甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

雪解け進みそうですが今年は雪が多く凍結や氷化する所が増えそう。時間に余裕を持ち万全の装備で

八合目~九合目の核心部は、一部氷化しており、急傾斜の雪壁になっています(2022.03.29 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
八合目~九合目の核心部は、一部氷化しており、急傾斜の雪壁になっています(2022.03.29 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

山と周辺の状況

■天候や自然
3/31 曇り、気温は+2.6℃(6:00)。
今朝は空一面にどんよりとした雲が広がり、時折パラパラと雨が落ちてくる七丈小屋です。
山頂方面は雲に覆われています。時折吹く風も強くなってきました。
お天気はこの後下り坂の予報です。
この気温だと小屋でも雨になり、さらに雪解けが進みそうです。
小屋から上はまだまだ雪が豊富ですが、明日からは気温が下がる予報なので、凍結や氷化する箇所が増えそうです。

3/30 晴れ、気温は+0.3℃(6:.00)。
今朝はギリギリ氷点下に到達せず、風が無く穏やかな為に、暖かく感じる朝です。
やや霞んでいますが、ご来光を拝む事も出来ました。
かなり日の出が早くなり、今日の日の出は5時35分頃でした。
今日明日は気温が高いですが、週末は気温がやや下がりそうです。

3/29 曇り、気温は+5.1℃。(9:00)。

3/28 晴れ、気温は+5.9℃(9:00)。
今朝は少し冷えて、朝5時で-4℃程でした。
太陽は出ていますが、やや雲の多いお天気の七丈小屋です。
気温が高い日が続いているため、小屋前の通路の雪も緩んでグサグサになってきました。

今週末は寒の戻りがありそうですが、暫くは雪の緩んだ状態が続きそうです。
木曜日には再び雨か雪の予報です。無理のない行動計画でお越し下さい。

登山道の状況

■甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根 
(登山道の要所の画像が公式Instagram にあります ホームページからも参照できます)
登山道は完全に冬山です。
冬期装備(前爪有りのアイゼン、ピッケルなど)万全でお越し下さい。

3/29 今日は登山道の様子を確認しに、山頂まで行ってみました。
朝5時の気温は-1.4℃。雪は程よくしまって歩きやすい状態でした。
05:45頃に小屋を出て登り始めましたが、テン場は2~3箇所整地跡が残っていますが、後は雪に覆いつくされています。
テン泊の方は整地用のスコップをお忘れなくご用意下さい。

八合目までの雪もよく締まって歩きやすい状態でした。
今日は曇りなので夜が明けても気温が上がらず、登りも下りも良い雪の状態で行って来ることが出来ました。

八合目~九合目の核心部は、一部氷化しており、急傾斜の雪壁になっています。ここでの滑落は致命的です。
下る時は山側を向いて、ピッケルとアイゼンをしっかり効かせて下りました。

今日は曇り空のおかげか、下山時にも雪が緩む事なく下りて来られましたが、日によって大きく状況が変化するのがこの季節の難しい所です。
核心部はもちろん、急傾斜のトラバースやリッジの通過時は、慎重に進むようにして下さい。

※山頂手前の駒ヶ岳神社の本社は雪に埋もれているため、本社の真上を踏んで通った足跡がたくさん付いていました。
出来るだけ写真右側の石垣沿いを通るようにして下さい。
私達の登山を見守って下さっている駒ヶ岳神社です。踏んづけて通らないようにお気を付け下さいね。
(七丈小屋ホームページ に画像があります)

3/28 本日4名のお客様が山頂に向かわれましたが、2名様は雪の状態等に不安を感じて、八合目辺りで引き返してこられました。
後の2名様は山頂まで行って来られましたが、八合目~九合目間の緩んだ雪がかなり怖かったようです。

登山装備

3000m級山岳の冬山登山装備が基本です
前爪のあるアイゼン、ピッケル、ワカン、スノーシューは必携
防寒対策はしっかりと油断ないように。
厳冬期の防水性の高い靴、荷物の防水、着替えなども必要
日が短くなりヘッドライトもお忘れなく。

注意点

どんな状況にも対応出来るだけの装備を用意し、雪面の状況を見極めて道具を使い分ける判断力が必要な状況です。

■登山計画書について(重要)
山梨県の条例により、令和元年より、甲斐駒ヶ岳をはじめとした南アルプスに冬期(12月1日〜3月31日)に登山をする際は、登山計画書の提出が義務化されました。必ず登山計画書を提出し、計画内容をご家族やご友人と共有の上、登山をお願いいたします。

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
※必ずホームページを見て、利用下さい。
ご予約とお問い合わせ 090-3226-2967

■営業
・冬期営業中
以下のサイトにてご予約前に冬期営業のご案内をご確認ください
https://www.kaikoma.info/winter

・宿泊予約について
冬期営業期間は小屋泊のお客様のみご予約をお願いします。テント泊のご予約は不要です。
少人数で運営を行っております。
大変恐れ入りますが、ご予約のお電話は13時から20時の間でご協力をお願いいたします。

■重要 冬季の「飲料水」について
小屋前の水道は冬季閉鎖いたしました。
来春まで水道は使えませんが、小屋泊、テント泊のお客様には、1泊につき2Lまで無料で水を差し上げます。
備蓄した水量に限りがあるため、恐れ入りますがご宿泊以外のお客様は各自でご用意をお願いします。
なお、お山は完全に冬の様相です。必ず冬山装備でお出かけください。

■厳冬期のトイレ利用について
これから本格的な冬を迎えるにあたり、トイレ利用に関してお願いがあります。
日中も−10℃を下回る日が続きますと、便器から便槽への管は凍結が原因でとても詰まりやすくなります。
冬は管理が難しいのが現状です。
現在、トイレットペーパーの分別をお願いしておりますが、12月末にトイレットペーパーが管を塞ぎ、そのまま凍結して詰まってしまうトラブルが発生。一度凍結してしまうと、復旧がほぼ不可能となってしまいます。
何気なく投入したトイレットペーパーが最大のトラブルの原因です。
今一度、ご利用の際はご注意いただいて、分別をしっかりしていただくようお願い致します。

■情報発信
登山道情報や小屋の情報など、日々の発信は公式Instagramに集約させますので、ぜひフォローをお願いします。
またこちらは公式Facebookとも連動しております。

公式Instagram
https://www.instagram.com/kaikoma.kuroto/

公式Facebook
https://www.facebook.com/kaikomagatake

■【2021-22冬季】甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根ツアー
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/
※ツアーに関するお問い合わせは七丈小屋では受付ておりません。予めご了承ください。
ツアー概要はこちら
https://www.kaikoma.info/post/2021-22kurototour
ご参加条件や詳細・お申し込みはこちら
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/

昨年の今頃の様子は?

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

雨により地盤が緩んでいるので注意。小屋から上の残雪も少なくなりアイゼンなど不要2023.06.02

ハシゴや鎖の通過は慎重に。雨により地盤が緩んでいるので注意。登山道のすべて融雪しました2023.06.09

天気の急変を想定した装備が必要です。山頂でミヤマキンバイが見頃2023.06.16

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 朝の早い時間帯は鳥のさえずりがよく聞こえてきます。
  • 9日は降雪
  • 本日は晴 小屋から山頂方面の様子
  • 樹林帯の状況
  • 山頂付近の様子
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • テント場の様子。雪が半分残っている状態。第1+第2テント場あわせて10張りほど地面の上に設営できそう(小型テントであれば)。
  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

関連する山

山梨県 / 赤石山脈北部

甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

双児山 標高 2,649m

赤石山脈北部周辺の山です。

ユーザーの登山記録から

周辺の山岳最新情報