フィット感と歩行性の高さ、さらに負担を減らす軽量性が全登山者のパフォーマンスを押し上げる/ラ・スポルティバ「ネパールキューブGTX」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『山と溪谷』の巻頭記事「YAMAKEI HEADLINE PICK UP GEAR」では、毎号、旬な登山装備を紹介している。
2020年12月号で紹介した、ラ・スポルティバから発売の「ネパールキューブGTX」は、軽さ、フィット感のよさ、歩行性の高さを追求し、ウィンターブーツの新たな定番になる可能性を秘めた一足。その詳細に迫ってみよう。

文=吉澤英晃、写真=山田 薫

 

岩壁や氷壁などが立ちはだかるバリエーションルートをめざすクライマーにとって、背負う荷物の重量と同様に、ウィンターブーツの重さも無視できない。寒さから足を守る重要な装備なのだが、これは足首に重りをつけたに等しい負担になる。重くなるほどパフォーマンスに大きく影響するのは想像に難くない。そこで軽量性を意識した「ネパールキューブGTX」が有利になる。同社の人気ウィンターブーツ「ネパールエボGTX」をベースに、ミッドソールを軽量のカーボン素材プレートに変更することで、片足で約950gを実現。この改良による断熱性の低下が気になるが、ハチの巣状の構造であるミッドソールが内部に空気の層を作ることで、地面からの冷気を遮断。さらに断熱性に優れる発砲ポリウレタンが、ランドラバーの代わりに外側部分に使われている。

「ネパールキューブGTX」が選ばれる理由は軽さだけにとどまらない。細くくびれたアキレス腱部分のデザインは、かかとの収まりのよさに定評がある。足首をサポートしつつ屈曲部の可動域を広くする3Dフレックスシステムは、登り下りやトラバース時など、さまざまな角度の雪面でフラットフッティングを行ないやすい。

軽さ、フィット感のよさ、歩行性の高さはクライマーのみならず、すべての冬山登山者にとってもメリットになる。「ネパールキューブGTX」は、新たな定番になる可能性を秘めた一足なのだ。

 

中腹のD環で靴紐を固定でき、つま先と足首側でフィット感を調整可能。
ループを引くとリリースできる

 

ラ・スポルティバ ネパールキューブGTX

価格
77,000円(税別)
カラー
イエロー *写真はウィメンズモデル(アイス)
サイズ
EU38~48(24.3~30.9cm)
重量
950g(片足、EU42)

詳細を見る

*ウィメンズモデル(ネパールキューブGTXウーマン)
カラー=アイス
サイズ=EU36~42(23.1~26.7cm)
重量=790g(片足、EU38)

プロフィール

山と溪谷編集部

『山と溪谷』2024年5月号の特集は「上高地」。多くの人々を迎える上高地は、登山者にとっては入下山の通り道。知っているようで知らない上高地を、「泊まる・食べる」「自然を知る・歩く」「歴史・文化を知る」3つのテーマから深掘りします。綴じ込み付録は「上高地散策マップ」。

Amazonで見る

YAMAKEI HEADLINE「今月のギア」

雑誌『山と溪谷』の巻頭記事「YAMAKEI HEADLINE」の連動企画です。