立山 | 立山室堂山荘

この時期に特に注意したいのが雪崩と滑落です。入山は冬山装備で。ビーコン携行と入山届が義務化されました。

染まる雄山(2014.05.31 立山室堂山荘 )
染まる雄山(2014.05.31 立山室堂山荘 )
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天気・気温

05/08(木) 06:00現在の天候は晴れ、気温-1℃、予想最高気温5℃。
富山市の天気予報
明日
曇のち晴
19℃
13℃
明後日
24℃
12℃
日本気象協会提供 2024年5月20日 0:00発表
松本市の天気予報
明日
曇のち晴
24℃
12℃
明後日
28℃
10℃
日本気象協会提供 2024年5月20日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

GW中には、2件の滑落死亡事故が起きてしまいましたが、山のコンディションはそれほど悪くはありませんでした。

雪は、比較的固く締まっていますが、昼間は緩んでザクザクになります。
ライチョウの羽は雪解けに合わせて黒と白の割合が変わり、見事な保護色になっています。
室堂駅は外国人観光客でごった返していますが、室堂山荘付近は静かでのんびりしています。

5/5に少し降雪がありうっすらと積もったがすぐに解けました。
5/8.9は雨が降りそうだが週末は好天に恵まれそうです。

登山道の状況

●ビーコンと入山届が必要です。両方がないと今の時期は入山できません。

GW中は固めの雪質の日が多かったのですが、これからは緩んできて、再び滑走快適な日々が続きそうです。
タンボ平などの東斜面はデブリが多く滑走不快です。
室堂周辺は大きなデブリなどなくコンディションは良いです。

気温が上がれば湿雪雪崩の可能性も上がります。国見岳東面、大走り尾根南面は注意。また別山南面の3本の沢は出口が狭く逃げ場がありません。

一ノ越から山崎カール下部へトラバースは雄山本峰からの雪崩、落石に注意。このあたりでの休憩はしないこと。
一ノ越から東一ノ越へのトラバースも同様に注意が必要です。

巨大な雪庇の崩壊も徐々に始まっています。絶対に雪庇下斜面に入らないこと。剱岳ではこの雪庇崩壊によるブロック雪崩の事故が多く起きています。
御山谷、御前谷、立山川など標高差のあるコースは、下部の雪が今年はかなり少ないため不可能です。

立山三山の稜線は雪が少ないです。
夏道もところどころ出ているが基本は冬道を通って下さい。
富士ノ折立~別山間は南側の巻道より東側のカール上部を歩いたほうが安全です。

室堂ターミナルから室堂山荘まではガイドポールを立ててあるので目印にして下さい。

登山装備

今年から4月、5月、11月の積雪期には、ビーコンの携行と入山届の提出が義務化となりました。
詳しくはこちら http://toyamaken-sotaikyo.jp/

冬山装備が必要。アウターや中間着は防風、防寒のものを用意しましょう。
足回りは室堂周辺ならスノーシューで十分です。
稜線では10本爪以上のアイゼン、ピッケルが必要です。
縦走する場合はロープなどの登攀具を持つことを強く勧めます。
紫外線が強いのでサングラスと日焼け止めは必須。

観光客で室堂山荘にサングラスを買いにくる人もいますがここでは売っていません。駅を出る前に身なりを整えて下さい。

注意点

この時期に特に注意したいのが雪崩と滑落。
残念ながらGW中に2件の滑落死亡事故が起きました。
装備も重要ですが、体力はもちろん歩きの技術、滑りの技術、コンディションを見極める判断力など総合的な技量が求められます。

新雪が降れば雪崩の可能性は高まり、特に東斜面では雪が溜まりやすく雪崩れやすくなりまとす。吹雪の時やその直後は危険です。
立山の雪崩事故はここ数年吹雪明けの快晴の下で起きています。
急激な気温上昇や雨は湿雪雪崩の可能性を高めます。
標高の低い谷筋では泥や石などを含んだ重い雪が川のように速い速度で沢底を流れることもあります。

稜線付近は風により雪が氷化して青氷になっているところもあります。ここで滑落すると標高差400mほど止まらずに落ちてしまう可能性もあります。慎重な計画と行動を。

春は冷たい雨が降ります。体が濡れればすぐに体温が奪われ低体温症になるので注意が必要です。

お知らせ

室堂ターミナル内で入山安全相談窓口を開設していますので気軽に相談してみてください。

室堂山荘は予約受付中。日帰り入浴700円。
予約は、立山室堂山荘(076-463-1228)又はFAX(076-463-1202)
または http://www.murodou.co.jp/yoyaku_form.htm
インターネットでの空室確認はこちら http://www.murodou.co.jp/KUUSITU.htm

当山荘のHPで室堂ターミナル側のライブ配信を行っていますので参考にしてください。
http://www.murodou.co.jp/pro1w/licam.jpg

昨年の今頃の様子は?

融雪進みルートにより装備が異なる時期です油断しないように。サングラスは観光でも必須です2023.05.11

融雪進むも登山にはアイゼンやピッケルの用意を。サングラスは観光でも必要。植生保護に留意2023.06.01

雪解けが進んでいますが、天候崩れればまだ冬に逆戻。登山装備は油断禁物(サングラス必須)です2023.06.07

稜線の雪は融雪しハクサンイチゲなど咲き始めましたが、山腹には残雪が多くアイゼン推奨です2023.06.14

立山室堂山荘周辺の過去の様子

  • 今日はガスのため客室棟すらぼやけて見えます
  • ガスって見晴らしがありません
  • 夕景 
  • 夕方は太陽が出ました。
  • 朝は予報とは裏腹のガス。視界20mほど
  • 立山の様子
  • 室堂山荘の様子(小屋明け準備中)
  • 周辺山岳はまだまだ雪山です
  • 昨日の降雪で、うっすら積もりました。今日は1日いい天気でした
  • これより下山します。今年度も多くのお客様にお越しいただき、誠にありがとうございました。
  • 先週末にまとまった降雪がありました。現在約1mほど積雪しています
  • 小屋に来るまでも踏み跡以外を歩くと腰まで埋まりました。

立山室堂山荘

現地連絡先:
076-463-1228
電話番号:
076-463-1228
連絡先住所:
〒930-1414 富山県中新川郡立山町室堂

地図で見る
http://www.murodou.co.jp/

施設の詳細を見る

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 ふつう立山と呼ぶ場合、雄山神社を祭る雄山(3003m)か、浄土山、雄山、別山を含めた立山三山を指す。昔は毛勝三山から薬師岳辺りまでを含めて立山と呼んだし、江戸時代の文人画家、谷文晁(たにぶんちよう)の『日本名山図会』では別山、立山、剱岳をひとまとめに「立山」としている。つまり漠然とした山域なのだ。  その山域の最高峰が大汝山。古くは御内陣と書かれているので、雄山神社の奥社だったと思われる。縦走路から少し東にそびえている。  花崗閃緑岩質片麻岩で構成される大汝山には、西側に氷河地形として知られるカールがある。日本の地理学のパイオニアで、日本の氷河地形を初めて発見した山崎直方の名をとった山崎カールで、天然記念物に指定されている。  冬の北西の季節風で豪雪が山の東側に積もるため、日本のカール地形はほとんど東斜面に発達しているので、西斜面の山崎カールは珍しい。室堂から見ることができる。  地籍は富山県中新川郡立山町。乗鞍火山帯に属す火山で、溶岩台地の弥陀ガ原の上にそびえている。立山のもう1つの顔は加賀の白山とともに北陸の霊山として古くから信仰されていた修験道としての山。  開山は大宝元年(701)で越中介佐伯有頼(慈興上人)が鷹狩りの折、手負いのクマを追って奥山に入り岩屋に追い込んだが、中に入ると阿弥陀如来と不動明王に化身し「立山開山」を命じたとか。同じ8世紀には越中国の国守に任じられた万葉の歌人、大伴家持が「立山に降り置ける雪を常夏に 見れども飽かず神からならし」と歌ったように、立山は霊位に満ちた山なのである。  後年、天台宗と真言密教の修験道場となり、立山三山を極楽、地獄谷と剱岳を地獄に見立てた思想が独得の立山講を生み、山麓の芦峅寺衆徒の立山曼茶羅図による視覚に訴える全国布教で信者を増大させていった。ことに、宗教上のタブーだった女性にも極楽往生ができるという「布橋大潅頂」がセールスポイントで、江戸時代での先進的、精神的女性解放の旗印だった。  イラスト入りで地獄極楽を説き、ほかの宗門では不可能な、女性でさえ極楽往生ができるという説教を聞かされたときの驚きと喜びが、立山講中の賑わいを生み、芦峅寺から材木坂を登り、長大な弥陀ガ原をたどって室堂や雄山へと、三十数kmもの山道の苦行を悦びに変えていたのである。  現在の登山者は室堂までケーブルカーやバスを乗り継ぎ、室堂から2時間30分で雄山へ、さらに15分で最高峰の大汝山に登り着く。

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