り

左手に戸来岳

戸来岳アップ

1001mピーク

赤倉岳山頂部が見えた

傾斜がきつくなる

赤倉岳山頂まじか

北八甲田高田大岳と雛岳

赤沼が見える

赤倉岳山頂到着

赤沼と蔦沼

北八甲田方向

北八甲田

乗鞍岳

戸来岳

鞍部から乗鞍岳

斜度結構あり

北八甲田

山頂が遠く感じる

乗鞍岳山頂到着

十和田湖と十和田山、戸来岳、十和利山

赤倉岳

赤倉岳へと延びる断崖

手前、猿倉岳

斜めで赤倉岳

鞍部

GPSでは、ここが三角点か

手前、猿倉岳から駒ヶ嶺の稜線
後方、北八甲田

櫛ヶ峰

十和田湖方向

アップ

乗鞍岳下り

降りる前にショット

尻滑りのシュプール

鞍部と赤倉岳

赤沼がくっきりと

断崖

戸来岳方向

北八甲田方向

100m程の藪

菅沼への道標

ひょうたん沼

到着
無事下山

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 熊鈴・ベアスプレー
ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器
ストーブ 燃料 ライター カップ クッカー
【その他】 AMラジオ、携帯トイレ、10本爪アイゼン、スノーシュー

みんなのコメント

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  • 約14キロですか!かなりの長距離の登山ですね。
    大変お疲れ様でした。
    しかし、山頂からの眺めは絶景ですね。特に、写真のタイトル「北八甲田」のように、町や人工物がない、山しか見えない風景って憧れます。

  • SHPさん、早々のコメントありがとうございます。
    来季は、是非とも八甲田を攻めをしてみて下さい。
    特に不人気の山ほど、素晴らしい景観を楽しませてくれます。
    私が次に岩木山に行く時は、ミチノクコザクラの時期です。花を楽しみにしています。
    SHPさんからの情報をお待ちします。

登った山

乗鞍岳

乗鞍岳

1,450m

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