| 高尾ビジターセンター
2024.03.14
ヤマルリソウやタチツボスミレが開花(踏込み厳禁)。気温差があり暖かい衣類も用意しておきましょう
11月も中旬を過ぎると、多くの山では紅葉の見頃を過ぎている時期だ。「紅葉の山」という時期は、過ぎつつある。そこで今週は視点を変えて、登山+紅葉+寺社仏閣の参拝のコースをまとめてみた。
日本の山には、山岳仏教の修験の場として栄えた場所が数多く残されている。参道沿いやの艶やかな紅葉は、山のダイナミックな紅葉と違って、繊細で心が落ち着くような美しさがある。
ここでは全国7つの登山+紅葉+寺社仏閣コースをピックアップする。
東京から眺めると、均整のとれた山容が美しい大山。この中腹および山頂に建つ大山阿夫利神社は、紀元前に創建されたと言われ、大山寺も奈良時代の建立と古い歴史を持つ。
参道や神社周辺の紅葉は美しく、見頃は11月中旬~下旬この時期はライトアップされ、ケーブルカーも夜間運転が行われる。詳しいスケジュールは大山ケーブルカーのホームページを確認いただきたいが、紅葉のみならず夜景も楽しむことが出来るのも特徴だ。
高低図
行道山浄因寺は「関東の高野山」とも呼ばれる場所で、断崖絶壁に囲まれた山中に存在する。周辺は「関東ふれあいの道・歴史のまちを望むみち」として整備されていて、紅葉はもちろん、さまざまな歴史ある仏閣・史跡を訪ねることが出来る。
道中には、713年に行基上人が開創したと伝えられる行道山浄因寺をはじめとして、日本三大毘沙門天の大岩毘沙門天、足利城址、行基古墳、織姫神社、足利学校史跡など、さまざまな時代の史跡が楽しめる。
なお紅葉期は11月中旬~11月下旬、カエデやツツジ、イチョウなどの紅葉が楽しめる。
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愛知県新城市にある鳳来寺山は、山岳仏教の修験場として古くから開かれた場所として知られる。また、愛知県の県鳥に指定されるブッポウソウ(佛法僧・コノハズク)が生息する場所で、自然豊かな名勝地でもある。
荒々しい岩と落葉樹に覆われた山の山腹一帯の紅葉は見事で、11月中旬から下旬にかけて見頃となる。
11月中は例年、「鳳来寺山もみじまつり」が開催されて混み合うが、多彩なイベントが開催されていて楽しい。
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都民の憩いの山・高尾山は、紅葉の名所としてもよく知られる。サクラ、ブナ、カエデなどの広葉樹林も多く、春のハイキングシーズンとともに、高尾山が最も賑やかなシーズンとなる。
1200年以上の歴史を持つ高尾山のシンボル薬王院の参拝と共に楽しみたい。
なお紅葉の時期の高尾山はかなり込み合い、通行規制なども行われる。平日に行くことをお勧めしたい。
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琵琶湖の東、湖東平野にそびえる巨岩、太郎坊山・箕作山・岩戸山などの岩山群は「神宿る霊山」といわれ、神々しい景色を見せている。
南側の山腹の阿賀神社は「太郎坊宮」として知られ、「太郎坊の天狗」は現在も神社の守護神とされる。本殿前にある夫婦岩など、見どころも多い。
紅葉の名所としても知られ、山頂からの景色も、参道や境内内で見る紅葉も、山麓から見上げる紅葉も美しい。紅葉は11月中旬から下旬が最盛期となる。
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「神社・仏閣と山の紅葉」と言えば、京都の多くの寺院が該当するが、ここでは京都北方の貴船神社、鞍馬寺方面を紹介する。
京都を流れる鴨川の源流付近にある貴船神社は、水の供給を司る神様を祀ってい神社として知られる。貴船神社本宮の参道石段はカエデを中心とした紅葉が美しい。
11月初旬から下旬は「貴船もみじ灯篭」が開催され、参道は行灯に火が灯り一層美しい。
また、本宮境内から鞍馬山方面の紅葉も美しいので、鞍馬山と併せて歩くのも楽しい。紅葉の見頃は11月中旬~11月下旬となる。
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兵庫県姫路市にある書写山。山中にある圓教寺は「西の比叡山」とも呼ばれる天台宗の名刹として知られ、近年では映画「ラストサムライ」やNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」のロケ地としても知られる。
圓教寺の周辺はカエデやイチョウなどの多くの広葉樹木で覆われ、紅葉期の美しさは随一。圓教寺内からの景色もよく、姫路城や瀬戸内海が眼下に広がる。山麓からはロープウェイもあるので、ファミリーでも気楽に楽しめる。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初旬。
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