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富士登山の魅力

富士山道中ではどんな体験ができるのか。
頂に立った時、何を得られるのか。
富士登山の魅力と楽しみ方を紹介します。

日本一の山からの
眺め

富士山からの眺めは「雲上の世界」という一言に尽きます。雲が遥か下に広がり、人々が住まう山麓の住宅は小粒のように見えます。南側に目を向ければ、駿河湾を正面に、伊豆半島や御前崎を見渡すことができます。日本には標高3000m級の山が何山かありますが、そのほとんどが北アルプスに代表される連峰であり、独立峰ゆえの周囲に遮るものがない絶景は格別です。また、山頂火口、いわゆるお鉢の景観も壮観です。直径約800m、深さ約240mの火口を一周するお鉢めぐりでは、歩き進むごとに圧倒的な火山地形を見ることができます。

今なお残る
信仰に触れる

2013年、富士山は世界遺産に登録されました。登録名は「富士山 –信仰の対象と芸術の源泉」。有志以来、神が宿る山として敬まれてきた側面が評価されたのです。信仰の跡は富士山の各所で見ることができます。上の写真は久須志(くすし)岳にある鳥居で、火口と最高峰・剣ヶ峰を一望できる場所に立っています。4大ルートやお鉢で、かつての信仰に触れてみるのも楽しみ方のひとつ。登山口で富士登山名物・金剛杖を買って山小屋を訪れると、杖に焼印を押してもらえます。昔の修験者の気持ちに少し近づけるはずです。

登り方・楽しみ方も
さまざま

一言に富士登山といえど、登り方を変えると楽しみ方も変わります。富士山には吉田口、富士宮口、須走口、御殿場口の4つの登山口から4つのルートが存在しています。それぞれに特徴が異なるので、登るルートを変えるだけで違う楽しさを得られます。また、富士登山といえば御来迎。雲上の空が次第に明るくなり、やがて太陽が雲の上から顔を出す瞬間は極上のひと時となるでしょう。朝と夕に太陽を遮る雲がないときは、「影富士」を見れる可能性もあります。富士の美しく雄大な三角形が映し出される様は圧巻です。

魅力いっぱい
だからこそ、事前の
備えをしっかりと!

富士登山の魅力は語り尽くせるものではありません。しかし、憧れだけで登れる山でもありません。8月の富士山頂の気温(平均)は、最低4.3℃、最高10.0℃で、都市部の真冬並の寒さになります。また、富士宮口五合目から山頂までの標高差は1386mありますが、これは高層ビル300階分の高さに相当します。3776mという高所環境では高山病のリスクも発生します。気温の変化への対応、登り切れる体力や筋力、高山病や低体温症への心得、その他山でのマナーなど、事前に知っておくべきこと、準備すべきことはたくさんあります。ぜひ「富士山ナビ」で知識を身につけてください。