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28-11 遭難者の御冥福と山姥に遭遇、鳥海山

鳥海山( 東北)

パーティ: 1人 (ハンター さん )

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行程・コース

天候

晴れ、後下山時にかけ曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 9月1日 前日移動、にかほ市内の白滝旅館泊
9月2日 鉾立登山口から入山

この登山記録の行程

鉾立(5:17)…賽の河原(6:29)…御浜(6:53)…御田ケ原分岐(7:14)…七五三掛(7:47)…(荒神ケ岳経由)…御室(9:22)…新山山頂(9:39~9:50)…七高山山頂(10:20)…祓川コース下山口付近(10:21~10:42)…行者岳(10:57)…文珠岳(11:29)…七五三掛(11:54)…御田ケ原分岐(12:07)…御浜(12:30〜12:42)…賽の河原(12:57)…鉾立(13:30)

コース

総距離
約15.3km
累積標高差
上り約1,425m
下り約1,425m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

登山前日、2年前にも利用した、にかほ町の白滝旅館に宿泊する。地元食材を使った美味しい食事で満足し、十分な睡眠を取り、月山での反省を踏まえ、いざ実行する。
平日でもあったが、台風通過後の連日の好天のせいか、夜明け前から鉾立の駐車場には結構な台数の車が駐車している。
車を停めて、準備をし、登山口横の入山届を記入、直ぐさま入山する。天気予報では秋田地方は高温注意報が出ており、気温が上がると言っていたが、日の出前では結構肌寒い。ゆっくりペースで花を探しながら、とりあえず50分の行動、そして10分の休憩を心掛け、時計を見ながら足を進める。。
歩きながら思ったのが、象潟名物の岩ガキの時期を逃した事だった。8月31日で岩ガキ漁が終わっていたのだ。牡蠣好きの私にとっては、テンションの下がる出来事だった。
しかし、今日も天気がいい、雲一つない空に鳥海山の山頂が見え隠れしている。
最初の休憩地点は、賽の河原の少し手前、荷物を降ろし、全身の発汗状態を確認、体調異状なし。速度もOK.ポカリスエットと塩分補給タブレットを摂り、10分間休憩の後出発、沿道の色々な花にカメラを向けつつ御室を通過、鳥海湖が朝日を浴びて何とも綺麗だ。視界が通れば月山が見えるのだが、今日は霞で見えていない。鳥海山山頂も段々と近づき、後光が射している。
今日の鳥海山、最高〜!!御田ケ原にて2度目の休憩時間がくる。荷物を降ろし、確認、確認、異状なし。1回目の休憩の時もそうだったが、次から次に人が抜いていく。以前であれば抜かれる事に少々抵抗があったが、以外にも今回は気楽な気分だ。10分間休憩の後出発。
分岐で千蛇谷方向に進む。先を見ると登山道に人の姿が全く確認できない。誰も行っていないのか?と思いつつ、千蛇谷の雪渓に降りたったところで3回目の休憩っと、8:00救難ヘリが飛んで来た。山頂方向へ向かっている。この時間だと、熱中症はあり得ないし、滑落か?急病か?休憩を取りながら見ているが、中々ピックアップしない。そうしているうちに10分間の休憩も終え、出発。08:18頃、荒神ヶ岳付近から救難ヘリは離脱した。
3回目の休憩では、かなりの人数が抜いていったが、ここからは直登だ。先行した連中は休憩も取らずの歩きっぱなしだから、ゆっくりぺーすでも多分抜き返すと予想。案の定バテバテのご様子でゴボウ抜きとなり、再び先頭に立つ。と、見ると単独の女性か?ずっと自分のペースに付いてくる人がいる。4回目の休憩は荒神ヶ岳直下辺りとなる。後方を見ると単独女性は離れてはいるものの付いてきている。観察してみると、タオルで顔を隠してはいるが、背格好や歩き方からみて結構、歳行ってるかも?と思いつつ、まさかね~と、休憩中の自分に追いついた。その女性は「山頂はまだかね~」と聞いてきた。「あと10分くらいで山小屋で、そこから20分くらいで山頂ですよ。」と返した。タオルで顔を隠しているが、やっぱり、おばあちゃん?と感じつつも、出発時間になり、私が先行で出発、その後を付いて、おばあちゃん?も出発する。自分のペースに、しっかり付いてくる。何者だ〜っ??
山小屋を右手に見ながら休憩を取らず、新山山頂への岩場に取り掛かる。
そこで気付いたのが、祠の穴をくぐらない左回りのルートが出来ていることだ。
そのルートを使い、山頂に到着。5分ほど遅れて女性到着。
タオルを取ったその顔を見て、失礼ながらつい「山姥だ。」と叫んでしまった。驚きである。70前後か?最後まで歳は聞けなかったが、私の山姥の声に笑顔で返してきた。その女性は剣岳や白馬岳も登っており、危険な所が大好きだと言っていた。本当の山姥だ!納得である。「写真を撮るならもっと化粧して来ればよかった。」と、写真の投稿の了承も頂いた。
その女性は、新山山頂で食事を摂るとのことで、私は先行して出発した。
右回りの穴場の祠にて山行の安全祈願と、今日の好天、山姥との出会いを感謝し、七高山へと足を向けた。七高山に到着後、祓川登山道入り口の先の外輪山の外れまで初めて足を進めてみた。そこで見たものは、第2の発見である。見事な景観だ。これまで、七高山までしか足を進めていなかったが、外輪山の外れの景観の見事な事。絶景である。しばし、景色に見取れていると、七高山から数人の女性が興味本位か、やってきて、いきなりの「わ〜っ」の叫びである。新山も更に間近かに、麓までの景色、行者岳への稜線、祓川ヒュッテと駐車場までも見え、絶景ポイントの発見である。
ここで昼食を摂り、何とも満足な気分を満喫できた。鳥海山、最高〜っ!!
大休止も終え、再度自身の点検、点検・・・異常なし。で、下山に向け出発する。
下山ルートは外輪山とする。沿道に咲き乱れるリンドウの紫が何とも綺麗である。
外輪山・千蛇谷分岐に来た辺りで、山頂に雲が掛かりだし、一気に雲中に消えて行った。
まるで、「本日の鳥海山は終わりです。」と、幕でも降りたような感じを受けた。
下山後、登山口入口の小屋で下山事項の記載をし、鉾立駐車場に到着すると、一人おろおろとした感じのおばあさんが「一人行動の歳行った女性ですが、見ませんでしたか。」と、話しかけてきた。もしかして、山姥かなと思い、カメラの映像を見せると「そうです。」という。同じ登山仲間で、独り意気揚々と登って行って、なかなか帰って来ないので心配だと言う。山姥は、たしか新山山頂で携帯電話を持っていたのを思いだし、「電話番号が分かるなら、電話してみましょう。」と言うと、分かると言うので直ぐさま電話してみた。
「ハイ、サイトウです。」と元気な声が返って来て、間もなく登山口到着との回答を得た。
待っていた相棒の山姥も安心した様であった。
今回、月山での失態からの復活第1戦。新規に登山スタイルを考え直し、実行してみた感想は、楽しい登山だったと感じた事です。やはり登山は、楽しくなければ行けないものなんだと、改めて感じた次第です。今後も、このスタイルを継続し、楽しい登山を続けます。
今回は、本当に山の神様ありがとうございました。
ちなみに、例の救難ヘリは、今年の7月に遭難した方の御遺体が見つかり、搬送するためのものでした。ご冥福をお祈りいたします。

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フォトギャラリー:174枚

あの歳で、この体力。山姥、恐るべし。

山姥こと、イトウさん。お元気ですか?

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け
熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器
ライター カップ
【その他】 AMラジオ、携帯トイレ

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登った山

鳥海山

鳥海山

2,236m

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