南アルプス・鳳凰小屋が建て替えへ。10月9日〜2024年秋の期間に休業

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南アルプスの鳳凰三山・地蔵岳の直下に位置する鳳凰小屋が、建て替え工事のため2023年10月9日(月)から休業となる。併せて、冬季小屋とテント場も閉鎖される。営業再開は2024年秋を予定している。

鳳凰小屋宿泊棟(写真奥)と冬季小屋(写真=PIXTA)

鳳凰小屋宿泊棟(写真奥)と冬季小屋(写真=PIXTA)

2023年で築53年を迎えた鳳凰小屋の宿泊棟は老朽化が進んでおり、今シーズンの営業終了後から建て替え工事が行なわれる。また、宿泊棟の建て替えに伴い、冬季小屋も解体するので冬季の利用はできない。重機や資材を置く場所となるため、小屋に隣接するテント場も来年秋まで閉鎖される。

小屋はすべて解体した後に新築される。鳳凰小屋は「登山者が安全に登山を楽しんでもらえるように改修する」としている。

関連リンク

鳳凰小屋ウェブサイト
https://houougoya.jp/

この記事に登場する山

山梨県 / 赤石山脈北部

地蔵岳 標高 2,764m

 南アルプス前衛の山で一番ポピュラーなのが鳳凰三山。三山というが、北側から地蔵岳(地蔵ヶ岳)、赤抜沢ノ頭、観音岳、薬師岳、砂払岳の5座から成る。二等三角点は最高峰の観音岳にあり、全山花崗岩で、展望のよさにも定評がある。  地蔵岳の尖塔は、地蔵仏岩とかオベリスクと呼ばれていて、甲府盆地からもよく見える。この頂に最初に登ったのは、英国人、ウエストンであったことはよく知られている。時に明治37年(1904)7月14日、単独登頂であった。  古くから庶民信仰の山で、特に地蔵岳と赤抜沢のコルには、たくさんの小石仏が安置されている。子供に恵まれない人が借りて下山。子が授かるとお礼にもう一体を献じたという。  例年、5月上旬から観音岳稜線直下に、頭を北に向けた農牛(のうし)と呼ばれる黒牛の雪形が現れ、ふもとの農民の農事暦の1つとなっている。  山名の由来は、天平宝字元年(757)、女帝孝謙天皇(奈良法王)が転地療養にやって来たのが奈良田。そのとき登った山を法王山といい、後に嘉名の鳳凰山に代えたという。  南の夜叉神峠登山口から8時間で山頂、東麓の御座石鉱泉からは6時間で登頂できる。

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