麓までは除雪されていて安心して来られます。6合目避難小屋は雪に埋まり、6合目以上は冬山でも別世界
天気・気温
山と周辺の状況
今年の大山は年末からテレビなどで報道されたように大雪です。ただし、大山寺までは除雪もされています。装備さえあれば、麓までは問題なく来られますので、ご安心ください。
本日2/1は、天気図では移動性の高気圧が張り出してき始め、ようやく落ち着いた天候になりそうだったので、登ってきました。
2/1の様子では、南光河原からの登山口はすでに雪で登れなくなっています。下山側の通常の登山口からお入りください。この日は6合目まではトレースがついていて、迷いそうな場所はほとんどありませんでした。
ただし、アイゼンは必ず10本以上の爪の物をご用意ください。今週は気温がやや高めで推移しそうなので、朝晩は凍結します。大雪が降らない限りはスノーシューは不要です。
この日は2合目手前付近で8人のパーティーに出会いました。途中、誰も登った様子がなかったので聞いてみると、登り口を間違えて、途中から合流したとのことでした。熊本、宮崎、鹿児島からのパーティーで、装備とか歩き方をみていると久しぶりに正統派の山の会を見た気がしました。
6合目の避難小屋は完全に雪の中で位置すらわかりません。この場所は北西からの寒気団の風と北壁からの吹き上げの風とが交わる場所で、現在の積雪量は10m以上です。ここから先は雪質が変わり、アイゼンが必要となります。
「登れるところまで登ってみます。」という方はここら先は冬山でも別世界なので、諦めたほうがいいでしょう。
7合目の下付近で下山途中の登山者に出会いましたが、草鳴社ケルンの下付近で諦めたとのこと。私もケルン付近までは登ってみましたが、視界不良で諦めました。
気温がやや高めで、山のガスが発生。風は20m/s程度とさほどありませんでしたが、6合目から上は視界がないとやはり無理はしないほうがいいと思います。
下山中に5合目で登山者にお会いしました。6合目の小屋で食事を予定していると言っていましたが、5合目で食事をしたほうがとお勧めしました。5合目はまだ風が弱いですが、6合目まで登ってしまうと吹きさらしになるからです。
登山道の状況
登山道は赤布をくくりつけた竹の目印が立っていますが、次の目印が見えないと危険信号です。当然ですが、登山道は判別できません。トレースも風で吹き飛ばされ、自分の歩いたあとさえ見えなくなります。
もっとひどくなると自分が登っているのか下っているのかさえもわからなくなります。決して無理はしないでください。
登山装備
完全な冬山装備はもちろんですが、それを使いこなすだけの技量が必要です。決して大山の冬を甘く見ないで、それなりの準備の上でお越しください。
防寒対策は十分に行ってください。必ず10本爪以上のアイゼンをお持ちください。また、ピッケルも必要な季節です。
なお、冬山に登る方で、半数以上の方が、基本的にピッケルの握り方が間違っています。いざという時の使い方、制動のかけ方など、しっかり使えるように講習を受けることをお勧めします。
注意点
8合目を過ぎて山頂までの間は、非常に迷いやすい場所ですので、くれぐれも無理をしないでください。吹雪いている時は下山しましょう。
せっかくトレースを刻んだ上を下るときに、「尻セード」で下りるのは絶対にやめて下さい。絶対にやってはならない山での常識です。
お知らせ
山頂の避難小屋は年中開放されています。入口が凍っていて開きにくい場合がありますが、必ず入れます。1階の出入り口が雪で開かなくなっても、2階からの出入り口がありますのでご利用ください。
去年の暮れ、年末から年始にかけてと遭難が続いています。8合目から上は生と死が交錯する場所です。安易に無理をしないようにしてください。厳冬期の大山は、神の領域です。気力と根性だけでは絶対に無理です。お気をつけ下さい。
その他、登山道や周辺状況の詳しい情報については、大山寺とやま旅館までお気軽にお問合せください。
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